だけど釣れない・・・ Saltyfish

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2007年02月11日
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カテゴリ: コンタクトレンズ
コンタクトレンズをつけたまま寝る愚か

終日装用タイプのコンタクトレンズ(睡眠時に外して使うレンズ)を使っている方が、レンズをつけたまま眠ってしまったらどうなるのか、ご存知でしょうか? これが浦島太郎の玉手箱を開ける行為だと知っていたら、怖くて、誰も開けられないでしょうね。

コンタクトレンズをつけたまま眠ると2つの眼障害が起こることが考えられます。

1つは角膜が呼吸を妨げられることにより角膜上皮が傷つき、あるいは角膜実質が浮腫を起こし、感染の危険性が高まることです。軽度の角膜上皮障害であっても、細菌感染を起こせば角膜は混濁し、潰瘍ができて穿孔することもあるでしょう。治療により治ることが多いのですが、まれには失明することもあります。

もう1つは角膜の内側までが酸素欠乏になることにより、角膜の内面にある一層の角膜内皮細胞群が傷害されることです。この細胞がダメージを受けると短期的には角膜実質が浮腫を起こし見え方に影響します。長期的には角膜が混濁して失明する可能性があります。

人間の角膜内皮細胞は、生れた時に密度が決まっており再生することはありません。そして加齢に伴い、その密度は低下していきます。この密度がある程度低下すると角膜の透明性を維持することができなくなります。

それゆえ コンタクトレンズをつけたまま寝て、角膜内皮細胞の密度が低下するということは、急激に歳をとって細胞密度が低下すること、すなわち浦島太郎の玉手箱を開けることに例えられるのです (普通は人間の命の寿命より角膜内皮細胞の寿命の方が長いので、生きているうちに見えなくなる心配はありません)。

コンタクトレンズをつけたまま眠ってしまったら、その後どのような治療をしても角膜内皮細胞の変化を元に戻すことはできません (ソフトコンタクトレンズなら、30分間つけて寝れば角膜内皮細胞の変化が始まります)。この事実が分かったのは1990年代になってからです。角膜内皮細胞の検査機器が導入され始めた当初、検査を受けて、自分の実年齢と角膜内皮年齢のギャップに驚き、嘆き、コンタクトレンズの使用をやめざるを得なかった方の、何と多かったことか。

今は検査をしてくれる医療機関も多いはずです。間違って(いや知っていても)時々寝てしまっている方、従来型ソフトコンタクトレンズを5年以上正しく装用している方、酸素透過性ハードコンタクトレンズを10年以上正しく装用している方は、すでに角膜内皮細胞異常が起きている可能性がありますので、この検査を受けておくことが必要と考えられます。一度、主治医にご相談を!

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最終更新日  2007年02月11日 20時16分12秒 コメント(8) | コメントを書く
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