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2004年07月07日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: Essay
 七夕が来ると思い出す。

 今からどれくらい前になるのだろうか?
 八年付き合った男が、唐突に結婚したのが、七夕だった。
 いえ、わたしにとって唐突でも、彼にとってみれば用意周到に事は運ばれたのだろうけれど。
 もちろん、結婚を約束していた訳ではないから、婚約不履行とかではない。
 ただ、わたしが一方的に彼を猛烈に好きだったのだ。

 七夕の短冊に書くことは、いつも決まっていた。
 『どうぞ、彼と一緒になれますように』
 毎年、毎年、しつこいくらいに、わたしは祈ることを止めなかった。


 見かねた母が、ある日わたしにこう切り出して、お見合い写真をそっと目の前に置いた。
 わたしは、それを押し返して、
 「彼と結婚できないのなら、結婚なんかしないから」
 頑なに拒絶するのだった。
 それでも母の言葉は、あながち間違ってはいないだろう、とどこかで認めているわたしがいて、覚悟のようなものはできていた。
 当日は、とにかく悲しくて、わたしは一晩中泣き明かした。

 わたしの滂沱の涙は天の川に流れ込んだのか、爾来七夕は、わたしの悲しい恋を思い出す日となった。







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最終更新日  2004年07月08日 09時41分25秒
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