買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2010年09月23日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
開高健はつねに飢えの記憶に立ちもどった。頭よりも舌と胃を指針にして、いかなる思想にもイデオロギーにもくらまされず、徹底して冷めていた。
(池内紀さん「開高健と飢え」(「文学フシギ帖」所収)P181)

というわけで、池内紀さんの「文学フシギ帖」を読みました。

日本のいろいろな作家さんの一面が、新書3ページから4ページの長さで書いてあり、ちょっとした時間で、つつっと読めて、気がついたら読み終わっていたかんじです。

僕としては、なかでは、「子規と「明治の女」」、「林芙美子、二十三歳」、「長谷川四郎と文学風土」、「開高健と飢え」、「須賀敦子と異文化」がよかったと思います。
それは、筆者の、それらの作家への愛情がひしひしと伝わってくるものでした。

一方で、特に三島由紀夫さんなんかはお嫌いなようで、思わず笑ってしまいました。

この本では、日本文学のビッグネームは、おおかたカバーされていると思いましたが、気がついたところでは、谷崎潤一郎さんとか大江健三郎さんなんかの項目がありません。
お嫌いなのであろうか?(笑)

4312610.gif





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010年09月23日 07時48分28秒
コメント(6) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:「文学フシギ帖」読(09/23)  
alex99  さん
この本は、買って読みたいですね
いつも、「買って」までは実行するのですが、「読む」が実行できなくて(笑)

私も、三島由紀夫と大江健三郎は嫌いです
大江は、そのステロタイプな左翼振りが
谷崎も、助平ジジイでしょうね(笑)
私も、そうですが(笑)

(2010年09月23日 07時57分04秒)

Re[1]:「文学フシギ帖」読(09/23)  
shov  さん
alex99さん、こんばんは!

>この本は、買って読みたいですね
>いつも、「買って」までは実行するのですが、「読む」が実行できなくて(笑)

たぶん、この本は「読む」ことを意識しなくても、読めてしまうと思います。
お風呂上がりや、寝る前なんかにぴったりです(笑)。

>私も、三島由紀夫と大江健三郎は嫌いです
>大江は、そのステロタイプな左翼振りが

僕は、小説を読むときに、文体は気になりますが、作者のイデオロギーとか主張とかは、あまり気にならないタイプで、これは、自分では得をしていると思っています。

>谷崎も、助平ジジイでしょうね(笑)
>私も、そうですが(笑)

さあ、どうでしょうか?(笑)
(2010年09月23日 18時43分45秒)

Re:「文学フシギ帖」読(09/23)  
quovadis  さん
ご紹介を拝見しまして、読みたくなりました。
「飢え」は確かに開高文学のキーワードですね。

のちのガストロミーにつながる、飢えの記憶。鮮やかな対比です。

小学校でのお昼どきに弁当がなく、校庭の水道の水で空腹をまぎらせていた少年の記述が何かにあったと記憶しますが、書名を思い出せない。探してみます。 (2010年09月24日 00時45分29秒)

Re[2]:「文学フシギ帖」読(09/23)  
alex99  さん
>僕は、小説を読むときに、文体は気になりますが、作者のイデオロギーとか主張とかは、あまり気にならないタイプで、これは、自分では得をしていると思っています。
-----
私は、大江の初期の作品のスタイルと文体は好きなんですよ
「万延元年のフットボール」ぐらいまでかな?
それ以降は読んでいません

(2010年09月24日 01時25分32秒)

Re[1]:「文学フシギ帖」読(09/23)  
shov  さん
quovadisさん、こんばんは!

>ご紹介を拝見しまして、読みたくなりました。
>「飢え」は確かに開高文学のキーワードですね。

>のちのガストロミーにつながる、飢えの記憶。鮮やかな対比です。

>小学校でのお昼どきに弁当がなく、校庭の水道の水で空腹をまぎらせていた少年の記述が何かにあったと記憶しますが、書名を思い出せない。探してみます。

そのエピソードは、この本にも出てきますが、出典は書かれてなかったと思います。

この本は、ほんとうにちょこっとした時間があれば、一章が読めてしまいます。
しかも、とても読みやすいので、ぜひ手にとってください。
(2010年09月24日 20時48分23秒)

Re[3]:「文学フシギ帖」読(09/23)  
shov  さん
alex99さん、ふたたびこんばんは!

>私は、大江の初期の作品のスタイルと文体は好きなんですよ
>「万延元年のフットボール」ぐらいまでかな?
>それ以降は読んでいません

僕も、「万延元年のフットボール」を読みかけて挫折しています。
でも、いずれ、以降の作品も読んでみたいと思っています。
ただ、それがいつになるのか・・・・・(苦笑)。
(2010年09月24日 20時51分23秒)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

shov

shov

Calendar

Favorite Blog

知られぬ雪 第三回… 鴨ミールさん

2025年4月発売予定コ… ぴいたあ8888さん

眠りの底で 無花果。さん
ミステリの部屋 samiadoさん
本の日記 xxmomoxxさん

Comments

aki@ Re:聞いた曲(2024.1.20)(01/20) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
shov @ Re:「フラニーとズーイ」(メモ12)(07/19) ご訪問ありがとうございます。 記事読ま…
ゆきこ@ 日本にとって大切な参院選 初めまして、こちらのブログとは場違いな…
omachi@ Re:「比ぶ者なき」(メモ11)(04/10) 歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知っ…
http://buycialisky.com/@ Re:「お嬢さまと青バラの君」(紹介)(03/30) differences entre viagra cialis levitra…

Free Space

設定されていません。

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: