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一昨日のことなのですが・・・何だか胸に刺さった小さな棘のような感じが残っています。
あの日は朝から、いただいたアイスコーヒーで妄想に走っていた私ですが・・・
もちろん仕事をしながらですよん!(笑)
で、あの日は少し涼しくなったせいもあり、けっこう忙しく、夕方近くになって少し暇になり、
会社への報告書を書いていた時です。
外で夫婦喧嘩?みたいな感じで女性が何やら叫んでいる?
何語かはわからないけど、日本語でないことは確か・・・(中国語orベトナム語?)
思わず、声のするほうを見ると、東洋人風?の中年女性が大きな声で旦那さんに呼びか
けているところでした。(旦那さんの姿は見えず、はるか彼方に?)
ちょっと気になったので、「どうしたのですか?」と訊ねた私に、彼女はやや興奮した口調
で答えました。
「主人が、私が止めるのに、あっちへ行ってしまって、帰って来ないんです!」
やや、たどたどしい言い方なので聞いてみました。
「どちらのお国の方ですか?」
『ビルマです。』(現在のミャンマー)あっ、それで長いスカートの民族衣装を着ているのね
『私達は長く日本に住んでいるので、日本語は大体わかります』
『さっき、あちらの花屋さんで、花を買っていたら、おじいさんが言ったんです』
『突然「お前達は日本人なのか?日本語は話せるのか?」って!』
『私達は日本語はわかりますが、日本人ではありませんって答えると、そのおじいさんは
「だったら、パスポートを見せろ!持っているだろ!」って命令するように言うんです。』
『主人が「何であなたに見せなければならないんですか!」って言うと、とてもヒドイ言葉
を言って向こうの方へ歩いて行ってしまいました』
『主人がおじいさんを追いかけようとするので、私が止めて、ここまで歩いて来たら、主人
はやっぱりどうしても我慢が出来ないらしく、またおじいさんを探しに向こうへ行ってしまい
まだ、戻らないので、喧嘩をしているのでは?と心配で、心配で・・・・』
彼女は不安そうな顔で、向こうを見ているのだけど、旦那さんの姿は見えない。
少しでも彼女の不安が和らぐように、私も一緒に向こうを見ながらしばし、お喋りを・・・
「イミグレーションのお役人でもないのに、パスポートを見せろ!だなんて失礼な人だわ」
「時々、偉そうに言うおじいさんっているんですよねぇ~」
「でもね、おじいさんと喧嘩して、もし何かあれば悪いのはこちらになってしまうから・・・」
「本当は出来るだけ、かかわらない方がいいけど、ご主人の気持ちもわかりますよ~」
「それに、おじいさんって頑固でしょ?頑固わかります?石頭!ストーンヘッド!^^」
『石頭?あっ、頭固い!わかります!^^』
「でしょ?それに血圧も高いから・・・ああ~困っちゃいますね^^」
彼女に少し笑みが浮かんだ頃、旦那さんが汗だくになって戻って来ました。
奥様より小柄な男性で、50代後半位の温厚そうな人。
奥様が母国語で、旦那さんを叱っている?(^^;
『私の主人、いつもはこんなに怒らない人なんですが・・・』
『あなたからも、主人に言って下さいますか?おじいさんと喧嘩しちゃいけないって~』
旦那さん、汗を拭きながら、やや恥ずかしそうに笑っている。
「そのおじいさんは、見つかったのですか?」
『すぐに、探したのですが、見つからなくて・・・」
「見つからなくて良かったですね^^」
「おじいさんと喧嘩はやめた方がいいですよ。そのおじいさんの言い方は失礼だけど・・・」
『その人は、私達に外人なら日本にいないで早く帰れ!って怒鳴ったので、私もつい・・・』
「そうだったんですか~!同じ日本人として申し訳ないです。ごめんなさい!」
まあ、そんな会話があって、お二人はすっかり気分もほぐれたのか・・・
にこやかな表情で帰られました。
旦那さんの追いかけていく気持ちもわかるな~~
私がNYにいた頃は、終戦からかなりたっていたから、「ジャップ!」(日本を侮蔑した呼び
方)も実際に聞くことはなかったけれど・・・1回だけあったのです。
あるとき、退役軍人で、太平洋戦線に従軍した男性が「ジャップ!ゴーホーム!」
と叫んだことがあって、驚き、そして哀しい気持ちになりました(--;
普段は感じることのない、日本人への差別意識を感じて何とも言えない気分でした。
今回のご夫婦も同じように感じたのでしょうね・・・
そのおじいさんが何歳なのかはわからないけど、あの世代には、どこかに同じ東洋人な
のに、日本以外の東洋人に対する差別意識が強いような気がするのです。
そのくせ、欧米には卑屈な態度(欧米か!^^;)タカ&トシ?
人は心の隅に、何かしらの優越意識を持っていると思います。
その反面の劣等意識も合わせ持っているけれど・・・
私達日本人はたくさんの美徳も兼ね備えている、素晴らしい民族だと思います。
誇りを持つことは、とても大切なことです。
そして、またビルマ(ミャンマー)も歴史ある、仏教国で、慈悲深い国民性と聞いています。
暑い毎日で、体調も悪くて、そのおじいさんは苛立っていたかも知れないけれど、、、
普段は温厚な紳士らしい人を、そこまで怒らせたのは「外人」という、ある意味での差別
の言葉だったのだと思います。
ミャンマーは現在、軍事政権で政情もまだ安定せず、(あのスーチンさんの件も;;)
帰国出来ない人達も日本にいると聞いています。
当たり前のことだけど、世界は日本だけではないのだから・・・
日本人以外の人達を一派一からげにして、、、「外人」という呼び方はそろそろ卒業した
ほうがいいと思います。
まっ、、、そのおじいさんは「外人」を卒業する前に、人生を卒業すると思うので・・・
ほうっておきましょう(^^;