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カテゴリ: 本の話
六本木の国立新美術館に、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」が来ています。

作品数の少ない人気画家の作品を日本で見られるチャンス。さぞかし、展覧会は盛況なのでしょうね。

フェルメールの作品は、全世界に三十数点しかなく、ヨーロッパとアメリカにある所蔵作品を辿って、まるで巡礼のような「全点踏破」の旅をするファンがいる…

…ということを、初めて教えてくれたのは、トマス・ハリスの小説 「ハンニバル」 でした。

映画「 真珠の耳飾りの少女 」のヒットなどもあって、近年ますますフェルメール人気は高まっているように思います。

この本は、千円で買える新書ですが、フェルメールの全作品はもちろん、所蔵されている美術館の写真や、関連する同時代の画家の作品まで、豊富なカラー図版が収められています。


フェルメール全点踏破の旅


いくらフェルメールが寡作で、現存する作品が少ないと言っても、私はそのすべてを知っているわけではなかったので、有名な絵画以外にも(こんな美しい絵があるのか!)と、ページをめくるたびに深い感銘を受けました。


端正で、緻密で、でもどこか温もりを感じる印象。
フェルメールの代名詞とも言える、室内の肖像画群に通じる魅力があると思います。

「全点踏破」の本文そのものは、一つひとつの絵画について深く掘り下げられているわけではありません…
が、たくさんの情報が散りばめられていて、フェルメールの遺した絵が辿ってきた数奇な運命を追いつつ、実際に絵画も鑑賞できるという、入門編としてとても面白いテキストだと思います。

ポケット画集と考えても、大変に「お得感」のある一冊でした。

実は、油絵を描いている知人の作品が、やはり国立新美術館で開催中の日展に入選していて、近々上京する予定もあり、時間を作って観に行こうと思っています。

せっかくだから、「牛乳を注ぐ女」にも対面したいと思うものの、この手の企画展につきものの、大行列・大混雑は覚悟の上か…と考えると、ちょっと腰が引けてしまったりして(笑)

でも、航空券を買わずとも本物のフェルメールが見られる機会などそうそう巡ってこないと思えば、ここはがんばるべきでしょうか。
印刷では見えてこない、新たな魅力の発見があるかもしれませんね。





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最終更新日  2007.11.07 21:42:52
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