Tapestry

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Monster



濃い。かなり濃い話だ・・・。

アメリカで実際に起った、無差別(とも言えないが)連続殺人事件の犯人、 アイリーン・ウォーノス。彼女が犯罪に至るまでのいきさつを描いたドラマなんだか、
いや~、すごかった。
何がすごいって、アイリーンを演じたシャーリーズ・セロンが。
映画自体も、特に女性にとっては悲しく、考えさせられる部分もあったけど、
アイリーンが無差別に人を殺し続けた経緯よりも、
ハリウッド一の美貌の持ち主とも言われるセロンが、
何故にここまで醜い役に挑んだか・・・その心情の方に興味が湧いたほどだ。

この実在の人物、アイリーンは幼い頃から実の父親に性的虐待を受けていた悲しい過去を持つ。
次第に荒れていった彼女、家族からも愛想を尽かされ、捨てられ、
一人で売春婦として生きていく羽目になる。
そんな生活に疲れ果て、手持ちの5ドルを使い切ったら自殺しよう、と決心して入ったバーで、
一人の少女セルビー(クリスティーナ・リッチ)と出会ってしまう。
その出会いが、彼女の運命を変える事になる・・・。

何ともいえない皮肉な運命。
ある意味、命を救ってくれ生きる喜びを与えてくれたセルビーのために、
人を殺すようになるなんて・・・。
罪の意識にさいなまれながらも、幸せを見つけようと必死になるアイリーンが、痛々しい。
人間的な優しさ、感情があるからこそ、罪を重ねて行ってしまうアイリーン。
その演技が本当にもう切実で見ていて息苦しくなるほどだった。
クリスティーナ・リッチも迫真の演技で、役になりきっていてかなり良かったのだが、
セロンの迫力に圧倒されていたほどだ。

シャーリーズ・セロンと言う人、彼女自身も子供の頃、
暴力を振るう父親を母親が射殺すると言う、悲しい過去を背負っている。
そんな彼女だからこそ、ああいった役柄も演じきる事が出来たのではないか、そんな風に思った。
この役のために13キロも太り、そのうえ更に、たるんだお腹まで披露するなんて・・・。
ここまでやって、オスカーも取れなかったら気の毒やわ、と言う気さえしたよ、ホントに。

何ともいえず切ない気持ちになった。
後味もあまりよくないので、好みが分かれるところだろうけど、
ワタシにとっては、忘れられない一本になりそうだ。

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