ディサイション・パワード 第1話「対面」


2年前、日本政府は世界総合管理委員会に属す事を宣言した。
委員会に所属した日本は、世界を管理する為に使用されている『ディサイション・パワード』という機械の様な物を使い始め国民を束縛していた。
ディサイション・パワード、通称『ディス』は俗に云うロボットの様な物であり、生きていた。
その奇妙な生物に搭乗し、色々な作業を行ったりしていた。
ディスに乗れるのは特別に訓練された者だけであり、誰もが乗れるというわけではない。
政府にとって唯一邪魔な物があった。
それは『反乱軍』の存在で、それは政府に疑念を持った者の集まりであった。
殆どが元政府の人間(パイロット)で構成されているが、2割ほどは志願者である。
反乱軍の政府にいた人間はディスを奪取し脱走していた為、排除するのが容易でなかった。
そして1年後、1人の少女と1機のディスが出会った。

ある日、街を友達と歩いていた少女がいた。
『内海 美衣』、16歳。
買い物を終え、家へ帰ろうとしている時だった。
大きなサイレン音が街中に轟いた。
「えっ、攻撃?」
美衣が驚いた様子で云う。
「これって避難しろって意味よね!?」
「どういう事よ!」
友人たちはパニックになっていた。
少女たちの上を3機のディスが飛んでいった。
その中の1機がディスを1機抱えていた。
それが操作ミスで滑り落ち、少女たちのいるそばに落ちた。
「キャッ!」
必死の思いで建物の影に隠れる少女たち。
その中、美衣が落ちたディスに寄って行く。
「ちょ、ちょっとミイ!!」
友人の1人が叫びかけるが、美衣はそのまま行ってしまった。

美衣は落ちてきたディスの横に立っていた。
「これが・・・ディス・・・?」
淡い赤のボディ、触れると少し暖かい。
その時、赤いディスの腹部辺りが開き、ディスが美衣に手を伸ばした。
「えっ?!」
抵抗も出来ないまま美衣はディスの腹の中に入った。
「暖かい・・・。本当に生きているの?キミ」
美衣がディスに話しかける。
1回ディスが鼓動を打ち、返事をしたかのようにとれた。
その時、美衣の耳に人の声が飛び込んできた。
「おい!そのディスに誰か乗っているのか!!」
男の声だ。
「一般人が乗れるような代物ではない!今すぐ降りろ!」
美衣はそれに返答した。
「あなたたち、何のつもりよ!いきなり街を襲ってきたりして」
「襲ってなどいないだろ!お前たちが勝手に」
男が続けて云う。
「キミが乗っているディスは廃棄される物だ!早く降りろ!」
美衣はその言葉を聞き、怒った。
「廃棄?!だってこの子生きてるのよ!!」
「そんな事関係ない。決まった事はどうにも出来ない」
その時相手の青いディスの腹部が開いた。
中から出てきたのは少年だった。
恐らく美衣を説得していた男だろう。
「さぁ、キミも出て来い!そんな物に乗ってはいけないんだ」
「男の子?」
自分と同年代くらいの少年の姿に美衣は唖然とした。
そこに、女の声が割り込んできた。
『ヨウ、もういいわ。どうせその子にあれは動かせる訳ないわ。あとで対処しましょう』
「・・・了解した」
『ヨウ』と呼ばれた少年はディスのボディの中に入り、そして飛び立っていった。
「あの子・・・」
この時少年と少女は最初の対面していた。

ディサイション・パワード 第2話「離反」


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