February 17, 2011
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カテゴリ: 詩集 デイライト
縁側に腰をおろして

どうしたって四つしかない堂々巡りの季節の中で
今さら心をくすぐるものなど無い

梅の花がきれいねと口に出してはみるものの
あたりまえのつまらなさを何処かで哀しく思っている

少女の頃 春は毎回新しかった
あの日のように輝く梅を 私は久しく見ていない

少女の頃に見ていた夢を手に入れて

そんなものなどほんとうは 一つもないことを知っている
それでも辻褄を合わせるためだけに 罪と名付けたものたちを
今日もただこうして質問ぜめにしているのだ

縁側に腰をおろして
何を見つめているのだろうか

答えのほうが先にあるから
答えの数しか質問しない
過去になど興味がないくせに
あの窓を振り返るふりをしてまで

縁側に腰をおろして

ただ空と私だけが








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Last updated  June 15, 2013 09:01:11 PM
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