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「俺の故郷は港町なんだよ」「昔から男は船乗りになるやつが多くてね」「船に乗って世界中周っているうちに外国にそのまま住みつくやつもいる」「俺は船乗りにはならなかったけど、こうして外国にいるもんな~」「今日、呼び出したのは、ちょっと真面目な話しがあって・・・」「ちゃんと聞いてほしいんだ」「実は、俺、子供がいるんだ」「女の子、6歳になるかな~」「若い時に付き合っていた時、生まれた子なんだ」「結婚はするつもりがなくて、その後別れたんだけど・・・」「あんたの子なんだから、育てほしいって言われて・・・」「俺も若かったし、結局、実家のおふくろに預けるしかなかった」「もちろん、ちゃんと送金しているよ」「おふくろにはホンと感謝している」「多分、俺はずっとこっちで暮すつもりだから・・・」「これからもおふくろに育ててもらう」「急にこんな話で驚いたかも知れないけど」「こんな俺だけど・・・嫁さんになってくれないか?」「さんざん遊んで、好き放題してきたけど・・・」「最近、歳のせいかな~落ち着きたくなってきて・・・」「今すぐでなくていいけど、、、考えてくれないかな」ずっ~~と昔の事なので、、、返事をどう答えたかあまり憶えていない。その人とは個人的な付き合いはなく、みんなと飲みに行ったりしたくらいだった。多分、はっきり返事はしないまま、、、時は流れたような気がする。その人の故郷は東北の港町だった。そうあの津波で壊滅状態になった町。女の子は大人になって他の町に嫁いだのだろうか?お母様は一人であの町に住んでいたのだろうか?異国の地に住む、その人は連絡がとれただろうか?どんな思いで故郷の、あの光景をみているだろうか・・・「俺、子供がいるんだ」いつも冗談ばかり言って笑わせていたその人の、思いつめたような真面目な顔。遠い昔の出来事が鮮やかに蘇える夜更け。。。
2011.03.23
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生きる事ってさ選択の繰り返しなんだろうね。小さな事から大きな事まで、何気ない事から深刻な事まで毎秒、毎日がその繰り返しなのかも知れない。生まれることもそう。死ぬこともそう。大きな神様の意志に支えられながら知らない間に選択しているんよ、、、きっと。認める事、受け入れる事、否定する事、進む事、止める事も、、、最後は自分が決めているんだね。辛い選択は自分で決められない事もあるけれど、、、それでも決めなければ前に進めないから・・・選択した後、また違う世界が広がって、また新しい選択が待っている。大事なのは自分の心に正直な選択をする事じゃないかな?時には誰かを苦しめる事になるかも知れない。泣かす事になるかも知れないけれど・・・怖れないで、立ち止まらないで、、、しっかりと自分の心の声を聞いてね。あっ、出かけなければ!今日はそういう選択をしたのだから、、、ネ♪^^
2010.10.17
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