異論・極論・直言――マスコミが言わない解説、提言

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2026.07.17
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カテゴリ: カテゴリ未分類
(CMは番組を中断して、時間を少し借りるもの)

そして、いつも感じるのは、あまりにその質の低さだ。

 後の述べるように、筆者はCM作りを依頼して、テレビで放送した経験を持
つので、CM制作の裏の事情も知っているが、それを知った上でも、今、ネッ
トで流れているCMの8割は提供会社が金を払う価値もない内容だと断言でき
る。

 そもそもCMとは何かと言えば、そのCMを見た人が、その商品やサービス
に興味を持ち、それを購入しり、サービスを利用しようかなと思うためのもの
だが、今ネットで流れているCMの8、9割は受け手側の消費者の心理や事情

が多過ぎる。

 そもそも、テレビの隆盛とともに、テレビCMが発達していった。戦後の
復興から経済発展の中で、テレビCMはどんどん進化して行った。

 CMは番組を中断して流されるものなのだから、番組を見ている人の邪魔に
なってはいけないし、不快な思いをさせてはならない。そして、密かに視聴者
の頭に商品を記憶させないといけないものだ。

 そんなのは広告宣伝のイロハのイだが、今のネットCMでは、このイロハの
イが全く理解できていないCMが多過ぎる。

 今のネットのCMを見ていると、延々と何分も時間を食って、CMを流して
いる会社があまりにも多い。中には何分もアニメを流したり、何分もする歌
をCMとして挿入し、延々と聞かせるものもある。


がずっとパソコンの画面を見ているのではなく、少し離れた所で、別の作業
をしながら、ラジオ感覚で聞いている人が結構いる。

 そういう人間には、1分を越えるCMは五月蠅い雑音でしかない。そして、
そうしたものを見るにつけ、筆者などは「絶対、この商品やサービスは購入
したり、利用したりはするもんか」と考えてしまう。


く、信じられない位、頻繁に流れるのだ。

 ネット配信の普通のコンテは、大体15分からせいぜい20分位で完結す
るが、酷い物になると、その15分くらいの時間の中に、何回も同じCMが
スキップしても、スキップしても登場するのである。

 国際政治学者の肩書で活動する藤井厳喜氏は、言っている内容が比較的に
まともで、聞く価値があるものがあると、筆者は評価している人の1人だが、
ここ数か月から半年くらいの間、彼の本や雑誌のネットCMが洪水のように
登場する。

 筆者は天邪鬼だからかも知れないが、「そんなに売れていないから、必死
に宣伝しないといけないの」と思ったりしてしまう。

 また、新NISAもあり、株式投資など投資関係のCMも多いが、その
関係者がしたり顔で登場して、「当社のサービスは素晴らしいですよ」と
アピールしているものも結構あるが、カタカナと専門用語で、何のどこが
良いのか、全くわからないで、延々と話をしている人が頻繁に登場する。

「当社のサービスは良いですよ」というだけで、「どこが、どのように
良いか」という説明が全くと言って良い程ないのだ。

(CMは嫌悪感なく、消費者の頭にすっと入るものでなくてはならない)
 歴史的に言えば、筆者が高校生の頃に家庭にテレビが入るようになった。
今の上皇陛下と美智子妃のご成婚と、前の東京オリンピックがきっかけで、
日本の多くの家庭にテレビが設置されるようになった。

 そして、多くの日本人がテレビが一家の中心の存在になり、話題の中心に
なるようになって来て、それにともない、テレビCMも話題になり、商品の
宣伝もさることながら、そのCMの素晴らしさや、完成度の高さに多くの人
が好感を持つようになった。

 CMは視聴者が自分が見たい番組を中断して流すのだがら、不快にさせずに、
癒されたり、テレビ番組の息抜きのような存在でないといけない。更に短時
間に、CM提供会社の商品やサービスをアピールしないといけない。

 テレビCMが社会的に話題になって来た頃の、CM制作者の代表者の1人
に小林亞星氏がいる。彼が作ったCMソングのいくつかは、今でも高く評価
され、一定年齢以上の人のほとんどが記憶している。

 レナウンの「レナウン、レナウン、イエーイ、エイー、エイ」とか、明治
製菓の「マーブル、マーブル、マーブルチョコレート」、また、日立製作所
の「この木なんの木、気になる気になる」などは今見ても、色あせない良質
のCMである。

 テレビCMは15秒、3秒、1分という3つの長さというのが基本で、15
秒というのは、その短さで商品の名前やイメージを消費者に植え付けるもの
である。上記のレナウンや明治製菓のCMなどまさにその代表である。

 1分というのは最長の時間で、それ以上長いと、番組を見ている人に不快感
を感じさせ、早く番組に戻りたいという思いを強くさせる。つまり、CMは
見ている人の不快感を与えずに、商品やサービスを刷り込まないといけない
のだ。

 ポイントは簡単だ。かつてテレビに登場した自動車のCMでは、ヨーロッパ
のきれいな海岸線などを車を走らせ、素敵な音楽と風景を見せて、さりげなく
車のアピールをしていた。

 また、ネッスルがまだ、日本であまり定着していなかったインスタントコ
ヒーを宣伝するCMでは、欧米人のホームパーティーのような風景が映し出
され、このコーヒーを飲めば、こんなイメージになるのですというにさりげ
なく、アピールしていた。

 こうした映像は、自分が見ている番組を中断されても、ホッとして癒しに
なり、嫌な存在ではなかった。

 また、一流の俳優が少しコミック風に登場したり、一流歌手がCMソング
を歌ったりして、その製品を消費者の頭に叩き込んで行くCMもあった。

 今は亡き二枚目俳優の田宮二郎がCMソングに乗って登場した「酒は大関
心意気」というCMや、トップクラスの歌手だった西田佐知子が歌った「菊
政宗」のCMなどは、一度聞けば、頭に刷り込まれるものだった。

 だが、今、ネットで流れているCMのほとんどはその真逆を言っている。
会社や商品を覚えてもらい、購入につなげないといけないのに、不快感
しか感じないものが多過ぎるのだ。

(CM大賞を受賞するTVCMをアシスタントと考える)
 筆者は大手マスコミで経済記者をしていて、その後、独立してフリーの
ジャーナリストになったが、活動をしている内に、中堅企業の経営者から
経営の相談を受けるようになり、コンサルタントの活動が増えて行った。

 その1つで、ある日本人なら誰でも毎日のように食べる食品関係の協会
の専務理事になり、その商品の広告宣伝を担当するようになった。

 その商品は良いものだが、それを考案した会社は、地方の中堅企業で、
その分野でも大手だが、日本全体からすれば、地方の中堅企業にしか過ぎ
ず、宣伝代も3億円しか出せないという中で、どうしても、この商品を
売りたいと、社長は言った。

 テレビ業界はとにかく、金食い虫の業界で、自動車会社が新車を売り出
す時の広告宣伝費は50億円、トヨタやNTTの年間の広告宣伝費は1千
億円である。

 テレビCMは放送局にCMを流すのに、多額の金を払わないといけない。
それだけでなく、CMに登場する有名タレントや俳優にもキャラクター料
を払い、かつ、CMを制作してもらうので、その製作費もかかる。

 有名タレントのキャラクター料金は、7、8千万円はざらで、少し有名
になると、1人1億円は超える。野球の大谷のキャラクター料金は年間、
今や5億円と言われている。

 そんな中で、3億円などという金は僅かな額なのだ。そこで、筆者は
広報と宣伝をミックスし、マスコミの記者に無料で記事を書いてもらう
ように持っていき、それと並行し、効果的にテレビCMを流すという
作戦を考えた。

 この作戦が功を奏し、この商品は有名になり、その年の流行商品として
日経新聞が毎年、12月に紙面で発表する人気商品番付で、東の大関と
なり、筆者と事務所のスタッフで考えた、CMのコンテは、その年のCM
大賞に選ばれた。

(実は素人集団、広告代理店や下請けの人達)
 筆者は元々、テレビ映像の仕事もしていたので、映像の知識があったが、
CM制作は全くの初体験だったので、コンテ作りから、キャラクターの
選考まで、広告代理店に依頼せざるを得なかった。

 ところが、出て来たCMのコンテは全くダメ、使うCMキャラクターも
なんで、この人というような人を広告代理店が推薦して来た。

 そこで、筆者の事務所のアシスタントの女性と議論をして、自分たちで
CMのコンテを作り、CMに出てもらうタレントも、何人か候補者を出し
てもらい、その中から、商品のイメージに合う人を選んだ。

 そして、CMの撮影にも立ち会った。CM撮影は夜、行われる事が多い
が、それにも全部立ち合った。そして、撮影した映像を編集するが、この
編集作業にも立ち会い、どんどん注文を出して、CMを完成させていった。

 CMに登場する女性タレントの服装にも注文をつけたが、撮影用に服を
用意してくる会社の人間と話をしていて、服やファッションにあまり知識
がない事を痛感した。

 アメリカの有名なファッション雑誌すら、まともに目を通していないの
だ。だから、服装も当方が考えている服を言って、それを用意してもらっ
た。

 TVCMはすべてで3種類作ったが、この制作過程を経験して、感じた
のは、広告代理店は仲介屋で、実際の作業、コンテ作りも、編集作業も
専門の下請け業者がする。

 この作業を広告代理店経由でやっていると、話が通じないので、直に
下請けの企画立案会社や、編集会社の人と話をして、細部を決めていく
事にした。

 その作業を通して感じたのは、広告代理店の人は広告宣伝のプロだと
自認しているが、実は皮膚感覚がなく、庶民から遊離した人が多いのだ
という事だった。

 だから、テレビでも、ネットでも広告代理店任せにしてしまうと、
とんでもないCMが出来上がってしまうのだ。

 かつて、サントリーの広告宣伝部に、開高健、柳原良平、山口瞳と、
後にそれぞれに独立し、有名になる人が在籍し、サラリーマンとして
活動していたが、この時代のサントリーのCMが光り輝いていたのは、
プロが存在していたからで、広告代理店の力ではないのだという事を
自分でTVCMを作ってみて、わかった。

 だから、今、8、9割のネットCMは本当にどうしようもないと
思うが、中には僅かだが、広告を打つ企業側がしっかりしている人
がいるなと思わせるものも存在する。

 企業も金をかけてCMを打つ以上、もっと勉強しろと強く言いたい。





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Last updated  2026.07.17 10:09:59
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