還暦ばあばあの日常

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保育所の廃園 上



  西日本初の株式会社経営の認可保育所「すくすく保育園」は、3月末で廃園になります。開園から僅か5年。廃園は何を物語るのかを探ってみたいと思います。

2年半で保育士が22人去る
 露骨な営利優先の園経営。

すくすく保育園を経営する株式会社U神戸は、昨年10月突然経営難を理由に、神戸市廃園お申請して受理されたといいます。
保護者や職員に知らせれたのは「運動会」の後でした。

卒園時をのぞく46名は近所に新設される認可保育所に転園することに慣れなしたが、職員は全員入れ替わります。

こんな状態に悩む多くの保護者や子どもたち。

何故、こんなことが起きたのでしょう!

厚生労働省は2000年3月、財界の意を受け、保育所設置の規制緩和を行いました。
それまでは、自治体と社会福祉法人に限っていた設置・運営主体を株式会社にも認めたのです。

これによって、保育所を企業の営利追及の場に変えたのです。
神戸市は01年7月、「すくすく」を認可しました。
延長保育サービスの充実を掲げ鳴り物入りでオープンしたのですが、実態はひどいもののようでした。
露骨な営利優先で、まともな保育は保障されてませんでした。

土曜給食は前日準備だったり、職員の待遇も交通費が上限1万円しか払われなかったり、会社の利益が出なければ賞与の保障もありません。
僅か2年半で保育士の22人が去り次々と保育士が変わるという事態です。

当初は玩具や絵本もなく見かねた保護者の寄付や職員が自費で買ってくるという有様です。

厚労省のマニアルでは当日の給食調理を義務付けていますが、土曜日の給食は前日に調理してました。
市の担当者さえ「前例がない」といいます。

A保育士が語ります
「とてもまともな保育園とはいえません。しかし、意見を言うと、延長からひどい嫌がらせを受けます」

この嫌がらせにもめげず、
「営利目的ではなく、子ども主体の保育を!」と訴え続けています。

03年には職員の常用雇用化、給食の前日調理は医師などの成果を得ています。
つづく

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