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Advance Directive (Living Will)





Living Will の日本語直訳は生きる意思となるが、正しくは 末期状態になった際には延命治療をすることなく尊厳死を希望する旨を表明した文書 のこと。

Advance Directive とは 事前指示書 のこと。



LivingWillは聞きなれていても、Advance Directiveってなんだ???と日本で看護に携わっていた私でも正直一体何のことか分りませんでした。


<NCLEX試験(ナースのライセンス試験)でもAdvance Directiveという言葉がでてきました。試験を受ける予定の方は要チェックです!!>


医学倫理の授業で学ぶ機会があり、プレゼンのために資料を集めたことがあるので少し紹介したいと思います。






Advance Directive とは字のごとく、
事前に方向性を示すということで、
患者の自律した権利を施行するためにつかわれる手段。


患者が将来自分が医療を受ける際になんらかの理由で意思の決定が
できなくなった時のために事前に自分の意思をかきのこしておく文書のことをいいます。そしてこの意思を残すことができるのは意識がしっかりしている時でなければなりません。
(末期の患者さまの場合、意識がもうろうとなり正しい判断ができなくなることがありますが、そういうときの意思は無効となります。またお酒を飲んでいる場合も無効です)


そしてこのAdvance Directiveには大きく分けて2種類あり、

1つ目が
<Instructive directives>
1 Living Will
(後に詳しく説明します)
2 No transfusion(輸血拒否), No CPR(心肺蘇生拒否)
患者が終末期で心臓、呼吸がとまったときに心肺蘇生を望まないという意思を残すことができます。これは病院などでカルテにファイルされることになります。
(これは全米すべての州で認められています。)

そして2つ目が
<Proxy>代理
Durable powers of attorney for health care
といって自分が意思決定ができなくなったときに誰に意思決定権を渡すかを書き記しておきます。
これはだいたい自分の家族の誰かになりますが、家族のいない人(家族がいても
)などは友人などの名前を書き残すこともできるようです。

(これはアメリカのほとんどの州でlegalですがなかには法としてみとめられていない州もあるそうです。)


それでは Living Will について。

上述したようにLiving WillはAdvance Directiveの中のひとつに位置づけられています。このLiving Willでは終末期の患者または不治の病にかかっている患者のみ自分のおこりうるシチュエーションを想定してどんな医療を受けたいか、または受けたくないかを書き残すことができます。(終末期というのは一般に余命が6ヶ月未満と診断されたときを指します。そして植物状態の場合も含まれます)Living Willでは誰かに決定権を譲るということはできません。


多くは高齢者や重篤な病気をもつ方、または終末期の方が自分の呼吸がとまったときに人工呼吸器の装着を拒否するときなどにかきのこされますが、
彼女のケースのように植物状態の場合などは栄養、水分補給の医療行為も拒否することができます。
(栄養、水分補給を医療行為ととるか、それとも最低限必要なことととるかという点も議論をよぶところです。)



しかし若くて健康な人でもいつ事故や病気にかかるか分らないので事前にかき残しておくと、それに従って医療を受けることができるでしょうとのこと。


ここで彼女のケースがあてはまりますね。彼女はまだ若くてLiving Willや代理人の任命をつくっていなかった。。。


そしてそういう場合に法律上第一決定権があるのはSpouse(夫または妻)。
Spouseがいない場合には他の家族に決定権がある。




Advance Directiveはどうやって書くことができるのか?

いくつかの方法があります。
1 医師または病院で用意されたフォームに記入
2 自分自身で書き残す
3 州議会議員に電話をしてフォームを取りよせる
4 弁護士に相談
5 コンピュータのソフトウェアパッケージのLegal Documentを利用する

これらは複雑な書類である必要はなく短くてシンプルなものでかまわないが州の法律に沿っていなくてはならない。
そして書いたあとは医師か弁護士によってあなたの意思が確実に伝わるものであるかどうか確認してもらうべきである。
そして可能な限り公証してもらわなくてはならない。
(ある州ではこのWillは二人の意識のしっかりした人に立ち会ってもらわなくてはならない。そしてこの二人もサインが必要。法律は公証を義務づけていないが、弁護士によってなされることを強く勧められている。)

一度つくったWillはいつでも変更可能で、作り直すことができますが、その時間がない場合は口頭で家族、友達、医師に伝え、彼らに書き残してもらうことが勧められています。


Living Willのサンプルがありますので興味のある方はこちらから

サンプル1 サンプル2



ここで注意ですが、州によって方法が異なりますのでつくるさいは、その州の法をチェックしてください。


最後に利点と問題点について

利点
1 患者の人としての権利が尊重される
(医療行為を拒否する権利)
2 患者に自分の最期についてよく話しあう機会を与えられる
3 医療従事者が患者の意思にそった的確な治療を提供できる
4 患者の家族や友達などが難しい決定をせまられなくてすむ


実際的、道徳的な問題点
1 具体的に意思を文章にかきおこすのが難しい
2 代理人をたてたときはその人が必要なときにいるかどうか分らない
3 法律上、Advance Directiveを使えるときが厳しく限られている
4 健康なときには自分がそういう状態になったときのことが考えにくい



哲学、倫理的な問題点
1 患者の意思がLiving Willをつくった時と実際に意思が決定できなくなった時に同じとは限らない
2 ある人がいうには、「同じ人間であっても人間はいつも変化しているものなので事前につくった意思は有効であるべきではない」




参考文献

1 Brown Medical School and the Center for Biomedical Ethics Advence Directivs Module for Internal Medicine clerkship
2 NC STATE UNIVERSITY The Living Will




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