PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

コメント新着

紫苑(しをん) @ Re[1]:日々の出来事(11/24) しの〜445さんへ 本当にご無沙汰していま…
しの〜445 @ Re:日々の出来事(11/24) おはようございます。☀ 今日の三重は快晴…
しの〜445 @ Re:カウントダウン1825(10/07) 紫苑さん、こんばんは~☆彡 何気なく、過…
紫苑(しをん) @ Re:ともだち(02/01) ものすごい亀レスでごめんなさい。 美味し…
しの〜445 @ Re:ともだち(02/01) こんにちは~☀ 私もそう思います。 学生…
2004年04月08日
XML
カテゴリ: Essay
 母の葬儀で帰郷したときだったから、すでに十五年くらい前になる。
 山の上の開けた場所に、一本だけあった姥桜は、その姿を誇示するように、天に向かってそびえていた。
 長い間住んでいた町なのに、残念ながらわたしは存在すら知らなかった。
 苔の貼りついた老木に薄紅色の桜が満開だった。下から見上げた真っ青の空とのコントラストも鮮やかで、今でもはっきりと記憶している。母の亡くなった事と醍醐桜が、一つの忘れられない印象となって、心の奥深くに刻み込まれていた。だから、母を思い出すと必然的に、醍醐桜も浮かんでくるのだろうと思う。
 昨年は、テレビの大河ドラマにも出てきて、懐かしさもひとしおだった。その手前にある塩滝は、学生時代のハイキングに欠かせない、思い出深い場所である。塩滝を知っているのに、そこからあまり遠くないその桜を、わたしは本当に知らなかった。今となっては悔やまれるが、地元の人というのは、案外行かないものなのかもしれない。

 今年は暖冬だったので、きっと今頃はあの艶やかな姿をお披露目していることだろう。
 電車から見える満開の桜並木を見ながら、今朝のわたしは遠くの醍醐桜に思いを馳せていた。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004年08月28日 17時13分31秒
コメント(0) | コメントを書く
[Essay] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: