ミステリの部屋

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2008年03月12日
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私にとって良質のコージーを読むことは、ご褒美を貰ったようなものです。
ご褒美を貰うようないいことは何もしていないけれど、元気になれたのでいいのです。ルンルンです(古!)


警察の捜査の遅れに業を煮やした経営者のドロシーが 助けを求めたのは、高級老人ホームに住む友人の“名探偵”アンジェラだった。
外出を渋る親友のキャレドニアを伴い、駆けつけた彼女を現場で待っていたのは、新たな事件と苦い顔の捜査陣、そしてスパご自慢のダイエット・プログラム!
〈海の上のカムデン〉を飛び出し、謎解きと運動に汗水流す第五弾。
(内容紹介・出版社より)


『ピーナッツバター殺人事件』( 感想 )に続く、〈海の上のカムデン〉シリーズ第5弾です。

〈海の上のカムデン〉とは、カリフォルニア州サンディエゴにある高級老人ホームの名前です。
気候も温暖で 風光明媚な土地にあり、入居者へのサービスも至れり尽くせり。
衣食住のみならず、医療も娯楽も充実。
特に食事はデザートも含め 極上の美味しさ。こんな老人ホームなら入りたい、と思ってしまいます。

どちらも元提督夫人である、アンジェラとキャレドニアは、カムデンの内外で起こる殺人事件に首を突っ込み、周りまで巻き込んで大騒ぎして、ついに危険な目に合いながらも何とか解決の糸口を見つける、というのがいつものパターンでした。



そのスパでは従業員が殺され、警察の捜査が長引いていることに不安を覚えた 経営者のドロシーが、友人であるアンジェラに助けを求めてきたのです。

おなじみのカムデンのメンバーは登場しませんが、素敵なマーティネス警部補とその助手のスワンソンに 心配をかけながら、二人が活躍するのは いつもの通り。

もう80歳になろうかというのに パワフルな老人たちです。

目的を悟られないために、みんなと一緒にダイエット・プログラムに参加することになり、自転車こぎで息を切らすアンジェラと、トランポリンではねるキャレドニアが 可愛い表紙になっています。

個性的な滞在客たちが、言葉使いで誰だかわかるくらいに描き分けられていたり、チェコスロバキアからやってきた女性の言い間違いが大いに笑えたり、翻訳の中村有希さんがいい仕事をされています。

楽しい楽しい作品でした。

作者も 実際に老人ホームで暮らしながらこの作品を書いておられるそうです。カムデンのように優雅な生活ではないかと想像します。殺人事件は起こらないでしょうが…。





殺しはノンカロリー: コリン・ホルト・ソーヤー







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最終更新日  2008年03月12日 22時35分51秒
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