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2007年01月08日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: Essay



 酒を飲んで、睡魔に襲われて、そのまま眠ってしまったらしい。
 娘があらかた片付けてくれたらしく、少しの洗い物とグラスが流しに残っていた。
 明日の朝でもいいかな、と思いつつも目が覚めたついでに、一仕事。

 郷里の同窓会に出席した長姉が、その土産話と数々の土産の品を片手の我が家に来てくれた。
 その中に、亡き別れた夫とのスナップ写真を見つけた。
 実家の、どこかに紛れ込んでいたらしい。
 「懐かしいでしょう?」
 「どれどれ」

 「えー、こんなの知らないよ。どこで撮ったの?」
 その写真は、結婚記念日に、彼と初めて行った箱根でのものだった。
 子供達を置いても出かけられる年齢になっていたのだから、中学生かもしくは小学校の高学年だったに違いない。
 楽しそうに笑っている彼もわたしも、うんと若かった。
 こんな時代もあったのにね。
 わたしは心の中で、すでにこの世の人ではない彼に話しかけていた。

 屈託のない笑顔には、今の状況を予知できる欠片すらなかった。
 この先、生涯添い遂げようね。
 そんな約束を交わしたことを思い出した。
 子供達の将来や、艱難辛苦に立ち向かっていくことを再確認し合ったっけ……。


 わたしの、良い時代だった写真。

 宴の後に、一人でもう一度眺めている。





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最終更新日  2007年01月09日 02時51分23秒
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