なんちゃって妄想ワールド(Repetition)4


そして、入ってきたと同時にバレィはスタンドに詰め寄った。
「どういうことですか、これは」
当然の質問をした。
スタンドは状況を説明し、どうにか理解してもらおうとした。
「…分かりました。なら、私たちに出来る事は何かないですか」
意外な言葉にスタンドは驚いた表情をした。
しかし、すぐに元通り平常に戻り、こう云った。
「議長殿に迷惑はかけられませんよ。先ほどの部屋にて待機していてもらえれば。もうすぐ戦闘海域に入りますので」
バレィは反発するように云った。
「いや、これは放置していればいずれ大きくなる問題でしょう。私のボディーガードもいます。ここで解決せねば・・・」
そこに口を挟むようにアリスが云った。
「バレィ議長殿。これは我々の問題です。それに、中立国が我々に加担していたという事になり、連合にそれが知れた場合、どうなることか」
アリスの言葉を訊き、渋々部屋へとも戻った。

部屋へと続く廊下をバレィとショーイは歩いていた。
すると途中にある休憩室に数人の少年少女がいて、話し声が聴こえた。
「おい、訊いたか?今、エクアルの議長がこの艦に乗ってるらしいぜ」
整備士の『ケン・バンブ』が云った。
彼は噂話などが好きで、子供っぽい性格だ。
「知ってるぅ。だって、さっきブリッジに行くのを見たよ」
オペレーターの『ミク・ミヤキ』は休憩中だったので、廊下を駆けるバレィたちを見ていた。
「だが何故その様な方がこんな所へ?」
冷静な口調で戦闘員の『クシィ・イカム』が疑問を投げかけた。
「会談中だったらしいよ。それで騒ぎに巻き込まれたとか」
整備士『ヒシン・フィーゴ』が情報を述べた。
「それも凄いけどさ、その人のボディーガード。前の戦争の時、うちの兵士を何人も倒したって。その名前が、ショーイ・イワンだって。さっき偶然通りかかった時議長がそう」
この物語の主人公となる『マサキ・リロード』が云った。
バレィはそれを訊き、休憩室へと入った。
「彼はその人ではないよ」
いきなりの珍客に一同は総立ちになり、敬礼した。
「彼はハウという人物だ。間違えないように」
かばうようにバレィがいい、無理矢理彼らを納得させた。
それを云ったあと、すぐに休憩室を出て行った。

その頃カミノ隊はデータを奪取したと思われるライジンへ攻撃をしていた。
それをジンは艦の中から見ていた。
「中々しぶといですね、あの艦」
艦長にそう云われ、ジンは同感だと思った。
自分の隊が全勢力を投入しているというのに、沈まない敵艦。
「何をやっているのだ、あいつらは!モノトーンはまだか!」
ジンは部下の不甲斐なさに苛立ちを感じさせていた。
そして、ジンが口にしたモノトーンとは、前大戦で戦死したモノトーン・アリエルが、戦場に出る前にアリスへと委譲した戦艦『フユツキ』の事だった。
幾度も改良を加え、そして、アリスがフユツキを尊敬していた上官の名前を戦艦につけ『モノトーン』と改名された。
ちなみに、ジンの乗っている艦はヤマト級の改良版で、少々能力は上がっている。
その時、回線が開き、モノトーンから連絡が入った。
「こちらモノトーン。艦長のアリス・サクラ大尉であります。これより支援を開始します」
やっと来た増援にジンは、少し安心した。

「9時の方向より、敵の増援を確認!」
ライジンの中で、焦りの色が見え始めた。
「クソッ。ただでさえキツイというのに」
トミィは舌打ちをし、出撃している3人に命令を出した。
『3人とも聴こえる?これより本艦は一気に自国領海内に入る。それまで時間稼ぎをして』
「あぁ?俺たちが時間稼ぎぃ?」
「それって、メチャメチャテンション下がるよね~」
「捨て駒って訳ではないんだ。領海内に入ればこちらのもの。いくぞ」
ゴチャゴチャいいながら3人は命令通り動き始めた。

モノトーンでは、マサキとクシィが出撃をしようとしていた。
『2人とも。頼むわよ』
アリスからの激励に、
「了解」
と答え、2人は出撃した。

マサキとクシィは3機の敵機を発見し、接近した。
それに気付き、3機はバラバラに回避した。
「んだぁ、こいつら」
フルがめんどくさそうに云う。
「時間稼ぎが仕事だろ?こいつらも止めとかなきゃ」
リンジが仕方がないといった風に云い、敵機に迫った。
「フライドぉ。お前は艦の援護行けよ。こいつらは俺らがもらう~」
「分かった」
フルの気の抜けた声だったので説得力がないが、それが妥当だったので、云うとおりにフライドは艦のほうへと向かった。
「俺青いのやるからリンジは白ね」
フルは自分のやりたいように云った。
「うーん。まぁいっか」
リンジも気が抜けた声で了解する。
「んじゃ、いくぜぇぇぇ!!!」
そういうと、青い機体目掛けて機関銃を乱射した。
青い機体はマサキ機で、マサキは緊急回避した。
慣れた手つきで手元のキーボードを叩き、ボタンを押した。
すると、機体の横から何かが出てきた。
「ん?」
フルが不思議そうに攻撃をしながら見ていると、それは、長身の砲身だと気付いた。
その時、それが放たれ、フルは警報アラームが鳴り響くコックピットで必死に回避しようとした。
辛うじて回避でき、ホッと安堵した。

一方リンジは、白い機体、クシィ機と交戦していた。
クシィは、リンジの軽快な動きについていっていた。
「コイツッ!なんでこんなに!!」
リンジは焦り、機関砲を乱射した。
「フッ。連合の機体は所詮その程度で終わりだ」
そういうと、キーボードを何やら操作し、ボタンを押した。
すると、機体の底から何かが出てきた。
それは、先の尖った鉄の棒。槍のようだった。
「邪魔をするなよ」
そう云って、クシィはランサーを放った。
リンジ機は、左翼に被弾し、戦闘は無理と判断し、帰艦した。
「逃がしはしない」
クシィは後を追おうとしたが、そこに通信が入ってきた。
『敵艦は敵の領海内に入ったわ。深追いは無理ね』
母艦からの連絡を訊き、何も云わず帰艦した。
マサキも、敵機が撤退したのを見て、帰艦した。

帰艦した2人もブリッジへと呼び、アリスは云った。
「この艦も燃料や弾薬、食料、水が不足してきているわ。とりあえず、カミノ隊長の隊とも合流するために、サウスノーランド基地にへ入港します」
それを訊き、クシィは云った。
「エクアルのバレィ議長殿はどうなるのですか?」
「バレィ議長と側近の方は、戦闘終了と同時に来た迎えの艦で帰国なさったわ」
なら問題はないと云う事で、モノトーンはサウスノーランド基地へと入っていった。

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