エデンの南

エデンの南

September 20, 2007
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カテゴリ: 読書
◆クラカウアー◆

以下の、ドイツ映画とヒトラー政権を結びつける文には、にゃるほど~~でした。

 クラカウアーがすぐれているのは、ヒトラー時代のドイツが映画によって狂気に駆りたてられたという着想にある。第一次大戦後、敗北で茫然自失したあの国には、深く傷ついた精神の空白に影響をおよぼす映画が無数のウイルスよろしく満ちあふれていた。すべては狂気と殺人を描いて、正常と異常の境界を理路整然と拭い去った『カリガリ博士』にはじまる。純粋芸術として世界的に絶賛されたこの映画は、食屍鬼や黒魔術師、吸血鬼などが登場する精神病理的なレパートリーとともに、ドイツの無意識に深く浸透していった。この時代のドイツ映画はなによりも催眠術に憑かれていた。無力な人びとを催眠にかけて、いまわしい行為に駆りたてる狂った医師や犯罪組織のボスが跳梁をほしいままにする物語が執拗に繰りかえしスクリーンに映しだされた。クラカウアー教授はこれをナチズムの明らかな予兆だと分析した。この種の映画が倒錯した権力のイメージで国家の魂を腐敗させ、やがては邪悪な催眠術師カリガリのように一般大衆を呪縛して、ゾンビそこのけの殺人軍隊に変えてしまうあの総統があらわれたのだった。

この人は実在の人のようです。『カリガリからヒトラーへ』という本が紹介されてました。



◆ソドムの市◆

クレアとエディ・アンジェロッティの会話が大変おもしろかったです。


「しかし、あの映画はあくまで……」エディが反撃した。「フォルマリズム的厳密さで計算され、すべてを客体化して突き放しているよ」
 クレアは一蹴した。「よしてよ、エディ! 野獣どもにいくらその正体を提示してみせても、やつらを打ち負かすことはできないわ。客体化なんてとんでもない。ファシストたちは自分の正体を誇りにしている。彼らはなによりも自分を愛してる。それがサディズムの臆面もない本質なの。『ソドムの市』のような映画はわれわれの内なる彼らの同類を甘やかすだけだわ。ファシズムに対抗する唯一の手段は彼らとまったく無縁なものを繰りかえし提示すること。人生の歓び、愛、無垢な心、そして『雨に歌えば』。あれこそ究極の反ファシスト映画よ」




パゾリーニいろいろ書いてます。

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B級好きにはたまりましぇんっっ。日本映画専門チャンネルで放映した時に全部録ってもーたです。




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Last updated  September 20, 2007 08:51:16 PM
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SEAL OF CAIN @ Re[1]:破壊と再生の2024(01/01) アラネアさんへ いつもコメントありがとう…
アラネア@ Re:破壊と再生の2024(01/01) コメントが超遅くなってしまい、すみませ…
SEAL OF CAIN @ Re[1]:破壊と再生の2024(01/01) まろ0301さんへ お久しぶりです! コメン…
まろ0301 @ Re:破壊と再生の2024(01/01)  大変な年でしたね。ワタクシも交通事故…
SEAL OF CAIN @ Re[1]:あけましておめでとうございます。(02/04) アラネアさんへ あけましておめでとうござ…

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