菊田俊介ブルース日記 <Shun Kikuta's Blues Diary>
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事故から三日目。痺れが減った代わりに痛みが少し増したような気がするので、Nクリニックへ検診に行く。S医師は、小生のライブを見に来てくれたこともあって、「最近演奏活動はいかがですか?」などと和気あいあいした雰囲気で診察が始まった。事故状況を説明すると、レントゲンを撮りましょう、ということになる。「レントゲンを見る限りでは、むち打ちで首の筋肉が固くなり、骨が少し伸びていますね。でもそれほどひどい状態ではないですよ。とりあえず炎症を抑える薬を処方しますから、3日間飲んで安静にしていてください」とS先生。「安静にっていうことは、ギター弾いちゃいけないっつうことですか?仕事になりませんよ」と小生が聞き返すと、まあ、そうですがやはり休めるのが一番ですから。と先生。12月はホリデー・シーズンで、夏に次いで忙しい時期なんだ。今週から年末にかけて週5日ペースでギグが入っているし(まだギグスケジュールにはアップしてないけどー早くやるね)、レコーディングの準備や曲書きや、練習もガンガンやるぞ、と気合いが入っていたところなのに。寒波の影響で咳が出て風邪気味の上、腕への不安で、さすがに帰りの車の中ではガックリ凹んでしまった。仕方なくJWに電話して、事情を説明。水曜と木曜に予定されていたギグを休むことを告げる。「心配するな。良くなるまで待ってるからレディーな状態になったらまた電話してこい」というJWの言葉が胸に沁みる。とりあえずいくつか入っていたレッスンもキャンセルの連絡を入れると、生徒の一人ジェイソンは「腕に保険をかけたほうがいいんじゃないか?」と言っていた。いや、マジでよく考えてみればギターが弾けなくなったら、俺に何が出来るんだろう?今からではサラリーマンはできないだろうし、雇ってくれるところもないよなあ。ロード生活のおかげで地理には詳しいからタクシーの運ちゃんならできるか。アフリカ人の運転手達に混じって、オヘア空港のタクシー控え所で「お前どっから来た?」「ジャポン」「俺ナイジェリアあるよ」「ジャポンの女ソー・グーッド。みんなきれいだしお金持ちあるね」「ノー、ノー、ブラック・ウォーマン、ソー・ビューティフル、プリプリオッパイにブルブルお尻、グレイト」ガハハハ・・・・。なんてバカ話で笑っている光景が目に浮かぶ。しかし観光客を乗せて「キングストン・マインズ」や「ブルー・シカゴ」なんかに行く度にプレーしてえなあ、クソッと思うんだろうな。あるいは、学生時代にバイトしていたこともあるし、日本食レストランで働かせてもらうか。最初は当然皿洗いからだろう。レストラン業界には欠かせないメキシコ人のあんちゃん達とキッチンで汗水たらして働くのだ。「アミーゴ、ハポンのどこから来たあるか?」「ウツノミヤだ。イナカ町だよ」「シー、俺もメキシコの海辺のイナカの出だ。俺のセニョリータは、そりゃあ美人で6人も子供を産んだあるよ」「ヒエー、6人も子供がいるのかあ。お前何歳だ?」「22歳だ」「22で子供が6人もいるのか?」「最初の子供の時は16だったあるよ。でもシカゴにも子供が4人いるあるよ」「スゲエ・・・・、お前やり手だなあ」「メキシコもシカゴも、セニョリータいいあるね。ここのユリちゃんもかわいいし、子供生ませたいあるよ」「・・・・・・・」。 やっぱギター弾いてるのが一番いいみたいね。腕は大事にしなきゃなあ。
2006.12.05
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