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2004年08月22日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: 紫苑の日常
 唯一寝不足の解消ができる日曜の朝、わたしはいつもと同じ時間に目が覚める。

 よくよく貧乏性なのだろう。時間が惜しくてたまらない。

 風呂場の掃除の前にコーヒーブレイクをし、パソコンを立ち上げてメールのチェックをすると、すでに午前八時を回っていた。
 ついでに楽天のブログも巡すると、そのままお尻に根が生えたのか動けない。再び時計を見ると九時少し前だった。
 まだ眠っている次女のために食事の支度をし、起きてくるのをさらに待った。

 ところが彼女は、
「母さん、バイトなのよ。何で起こしてくれなかったのー!」
 半べそをかきながら飛び起きて、シャワーを浴びるや出かけてしまった。

 美味しいと評判のパン屋でわざわざ買って来た食パンは、厚切りトーストにするつもりでスタンバイさせ、ベーコンエッグにポテトサラダ、それに、すでに我が家の定番となったキーウィとヨーグルトと豆乳のジュースは、冷蔵庫で出番を待っていたのに……。
 しようがないわ。
 一人ごちて、コーヒー豆をミルに放り込んだ。
 思い切り挽くと、辺りにコーヒーの香りが漂って、わたしだけの至福が始まった。

 ゆっくりと食事を済ませてから、風呂場の掃除にかかった。
 丁寧すぎるくらいにがんばって、次に掃除機を引き回し、硬く絞った雑巾で、床の埃をきれいにぬぐった。

 フラワーベースに投げ入れた薔薇とスターチスは、すでに三日以上経っている。透明だった水が、わずかに黄ばみ濁りを見せていた。水が腐っているのだ。
 わたしはベースから引っこ抜いて、根元のぬめりを水道で流し、ベランダの軒先に花束にしてぶら下げた。
 ドライフラワーにするためである。 
 薔薇も、ドライフラワーも好きではないけれど、長女の頂き物であり、咲きっぷりがあまりに見事だったので、捨てることができなかった。


 その白い花は、淡いピンクの薔薇の数倍、優雅で気品を感じさせた。これも長女がもらって来た、一週間遅れの誕生日プレゼントであった。

 玄関のたたきを水で洗い流して振り向くと、ベランダから差し込む夏の陽はゆっくりと傾きかけていた。

 汗ばんだ身体はシャワーで流し、おもむろに冷蔵庫から缶ビールを取り出して一気飲み。
 ふぅー、うまい!極楽、極楽。


 やがて身体の中を心地よい酔いが回り、わたしはとろりとまどろむのであった。

 誰もいない部屋で味わう、最高のひとときとなって……。





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最終更新日  2004年08月23日 23時34分32秒
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