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帰国したとの報告の電話を本人からもらった時、真っ先に聞きました。
「どうして?突然、いなくなったの~?」
「う~ん、、、、そのぉ~、お金を取られたり、まあ、色々とあってねェ。。。」
「皆さんからも聞いていると思うから、あまりもう、言いたくないけど・・・お母様がどれだけ心配
していたか・・・考えてた?」
「まあ色々あったから、失踪したとは思うけど、失踪するならするで、『明日から、しばらく姿を
消しますが、心配しないで下さい』とあらかじめ、言ってくれればよかったのに。。。」
「そんな余裕あれば、いなくならないよ。」
「あっ!そうネ~!言われてみればそうかも知れないわネ~(^^;)」
と、まあ、、、真剣なことなのに、冗談みたいな会話をして、肝心なことは聞かずじまいでした。
今回の失踪の原因というか、誘因?には私も少しだけ、関わっているかな?と思うところも・・・
あるんです。
これは、あくまでも、私の想像なんですが・・・
NYに来て間もない彼にとっては、私は心の支え?みたいな存在だったのではないかと・・・
何だか、とても大袈裟に聞こえるかも知れないのですが、そんな気がするんです。
恋愛感情というより、母や姉のような頼れる存在!(歳はずっと若いのに~^^;)
私も、同じような気持ちになった時期があるので、すご~~くよくわかるんです。
来たばかりの頃は緊張と目新しさで、気が張っているのですが、少し慣れてきたころが・・・
ヤバイっ!んですねェ~これが・・・
NYに来て半年ばかりたった頃だったかしら?
あの頃はまだ、カラオケなんてない時代で、生のピアノ伴奏のある「ピアノバー」がNYにも何件
かあり、私も時々、友人達と出かけているうちに~~~
その店のピアニストの男性に、淡い恋心を抱き始めていたようで・・・(^^;)
いつも必ず、誰かと一緒に行くのに、その日は私ひとりで出かけたんです。
彼はクラッシックのピアニストの勉強をしにNYに来て、昼間は個人レッスンを受け、夜はその
店でバイトをしている、20代後半?位のハンサムではないけれど、穏やかで優しい感じの人
でした。
「あれ?珍しいね、今夜は独り?」
「だめだよ、若い女の子が一人で来るなんて。。。」
「ほら、みんな君の方を見ているよ。危ないから、僕のすぐそばに座んなさい。」
と言う、優しいお言葉に甘え、ピアノのそばの椅子にちゃっかり座らせていただきました(^0^)
「何かリクエストあれば、弾くよ。」
「う~~ん、、、すぐに思い浮かばないナ~。」と答えると・・・・
彼が弾き語りを始めたのです。
あの、懐かしい歌を~~♪
あの、冬の北海道で、あの人が「この曲、好きなんだ。」と言っていた・・・・あの歌。。。
その時、心に封印していた様々な想いが~一度に溢れ出し・・・
他人の目があることも忘れて、、、号泣!していました(><;)
ほんの短い?号泣ですぐに立ち直りましたが。。。
「大丈夫?こんなところで泣いちゃいけないよ。」
「ほら、また、みんな見ている。こういう場所で泣くのは危険だよ。」
「危険って~???」
「もうすぐ、僕の時間は終るけど、待てる?」
「君に話したいことがあるから、お茶飲んで行こう。」
えーーっ!二人でお茶を~!あらっ、嬉しい!(なんとノーテンキな私^^;)
というわけで、深夜営業のコーヒーショップで待ち合わせた二人でしたが・・・
何と!彼から・・・しっかり!お説教されちゃいました~~(--;)
「君が来てくれるのは嬉しいけど、今日みたいに一人で来るのはやめてほしい」
「僕は君を見ていると、何だか危なっかしくてネ~。気になるんだ。」
「何だか妹みたいに思えて、よけいなお世話かも知れないけど。。。」
それから、朝まで、色々な話しをしてくれました。
どうして、NYに来たのか、初心を失わず、勉強と生活の為のバイトを続けるバランスのとり方、
生活に流され、最初の目的を見失うこわさが、この街(NY)にはあるのだから・・・
彼がピアノを弾きながら、垣間見た、日本人社会の狭さ!
君にはそんな狭い社会に染まってほしくないから、あえて苦言を言わせてもらったんだ。。。
とまあ、本当に親身になって話しをしてくれて・・・・おかげで、私も目が覚めました!
そうよ!せっかくこの広いアメリカの、大都市NYに来たというのに!
泣いている場合じゃぁないんでないの~!
気がつくと・・・淡い恋心なんて~どこかへ飛んじゃいました~!
あの時のピアニストの○○さんの話しは身に沁みて・・・その後の私があるのかも!^^
あれ~~っ?また話が飛んで~イスタンブ~ル状態!(笑;)
まあ、とにかく?失踪した彼の心の状態は、私にはすご~くわかる気がするのです。
それなのに、最後に会った時、仕事中で忙しいこともあり、ちょっと、雑?な態度をとったことが
ず~っと心にひっかかり、申し訳ない気持ちでいたんです。
あれ?こんな時間!
番外編のつもりが~~~!
続きはまた、後にいたします(^^;)