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エデンの南

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April 23, 2006

バタイユ『眼球譚』(再読)

(11)

テーマ：最近、読んだ本を教えて！(24652)

カテゴリ：読書

*ネタバレあり

近代エロスの一番の傑作だと思うのですが、多感な10代に読んだと言う事で、今読んでも同じ感想を持てるのか？と思い、これも是非とも再読したいと思っていたんです。(今までもぱらぱらとは読んでましたが…)
古典エロのサドを読んで、その影響の凄さにビックリしつつ、マンディアルグ等を読んでみて、どーも消化不良的な感が残ったのですが、やはりバタイユは凄かった !
今読み返してみても、これは確かに近代エロスの最大傑作だと声を大にして言えると思いました。
ちなみに、最初に読んだのは、絶版のハードカバーを人から借りたのですが、その後に古本屋で見つけて文庫本を購入。
『バタイユ作品集　マダム・エドワルダ』 (他、「死者」「眼球譚」「エロティシズムに関する逆説」「エロティシズムと死の魅惑」) 生田耕作訳です。
コレがそうみたいっす。ページ数が私の持ってるやつの方が少ないので、再販あとがきか何かが付け加えられているのか？

ちなみに『愛のコリーダ』のコリダとは闘牛の事で、バタイユの思想からとっています。

マルセルのおしっこ、牛のキ●タ●、懺悔室でのオ●ニー、神父殺し、等など。

「玉子」と言うと、ダリを思い浮かべたり、誕生、目玉、いろいろイメージするのですが、バタイユの場合、梅毒病みで盲目で身体附随の父親が、この作品が生まれる大きい役割を担っています。
以下引用。

人並みに彼は便所へ排尿しに行けなかった。安楽椅子にかけたまま小便をし、そのための容器を置いていた。私の眼前で彼は小便をするのだった、毛布のかげでだが、眼が見えないためにうまくそれを按配できなかった。いちばん気になるのは彼の眼つきだった。なにも見えぬ、闇に沈んだ、彼の瞳は、上眼瞼の下に隠れてしまうのだった。そのしぐさはふつう放尿の際に起こった。父は鷹の嘴のようにとんがった、痩せぎすの顔のなかにおさまった、たいそう大きく見開いた眼をしていた。小便をする際には、たいてい、その眼はほとんど白眼に変わり、同時にそれは物狂おしい表情を浮かべるのだった。己れ以外には見えぬ世界のほかに対象を持たず、そしてその眺めは彼から虚ろな哄笑を呼びさますのだった。ところで、私が「玉子」のイメージに結びつけたのは、この白い「眼玉」のイメージである。物語のなかで、「眼玉」や「玉子」について語るとき、自然に尿が思い浮かぶのだ。

*昨日のエンタの神様で、 浜崎あゆみに似ている桜塚やっくん の登場前のＣＭに浜崎あゆみ ! こりゃわざとに違いにゃいとオモタ私に 愛の１クリック を～～～。

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Last updated April 23, 2006 06:00:12 PM
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■コメント

眼球譚かあ！

ビーニャさん

＊10代の終わり頃にこんなのを読んでいらしたの？
＞近代エロスの最大傑作だと声を大にして言えると
＊いわれちゃあ読んでみたくなるではないですか。
エロティシズムの本に載せている彫刻はピエタではありませぬかあ？！ (April 24, 2006 07:28:08 AM)

返事を書く

Re:バタイユ『眼球譚』(再読)(04/23)

ままちりさん

こんにちは。
眼球譚、大学の図書館でバタイユの全集をこそこそ読んでいたときにちらちらめくった記憶があります。
引用文のおかげであのときの感情がそのままよみがえってきました。
怖い、すごい、でも、異様に静かだ・・・ (April 24, 2006 09:02:32 AM)

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Re:眼球譚かあ！(04/23)

SEAL OF CAIN さん

ビーニャさん
＞＊10代の終わり頃にこんなのを読んでいらしたの？

貸してくれるオッサンがいたもんで。

＞エロティシズムの本に載せている彫刻はピエタではありませぬかあ？！

流石じゃのう。これすんごい色っぽいよね～。
んで、「この商品に興味がある人は、こんな商品にも興味をもっています。」の所見てワロタです。
何故細木数子ですかあああ？がばいばあちゃんもあったぞよ。
「エロティシズム」は昔読んだけど、むずかしくて頭痛しそうでした。「エロスの涙」は持ってるけど、ながめたりしただけでちゃんと読んでにゃいだよ。「エロスの涙」の方に、彫刻とかいっぱい出てたと思います～ (April 24, 2006 11:10:46 PM)

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Re[1]:バタイユ『眼球譚』(再読)(04/23)

SEAL OF CAIN さん

ままちりさん、こんばんは。

＞眼球譚、大学の図書館でバタイユの全集をこそこそ読んでいたときにちらちらめくった記憶があります。

「眼球譚」や「青空」とかは好きなのですが、哲学系になると、バタイユすんごい難しくなかったですかー？連続性がどーの、非連続性がどーのとか…

＞怖い、すごい、でも、異様に静かだ・・・

↑そのまんま帯の文字になりそな、かっちょいい文だと思いますっ。
まさにその通りですよね。 (April 24, 2006 11:14:39 PM)

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Re[1]:眼球譚かあ！(04/23)

ビーニャさん

SEAL OF CAINさん
＞んで、「この商品に興味がある人は、こんな商品にも興味をもっています。」の所見てワロタです。
＞何故細木数子ですかあああ？がばいばあちゃんもあったぞよ。
＊なんじゃ！そりゃあ！
＞「エロティシズム」は昔読んだけど、むずかしくて頭痛しそうでした。「エロスの涙」は持ってるけど、ながめたりしただけでちゃんと読んでにゃいだよ。「エロスの涙」の方に、彫刻とかいっぱい出てたと思います～
＊コメントしなかったけど、「がばいばあちゃん」
惹かれますう～！！なかなかのもんじゃねえ！
最近は少年少女文学で魔法使いや竜が出てくるのを中心に読んでいるからなあ。「ゲド戦記」。エロスとは縁遠いからバタイユ読めないかもしんない。ばあちゃんは読めると思うのだけど。後の方が読みたいなあ。 (April 24, 2006 11:37:30 PM)

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Re[2]:眼球譚かあ！(04/23)

SEAL OF CAIN さん

ビーニャさん
がばいばあちゃんはええよ～。
おもしろかったよ～。
職場の派遣仲間は全員読んだだよ。
１日で読めるのに、中身は大切なものがつまってるから、是非是非読んでちょんまげ!
６月には東京で映画公開だよ～ (April 24, 2006 11:45:12 PM)

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Re[3]:眼球譚かあ！(04/23)

ビーニャさん

SEAL OF CAINさん
＞ビーニャさん
＞がばいばあちゃんはええよ～。
＞おもしろかったよ～。
＞職場の派遣仲間は全員読んだだよ。
＞１日で読めるのに、中身は大切なものがつまってるから、是非是非読んでちょんまげ!
＞６月には東京で映画公開だよ～
＊是非是非是非是非読む。（エイガの前に読んでおきたいからね。映像の情報が目にはいるとイメージが損なわれるからねえ。） (April 25, 2006 12:32:03 AM)

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Re:バタイユ『眼球譚』(再読)(04/23)

The men さん

『恋人達の距離（ディスタンス）』での出会いのシーンでジュリー・デルピーが読んでいる本がバタイユの『マダム・エドワルダ』だというのを知り、読んでみたくなり、図書館で借りてきました。僕が昔（高校時代、角川のロマン文庫（でしたっけ）は性衝動にまかせて読み漁っていました）読んだ時は角川文庫の表紙が金子國義だったのですが、借りた本は池田満寿夫でした。ちなみにイーサン･ホークが読んでいたのがヘルツォークに関する本（だったと思う） (May 6, 2006 08:05:50 PM)

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Re[1]:バタイユ『眼球譚』(再読)(04/23)

SEAL OF CAIN さん

The menさん
＞（高校時代、角川のロマン文庫（でしたっけ）

富士見ロマン文庫ですね～。確か角川系列だと聞いたよーな気がします。
私も一時期読みまくりました。

＞読んだ時は角川文庫の表紙が金子國義だったのですが、借りた本は池田満寿夫でした。

私が持っているのも、角川文庫の金子國義表紙です。やはりこの辺は金子國義にこだわりたいっすね。なんとなく。 (May 6, 2006 11:41:53 PM)

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Re[1]:バタイユ『眼球譚』(再読)(04/23)

SEAL OF CAIN さん

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Re[2]:バタイユ『眼球譚』(再読)(04/23)

The men さん

SEAL OF CAINさん
そうだ富士見ロマン文庫でした。
では『眼球譚』は富士見ロマン文庫ではなく角川文庫から出ていたのですが？
金子國義の表紙の本が何冊かあった記憶があるのですが。
やはり『眼球譚』の表紙は金子國義ですよね。

『恋人達の距離（ディスタンス）』でイーサン･ホークが読んでいたのはクラウス・キンスキーの自伝でした。
(May 7, 2006 01:09:53 AM)

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SEAL OF CAIN

アンチ・ハリウッド的、ベストセラー無視、サブカル好きのマニアックな傾向のブログです。 2019年に札幌に移住しました。そして2020年、しばらく離れていましたが、またこちらのブログに復帰しようと思います。主に読書・映画関連はこちらのブログに書く予定です。「吉乃黄櫻」名で音楽活動しています。そちらもよろしくデス。

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