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2004.06.01
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カテゴリ: カテゴリ未分類
不可触民は人間以下。そうやってインドの上層階級の人は扱っています。未だにそうです。汚い仕事や穢れる事は一切不可触民の人々に仕事をさせます。



そんな中、昨日山際さんの本を取り出して読んでいると、凄い事が書かれていました。
それはとある地主の許で、働いている不可触民の女の子の話です。その女の子がある日、地主に殴られ怒鳴りつけられました。その理由は、その女の子が牛舎の掃除をしているときに、余りに暑いので (インドの暑さは尋常ではありません、45度以上になる時もあります。) 牛用のかめから水を一杯飲んだんです。 それを地主が見つけて
「無礼者、不可触民の分際で、牛様の水を穢すとは 何事だ!!」と言って、殴る蹴るの暴行を女の子にしたのです。

どうでしょうか 確かに牛はインドでは神の使いとして尊敬されているのは事実です。
しかしその牛様の水を飲んで、それが穢れるというのは 考えられません。しかしそういうことを 真剣に信じているインド人は沢山います。 牛と不可触民は、牛の方が偉い。そういう世界が未だにこの地球にあるんです。

話はそれだけでは終わりません。 その話を聞いた女の子の父親は、憤慨して仲間を引き連れて地主に抗議に行きます。 「召使いだって人間だ。牛以下の扱いをするのは あんまりだ。」と文句をいったのです。地主は不可触民のくせに生意気を言うんじゃないと、せせら笑い、父親を追い返したのです。 その父親も娘が仕事を無くすのが怖くて、それ以上逆らう事も出来なかったのです。


その翌日、その不可触民の女の子は、地主の裏庭の古井戸で、死んでいたそうです。


どんなに殴られても、耐えてきた女の子で、性格的には自殺だけは考えられないのに、
警察は窒息した溺死は自殺だとしたそうです。不可触民だからです。

父親も訴えで、村の村会は、地主に慰謝料として5000ルピー(約15000円)を支払う様に命じました。しかし地主は2000ルピー(約6000円)以上はいやだと拒否したそうです。元々不可触民のくせに、牛の水を穢したのが悪いんだと公然と主張したそうです。父親もその金の受け取りを拒否し、他の不可触民ととものハンストを行ったそうです。

一人の尊い命を持った若い命が絶たれる。 その理由が、牛の水を人間が飲んだ事。
たったそれだけの事で、命が失われる。  
悲しい、カースト制度の悲劇です。


さて、この楽天日記を始めて、まもない時 1月31日の日記にも
カースト解放について 書いているので、それをここに改めて
引用したく思います。






1月31日 インド カースト解放について



寒い日が続いています。私は未だに年一回はインドに行きます。そして常時向こうの親友と連絡を取り合ってます。この前は去年の7月に行きました。


徳川時代の士農工商と同じ、いやもっと根深い身分差別制度です。
その中で奴隷階級の人々は、上の階層の人々と一緒には食事を取ってはならない様になっています。

しかし私がブレーク・カーストを唱え。
つまりカースト解放をとなえて
大きな壁ではあるけれども、私達だけでもカーストの風習にとらわれないで、

新しい生活習慣を提唱しています。

奴隷制度の人達と金持ち階層の人達を一緒に座らせてご飯を食べる。
これは昔の武士と百姓が一緒に同じめしを食べるのと同じ事。
大変な改革なのです。

だけど所詮生活風習であり、
根幹には職業をカーストで区分けするシステムが歴然とあり、
その両親の間に生まれ、そのカーストに生まれたならば、
一生なんら選択権も与えられない侭に、
その両親の仕事を引き継ぐことになります。

そして結婚も同じ階層の人としか出来ないし。
奴隷には入れないところが歴然としています。
一般のレストランには絶対に入れません。


もっとひどい事には、
例えば奴隷階級の人が上の階層の人に車でひき殺されたとします。
そうすると殺された人は全く見殺しにされて、
その場でも上の階層の人は、ひいた人が奴隷階層だとわかると、
何も無かったようにその場を去ってゆくのです。

警察に訴えても、裁判所に訴えても奴隷階層の人達は受け付けてもらえません。
泣き寝入りしかないとの事です。

その現状は、この現代社会にあって未だにこんな事があって良いものなのかと
言える程のものです。

こんなインドの様子をこれからも紹介して行きたいと思います。

しかし小さなステップではありますが、
カースト解放の歩みを同志達と一緒に始めています。





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Last updated  2004.06.01 07:54:55


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