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Feb 24, 2021

今回のにっぽん歴史鑑定のお題は2.26事件。
昭和維新を夢見て決起した陸軍の青年将校が起こした事件を取り上げる内容。

　事件を起こした裏は世界恐慌の影響で日本は不景気になり、なおかつ東北を中心に飢饉が発生。農民は大根で飢えを凌いでいるとか、ある農家では生活のために身売りにまで手を出した・・・っていう国民の貧乏ぶりや、政治家の腐敗に（軍備の縮小等、軍にとっては許されるものではない事もあった）憤りを感じた陸軍の青年将校が、「君側の奸」排除のために立ち上がった。
　青年将校のある種の聖典となったのは思想家・北一輝の「日本改造法案大綱」なのだが、そのことには触れられず。

で皇道派の青年将校は政府要人を襲い、高橋是清（蔵相）、斎藤実（内大臣）、渡辺錠太郎（教育総監）を暗殺。侍従長（後に総理）の鈴木貫太郎は重症を負うが妻の機転で助かった。
　総理の岡田啓介も襲われたが、実際殺されたのは岡田総理と容姿がそっくりだった義理の弟で岡田総理は無事。女中の機転で女中の部屋に隠れてたがなかなか脱出できない。秘書がなんとかならないかと海軍に協力を求めたが陸軍と揉めるのは嫌だと言われてしまう。で岡田総理を弔問客に紛れ込ませて脱出させるという作戦で総理を脱出させることに成功。

　政府要人の襲撃を成功させた皇道派は警視庁などを占拠。この段階で昭和維新は成功したと思ってたが、昭和天皇はこういった青年将校の行動にお怒りになり「君臨すれども統治せず」の姿勢を返上して皇道派を賊軍として糾弾。陸軍が鎮圧に向かったこと、クーデター参加者の末端は決起の裏など真実を知らないことを知ったため「原隊に帰れ」と説得するビラを撒いて説得。説得を受けた青年将校はの一部は原隊に帰還。
　首謀者の中には自決しようとしたものがいたが、裁判にかけられた。「非公開、弁護士なし、一審のみ」という厳しい状況のもと、首謀者19名の殆どが死刑という結果に。
　この事件以降、軍の政治介入が激しくなって戦争の時代に突入していく訳だが、日本人も戦争（特に太平洋戦争）に負けたからって慎重すぎる外交をするせいで他国に舐められるんですよ。政府にはかつての軍部のように押しの強い人らがいないからな。

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