エデンの南

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April 29, 2006
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カテゴリ: 読書
トルーマン・カポーティは、ずーーーっと前に『夜の樹』をどこかで買い、そのまま本棚にほったらかし状態でして (ちょうど今読んでるのですが)、この『冷血』がカポーティ初読です。
ある日、新聞にこの小説の紹介が出てまして、それを読んでから、是非とも読んでみたいと思っていました。
アメリカ中西部の片田舎の農村で、大農場主クラター家の4人が惨殺された事件のノンフィクションです。

いやはや、よくぞここまで細かく調べ上げました。アッパレです。

クラター家、犯人達、刑事達、と、場面が入れ替わり立ち替わり、並行して語られていく手法は、 スティーヴン・キングの『IT』 加賀乙彦 が好んで使っているものですが、これが実に上手いです。

まず、クラター家の人達についてのドラマから始まる訳ですが、彼等がどんな人達だったのか、友人、恋人をまじえて、しっかりと感情的でなく、淡々と冷静に語られている所が、この事件の残虐さが強烈に伝わってくる所だと思います。
ある学校教師の女性のセリフが印象的でした。

「こんどの事件がクラター家以外で起っていたら、みんなは今の半分も興奮しなかったでしょう。あれほどの信望もなく、財産もなく、安定もしていない家に起ったとしたらですわ。でも、あのご一家はこの近所の人々が心から尊重し、尊敬しているあらゆるものの象徴のような存在だったのです。それがあんなことになってしまうなんて----なんといいますか、神は存在しない、と宣言されたようなもんですわ。--後略--」


作者も、犯人のうちの1人であるペリーに興味を持ったというのが、この小説が書かれた大きな要因だと思うのですが、ペリーという人物に、読者も感情移入させられていきます。
その辺の所は次回から、また引用中心に紹介していきたいと思います。 のですが、つづきを書き終わっていなくて、図書館に返さなきゃならないのを優先して書いているので、ちと間あけちゃうかもしれましぇん。書けたら書きます~

冷血
冷血
1家4人惨殺事件はなぜ起きたのか。緻密な取材で犯行のすべてを再現し、絞首台まで事件のすべてを描ききったノンフィクション・ノベルの最高傑作が新訳で蘇る。発刊40年、世界中の作家、ライターに影響を与えた冷酷な犯人の人間像描写を今一度味わうチャンスだ。(松)

カンザスの村で起きた一家四人惨殺事件。五年余を費やして綿密な取材を敢行し、絞首台まで犯人を追った本書は四十年を経た今なお、輝きを放ちつづける。捜査の手法、犯罪者の心理、死刑制度の是非、そして取材者のモラル。人間の魂の暗部を抉りつくし、後進の作家たちに強烈な影響を及ぼした暗黒の教典、待望の新訳成る!


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Last updated  April 30, 2006 12:57:38 AM
コメント(11) | コメントを書く


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Re:カポーティ『冷血』その1(04/29)  
The men  さん
昔に読みましたが『冷血』は大傑作ですね。
僕の大好きなフィリップ・シーモア・ホフマン主演
ベネット・ミラ-監督の映画『カポーティ』では『冷血』の執筆過程を丁寧に映像化しているそうです。
必見ですね。 (April 30, 2006 02:04:38 AM)

Re:カポーティ『冷血』その1(04/29)  
哲0701  さん
「冷血」は、まず映画で体験しました。
新訳は旧とどのように違うのでしょうか?
旧では訳されていない部分があったのでしょうかね?

「ミリアム」は大好きな作品です。 (April 30, 2006 02:11:26 AM)

映画見たいです~  
SEAL OF CAIN  さん
The menさん
>昔に読みましたが『冷血』は大傑作ですね。

いやはや、『ティファニーで朝食を』は読んでないのですが、あの映画から、わりと軽く読める感じのアメリカ作家なのかと思いきや、重くてびっくらこきました。
大傑作、全く同感です ! いい意味で裏切られました。

>僕の大好きなフィリップ・シーモア・ホフマン主演
>ベネット・ミラ-監督の映画『カポーティ』では『冷血』の執筆過程を丁寧に映像化しているそうです。

そうらしいですね。是非是非観たいです~ (April 30, 2006 02:12:58 AM)

Re[1]:カポーティ『冷血』その1(04/29)  
SEAL OF CAIN  さん
哲0701さん
>新訳は旧とどのように違うのでしょうか?

ごめんなさい。(^^;)
私が読んだのは、リンク貼ったのではなく、文庫本の瀧口直太郎訳でした。書き忘れましたです。
ちと読みにく感じもしたので、新訳、気になります。

>「ミリアム」は大好きな作品です。

これ、読んだばかりです。
とても印象深い作品でした。 (April 30, 2006 02:16:09 AM)

細部  
まろ0301  さん
 細部にこだわり、その事によって大きな成功を勝ち取った作品ですね。
 <ノンフィクション・ノヴェル>という言い方は形容矛盾のような表現ですが、こう言うしかないなとも思います。
 メイラーや、ゲイ・タリーズの作品を読むと、カポーティーのやったことの斬新さが明らかになります。
 映画も見てみたいです。 (April 30, 2006 07:40:48 AM)

ノンフィクションなんだ!  
ビーニャ  さん
これはあっしも読んでみたいっす。人間はどんなのになれるかに関心ありのあっしですから。
アニマルクリップもキャワイ! (April 30, 2006 10:10:23 AM)

Re:細部(04/29)  
SEAL OF CAIN  さん
まろ0301さん
> 細部にこだわり、その事によって大きな成功を勝ち取った作品ですね。

半端じゃないっすよね。5年間かけて調べ上げ書かれたそうですね。

> <ノンフィクション・ノヴェル>という言い方は形容矛盾のような表現ですが、こう言うしかないなとも思います。

そうですね。小説として素晴らしいものでもあるノンフィクションですよね。

> メイラーや、ゲイ・タリーズの作品を読むと、カポーティーのやったことの斬新さが明らかになります。

未読です。(^^;) (April 30, 2006 02:03:51 PM)

Re:ノンフィクションなんだ!(04/29)  
SEAL OF CAIN  さん
ビーニャさん
>これはあっしも読んでみたいっす。人間はどんなのになれるかに関心ありのあっしですから。
>アニマルクリップもキャワイ!

是非読んでみてん。心理描写とかスゴイよ~ (April 30, 2006 02:04:40 PM)

Re:カポーティ『冷血』その1(04/29)  
せしるん  さん
cainさんが「冷血」未読だったって意外ですが、あまりアメリカ文学はお好きじゃなかったんでしたっけ。
何か最近カポーティって言うと、フィリップ・シーモア・ホフマンが浮かんじゃって。
『ティファニー・・・』も(映画は全然別物ね)いかにもゲイの作家が書いたって感じが好きですわ。 (April 30, 2006 09:00:15 PM)

Re[1]:カポーティ『冷血』その1(04/29)  
SEAL OF CAIN  さん
せしるんさん
>cainさんが「冷血」未読だったって意外ですが、あまりアメリカ文学はお好きじゃなかったんでしたっけ。

アメリカ文学にはちと疎いのです。
こーゆー、読んでなきゃおかしいだろってのをいっぱい未読だと思います。
フランス・ロシア・ドイツの古典が多いもので。まあ、得意分野でも全然網羅できてにゃい状態ですが。世の中良い本だ大杉~~~

>『ティファニー・・・』も(映画は全然別物ね)いかにもゲイの作家が書いたって感じが好きですわ。

映画しか観てなくて。今度これも読んでみよっかな~映画も結構好きです。 (April 30, 2006 11:34:55 PM)

自己事故レス  
SEAL OF CAIN  さん
>世の中良い本だ大杉~~~

良い本が、ですた。_| ̄|○ (April 30, 2006 11:36:11 PM)

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