せび邸

せび邸

2005.05.07
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「うぉぉ、男の視線でいっぱいじゃぁぁ」
そして海に入ろうというみんなの誘いを断り、水着の跡をつけないように背中を焼くため、うつぶせになってビキニの紐をはずしてました。

もう、お分かりですね?

沖に行こうということになって、私がハルちゃん、呼びに行ったんです。
そしたら紐のこと、すっかり忘れてたハルちゃんは、
「あ。行くっ。私も行くっ」
と言いながら、すくっと立ち上がってしまったのです。。

「ハルちゃん。。男の視線、いっぱいやね。。」


でもこれは、今話してる出来事より1年も先の出来事です。







話の時間を元に戻します。
金を払えと言われた私は、つくづくおもろい友だち持ったことを幸せに思いました。
ちと、反撃してみました。
「おけ(OKの意)。教えてくれ。なんぼはろたら気がすむん? 言うてごらん? ハルちゃんのプライドは、いったいなんぼなんやっ?」
彼女はぐっと詰まりました。で、少し考えて、こう言いました。
「に、にまんえん?」
自信なさげな言い方がおかしくて、私は吹き出してしまいました。
「せびちゃん、なんで笑うんよぉ? ひょっとして二万円て、めちゃ安いん?」
「てゆーか、なんやねんっ、その妙にリアルな数字は。。キミはその系のプロなんかいっ!」

彼女の勢いもそがれたようなので、まぁその場は丸く収まった(のか?)んですが、ふと彼女、枕元の異変に気づいたんです。

「いや。。しらんよ?」
彼女の枕元のテーブルには東京タワーの置物があったのですが、それが粉々に砕けていたのです。







その東京タワーの置物は、カレシのハルヒコが東京へ行ったとき、みやげに買ってきたものでした。そのベタなセンスについて散々ぶぅたれながらも、ここ何ヶ月か飾り続けていた置物です。
その置物が、ものすごい力で押しつぶされたように、粉々に砕かれていたのです。
不思議なことに、破片はいっさい飛び散ってなくて、10センチほどのきれいな円の中におさまっているように見えました。

「こんなこと、やろうと思ってもできひんし。。」
「どんなしたら、こんななるねんろ?」
ああでもない、こうでもないといってるうち、お互い相手の格好が気になってきました。私が先に言いました。
「てか、服着ろよ。。」
「ん? そやな。。」
ハルちゃんはアニメかドラマに出てきそうな、空想癖の強いおもしろキャラみたいな表情を作ってから、こうも言いました。
「セクシーな私がせびちゃんをケダモノにしたら、罪やしなぁ」
今思っても、あほです、こいつ。。
こう答えておきました。
「いや。。ぺっちゃんこなもん、いつまでも見せられてたら、こっちが金もらいたくなってくるしさ」
言い終わるやいなや、私は頭をはたかれましたが。







私は浴室で。彼女は部屋で着替えました。
着替え終わると彼女は、話し出しました。



                       (後編に続く。。はず。。)






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Last updated  2005.09.18 18:55:55
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Comments

セビセビ @ Re[1]:元気です(06/17) blue rose2792さん あそことはまた別のあ…
blue rose2792 @ Re:元気です(06/17) それはなによりでした。 ほっといたしま…
セビセビ @ Re:やっぱり!?(01/22) せしるんさん おぉ。。 だいたひかる…
せしるん @ やっぱり!? 私も鳥居みゆきを見たとき、戸川純を思い…
セビセビ @ Re[1]:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) sally-1020さん ご無沙汰っす^^ 絶望…
sally-1020 @ Re:とあるプチ・オタの見たいもの探し(01/18) ご無沙汰しております。 先日は有難うご…

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