買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2011年01月18日
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そのために、あるべき人の道といったことについて深く考え込んでしまうことになった。

(ロバート・ルイス・スティーヴンスン「ジキル博士とハイド氏」P107)

束縛から解き放たれた気分で、魂が自由になったかのようだ。初めて知る、しかし決して純粋無垢というわけではない自由さだ。
(ロバート・ルイス・スティーヴンスン「ジキル博士とハイド氏」P111)

というわけで、ロバート・ルイス・スティーヴンスン「ジキル博士とハイド氏」を読みました。

この本は、短いということもあって(これは大きい)、折に触れて読み返しています。

ところで、この本を読むときには、どうしても「ジキル」と「ハイド」という、ある意味手垢にまみれたイメージにとらわれてしまうのですが、あたりまえに読んでみると、誰もが多かれ少なかれかかえている人格の分裂と、その苦悩、また、そこから開放されようとする足掻きという、人間普遍のテーマが描かれています。
特に、前にメモってみた、多重人格に関する記述は、僕の頭の中に刷り込まれていて、自分で思いついたように口走っているくらいです。

また、最後のジキルの告白の手紙に呑まれてしまい、印象がうすれてしまいそうですが、この本に描かれるロンドンの街の鬼気迫るすごさは、もう一つの読みどころです。
こういう街に、切り裂きジャックが跳梁し、シャーロック・ホームズが駆け抜けるというのもむべなるかなと思わせられます。

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Last updated  2011年01月18日 08時15分02秒
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