2002年03月18日
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テーマ: 中国旅行記(62)
カテゴリ: カテゴリ未分類
西園を出て、歩いて留園に行く。入場してまず目についたのは築山に囲まれた池だった。ちょうど日本人観光客の後に続いたので、ガイドさんの説明が聞けた。この池は見る場所によって、春夏秋冬をイメージしているのだそうだ。留園は面積2万平方メートル、建物の配置は緻密に配慮され、中、東、西、北の四つに大別され、建物で隔てて異なった趣の景観を作り出しているそうだ。

池を一周して建物の内部に入ると、迷路のように入り組んでいる。「建物の角を曲がると別世界」という風に次々と趣の異なった庭が現れる。いかにも計算された庭の設計だった。ここでも格子窓からの風景はめちゃ魅力的だった。特に気に入った庭は観光コースから外れた西側の庭だった。ここにはいろいろな植物が植えられ、遊歩道があってゆっくりとくつろぐことができた。北のほうの庭には盆栽コーナーがあった。ここには盆栽だけでなく、岩と盆栽を組み合わせたミニ山水がたくさん展示されていた。その岩の配置は険しく切り立った幽谷を思わせ、いかにも中国的だった。留園のシンボルみたいになっている大きな太湖石は東の庭の一番奥にあった。中国の人はこの石をバックにしていっぱい記念撮影をしていたが、どうも私にはピンとこない。

園内には土産物屋もある。紫檀か黒檀のテーブルセットや掛け軸がたくさん置いてある土産物屋さんに入ると、お茶を出してくれた。高級そうな紫檀の椅子に座って美しい庭を眺めながら飲む緑茶はまた格別だった。別の土産物コーナーでは絵を売っていた。蘇州の風景が描かれている油絵と水彩画で、それぞれの絵には描いた人の「江蘇美術大学副教授」とかいう肩書き入りの名刺が付いていた。その中にひときわ印象に残る作品があった。朝もやで下半分が白く霞んだ北寺塔を描いたものだった。買おうかどうしようかと迷いに迷って、庭を巡っている間に3度ほどこの絵を見に戻ったのだが、最後には諦めた。油絵ではなく水彩画だったことと、値段が2000元と高かったので値切る交渉もしたのだが、おじさんはまけてくれなかったので予算オーバーだったのだ。

まだ列車まで時間がたっぷりあるので、歩いて駅へ向かうことにする。留園を出たところには土産物屋さんが並んでいる。お茶を売っている店も多かった。街路樹で道路と歩道が仕切られていて、落ち着いた雰囲気の街並みだった。歩道に面白い形の公衆電話があった。ステンレスの一本足で、プラスチックの半円の屋根で覆われている。裏側にも全く同じものがあり、2つで1セットになっているのだ。






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最終更新日  2002年03月18日 22時22分46秒
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