心の感じるままに♪♪

アナフィラキシー・ショック


アナフィラキシー・ショックとは

アレルギー症状の中で最も重症で、命にかかわる症状です。




娘が生後9ヶ月の頃、栄養の事も考えて

そろそろ卵を食べさせてみよう、と思いました。


その日のお昼の離乳食は、野菜たっぷりの雑炊だったので

卵を半分入れて、卵雑炊にしました。

初めての卵だよ~、などと言いながら1口、2口と娘の口に運びました。



すると、口の周りにポツポツと蕁麻疹が出始め、泣き出しました。

美味しくなかったのかな?と思い、用意をしていたミルクを飲ませましたが

大泣きして飲みませんでした。(娘はミルクが大好きでした。)

顔を真っ赤にして泣きながら、たくさん汗をかいていました。

その様子を見て、旦那と私は「おかしくない?」「救急車呼ぼう」・・・と。




私はあわてて電話を手にし「119」を押しました。

でも何故かつながらない・・・。

落ち着け、落ち着けと震える手を必死に押さえ電話をかけました。

何度目かにやっとつながりました。



状況を説明し電話を切ると、娘は静かに横になっていました。

近寄ってみると、顔が真っ青になり体は冷たくなっていました。

1点をじっと見つめ意識はありましたが、ほとんど動きませんでした。



救急車が到着し、病院へ向かう間も娘はぐったりとしていました。






病院へ到着し、アレルギー科に運ばれました。

先生に説明すると、すぐにザジテンを飲ませましょうと(蕁麻疹を抑える薬)

病院内の薬局へ至急用意するように連絡をしてくれました。

旦那がすぐに薬局まで走り、薬を持って帰ってきました。




薬を飲ませ、アレルギー検査の為に採血を済ませると

1週間後に結果が出ます、という事で診察は終わりました。

これで終わり?と思いながら、会計へ向かいました。

私は、娘のあまりにも静かな様子が気になっていました・・・。




ちょうどその頃、私の父が同じ病院に入院していたので

旦那が挨拶に行こうと言い出しました。

私は早く娘を休ませてあげたかったので「今日は止めよう」と

言ったのですが、挨拶だけと言うので父の病室へ行きました。




父の病室で話をしていると、娘の顔に小さな蕁麻疹が出始めました。

疲れただろうと思いお茶を飲ませると、のけぞるようにして泣き出しました。

私は娘を抱きかかえ、ナースステーションへ走りました。

目に付いた看護士さんに説明すると一緒にアレルギー科まで来てくれ、すぐ

先生に診てもらいました。





先生が娘の洋服を脱がせると、体中に蕁麻疹が出ていました。


少しチアノーゼが出始めていたので酸素吸入をし、浣腸をする事になりました。
(浣腸については、すぐにやっておくべきだったと先生がおっしゃってました)

蕁麻疹と蕁麻疹がくっついて、娘の体は腫れあがったようになってしまいました。




もうその頃になると、娘は疲れきっていたのと

酸素吸入で呼吸が楽になったようで眠りだしました。



その時にやっと、娘の血圧を測ることができました。

救急車の中でも、病院についてからも何度も測ったのですが

娘が嫌がり、測定する事ができませんでした。

娘の様子を見ながら、何度も何度も測ってくれたのは新人らしき看護士さんでした。



その彼女が「先生、血圧70です」と告げると

先生は「今すぐ、入院しましょう」と・・・。




私と旦那は入院の手続きを終え、小児病棟へ向かいました。

娘はすでに中に入っており、点滴の用意がされていました。


点滴の処置を受けている娘の姿は見えませんでしたが

大声で泣いている声が響いていました。





先生が私達に説明をする為、小児病棟まで来ました。

そこで私達が告げられたのは



『卵が原因と思われる、アナフィラキシー・ショックです』・・・と。





私達が病室に入ると、静かに眠っていましたが

娘の手には点滴のハリと、添え木が包帯で巻かれていました。



しばらくそばについていましたが、眠っている間に帰ろうと病室を出ました。

付き添いができる部屋を希望したのですが

長期入院や、重い病気の方などが入っており空きが無かったので諦めました。





この日初めて、娘と別々の夜を過ごしました。


なんとも言えない夜でした・・・。





娘は、顔が少しかぶれた状態で真っ赤になる事はありましたが

体は綺麗でしたし、3ヶ月検診などでも聞いてみた事はありましたが

いつも、良くあることなので大丈夫だと言われていました。


そんな事もあり、娘のアレルギーに気づいてあげる事ができませんでした。






次の日、娘の様子を見に行くと、旦那も仕事の合間に来ていました。

小児病棟の前で旦那と会い2人で病室に行くと

娘は看護士さんに抱かれていました。



娘は私達を見つけると、泣き出しました。

なんだか私も泣けてきたのを思い出します・・・。




ショック症状を起こしたため、毒素が抜け娘の顔はツルツルになっていました。

少し熱も出ていましたが、尿・便・その他問題が無いという事で

病院でミルクをもらい、退院する事ができました。



その後、しばらくは娘がとても甘えるようになり

私達の姿が見えないと、とても不安がりました。。。






娘は現在2歳半になりますが、良い状態で過ごしています。

でも、まだまだ不安や心配な事はたくさんあります。







アレルギーと付き合いながらも

健やかに気持ち良く過ごして欲しいと願っています・・・。





(2004.6.19)

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