2002年09月02日
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※これは完全にフィクションであり、実際に存在する団体や組織とは一切関係がありません。

Nの答えは短かった。
「ショック療法しかないでしょう」

「具体的に説明してもらおうか」
「まず、日本で無登録農薬を販売した業者を全て摘発します。農水省は本気でこの問題に取り組んでいるんだという姿勢を見せる事が必要です」
「それから・・・」
「業者の納入伝票を辿って、実際に農薬を使った農家を特定します。もちろん、農家に至るまでに関係した全ての中間業者もです。もしかしたら、その中にはJAも含まれるかも知れません。そして、内偵が完了したところでマスコミに知らせるんです」
「マスコミを使うメリットとデメリットを検討する必要はあるだろうな。そして、何処まで知らせるかと言うことも重要になる」
「知らせるのは我々が得た情報全てです。我々が何かを隠していたと後で判っては、反って国民の信頼を損ねることになるでしょう。この問題は農薬の販売業者の処罰だけで終わらせるのではなく、農家、JA、流通関係者、そして消費者の全員が同時に自分の問題として受け止めなければ効果がありません。」


「瀋陽の大使館の手法ね」
「そうなんだ。強烈なインパクトを与えるにはニュースの映像はうってつけだと思う。市場に出荷された果物がゴミとして捨てられる映像を見れば、誰もが何かを感じるはずだ。今まで違法と知りながら無登録農薬を使っていた農家はもう使えないと観念するだろうし、消費者には農水省が本気で国民の食の安全を守る気構えだと言うメッセージを送れる。中間の流通業者は消費者にそっぽを向かれたらそれこそ生活できなくなるのだから、必死に防衛策を考えるようになるだろう。もし無登録農薬の販売にJAが関与していれば、JA自体も今までの体質を改善しなければならないと痛感するはずだ」

「なるほど素晴らしいシナリオだが、実際にそれをやってしまえば日本中がそれこそ蜂の巣をつついたような騒ぎになるだろうな・・・
どうやってそれを収拾する?」
黙って聴いていたチーフが訊ねた。誰も答えなかった。






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最終更新日  2002年09月02日 12時21分12秒
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