なんちゃって妄想ワールド(War section)4


「補給が終わり、戦闘機を収納した後、本国へ向けて本艦は発進します」
クルーはその言葉に異議はなかった。
「他の基地も攻撃を受けたらしいわ。本国の防衛をと」
アイは添えるように云った。
「補給はあとどれくらいで?」
人手不足のためCICとなったエイトが云った。
「そうね、今晩までにはできそうってことよ」
「今晩出航ですか」
エイトと同じくCICとなったユウが云った。
「港の外にはヤマト級が3隻待ち構えているわ。戦闘は必至ね」
それはクルーたちも同感だった。
「そうなると、本艦の応戦だけじゃ足りないわ。そこで、君たちの実績をかいたいの」
それはシュウ、ショーイ、ロトの3人に向けられた言葉だった。
「それで戦闘機の導入ですか」
「そうね。期待しているわ」
今後の戦闘は彼ら3人の戦闘機での実力と戦艦の能力が鍵となる事必至だった。

「補給、完了しました。くれぐれも御気をつけて」
基地の整備士から激励の言葉を受け、ポセイドンは出航した。
「さて、敵さんの出方はどんなかな?」
ショーイたちは戦闘機コックピットで待機していた。
「攻めてくるだろうな。2人とも、死ぬなよ」
シュウはこれから戦闘に出る。もしかしたら・・・そういう場合も考えていた。
「堕ちないさ。勝てる」
何処からそんなに自信が湧いてくるのか、ロトの喋り方は弾んでいた。

「出てきたな、行くぞ!!」
ビー率いるF-51戦闘機部隊がフユツキより飛び立った。
「カズマ。もうこの隊には慣れたかい?」
ハウルが転属してきて間のないカズマを気遣った。
スゥが消息不明となり、1人での任務はそうそうない。
そこでモノトーン隊への転属が決定した。
「大丈夫、いける」
カズマは答えた。
「敵機発見!さあ、実力見せてもらいましょうか!!」
トオルは意気込んで敵機の元へ飛んでいき、他の4機もあとを追った。

「きたぞ、抜かるなよ」
ショーイが2人に呼びかけ、戦闘に入った。
「先行ってんぜ」
ロトは1人突進していった。
「おい!先走るな!!」
シュウが必至に呼びかけた。
しかし、もう彼には聴こえていなかった。

ジンとトオルはロト機と戦闘していた。
「こいつっ、なかなか」
「おいおい、1機だぜ?なんで堕とせないんだよ、俺たちは!!」
イラ付き始める2人とは裏腹に、ロトは余裕だった。
「おいおい、てめぇら本気かよ。死ぬぜ?」
一言皮肉を云い、機関砲でジン機を撃った。
「何ぃ!?」
ジン機は被弾し、推力を保てなかった。
「悪い、先に帰艦する」
そう云うと、ジンはフユツキに帰艦した。
「ええい。何で堕ちないんだよ、こいつっ!!」
トオルは機関砲を乱射した。
しかしそれは的を射抜く事もなかった。
「てめぇも終わり」
ロトは高度なテクニックで旋回し、トオル機に照準を向けた。
「ロックされた?!」
気づいたときにはすでに遅かった。
弾は右翼を打ち抜き、撤退をやむを得なくさせた。
その時ロト機のコックピット内でアラームが鳴り響いた。
「燃料切れ?俺を殺すきかよ、隊長は。補給ぐらいしてくれって」
愚痴を云いつつ帰艦した。

一方、シュウとショーイは2機を相手に苦戦していた。
「くっ、少々きついかな?これは」
弾も尽きそうになり、2人は撤退を考えた。
「ロトも帰艦した。俺たちも撤退しよう。あいつらもそろそろ弾切れだろう」
ショーイが云った。
「ここで死ぬわけにもいかないよ。でも・・・」
そう云って機関砲を放った。
1機に被弾させ、相手が隙を見せたところで撤退した。

ポセイドンと戦闘を繰り広げていたカズマは、
「データ収集はこれくらいでいいかな。撤退する」
去っていく敵機の後姿を見届け、とりあえずは艦を守りきったと、クルーたちは胸を撫で下ろした。
「ふぅ、とりあえずどうにかなったな」
「でも、1機だったよ。撃沈させるのが目的じゃなかったのか?」
ユウとエイトが会話をしていた。
「戦艦の姿も見えなかったわね。何を考えているのかしら」
アイも今回の戦闘で引っかかる点があったらしい。
そこに、帰艦した3人がブリッジに入ってきた。
「隊長ぉ。俺を殺す気?燃料少ししかなかったし」
ロトがアイに文句を云った。
「そんなはずないわよ。全機補給したはずよ」
「でも、あんな早く燃料切れっか?」
ロトは云い続けた。そこにショーイが、
「おい、そこまでにしておけ。しかも上官になんて態度だ」
と忠告した。

「ほぉ、ご苦労だったな。多大な戦果だよ、これは」
モノトーンは5人を褒めた。
今回得たデータは、ポセイドンの武装、機動力、装甲など数箇条。
これを見てモノトーンはふと笑みを浮かべた。
「やはり報告はウソではなかったということか」
その言葉を聴いてビーが、
「報告、というのは・・・?」
と質問した。
「いや、こちらの話だ。しかしこの戦艦の能力、侮れんな」
モノトーンはしばし悩んだ。
そして、
「我々はあの敵艦を追跡する」
と云った。
「しかし、我々には残りの任務があるのでは?」
ビーが尋ねると、
「フッ、奴らは恐らく自軍の本国へ向かうさ。そこはこのゲームの『最後の場所』になるだろう。それを考えるとな」
カズマはこのモノトーンの言葉に疑問を覚えた。

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