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2017年06月10日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
先週末から携帯当番で、今週は五日連続勤務。

昨日19時過ぎにやっと仕事が終わって、くたくたに疲れて今日の昼過ぎまで眠りまくった。

でも、涙が止まらない。なぜ、こんなにも悲しくなるのか。尊敬するKさんのなくなるまでの一連のことが思い出されて、悔しくて、悔しくて。情けなくて、情けなくって。涙が止まらない。

六日の朝、出勤すると担当のケアマネージャーさんから深夜未明にKさんが亡くなられたことを知らされた。


Kさんは自営業を営み、その業界では腕があると知られた方。脳こうそくのために右片麻痺になり会社をたたんだ。障害が残る子供と妻。二人を支えるために必死でリハビリを続けて、毎日5㎞も10㎞も一人で歩行訓練を続けた。でも、胃がんになり術後に嚥下障害のために、腸瘻で栄養を摂っていた。

口からも食べなければ体が弱ると、栄養士さんと相談して少量でもとおせんべい一枚を数時間かけてでも食べていた。

この方のご子息が、繰り返す誤嚥性は会陰のために気管切開をされて退院した時から訪問看護で伺うようになって、父親であるKさんともいろいろお話をするようになった。

仕事柄、塵埃を吸入したこともあって、間質性肺炎を合併。予後不良との診断であったが、プレドニンを服用して、その後も2年ほど順調に過ごされていたが、今年の冬に風邪をひいてからというものの頻呼吸がひどくって、こっそり呼吸状態を見ると一分間に32回という頻呼吸。酸素飽和度も低く、お節介だけれども定期診察前に受診するように勧めた。


約1ッか月ほどの入院で退院。父上のKさんにも訪問看護と訪問リハビリでお伺いすることになった。



約2か月でリホームがおわり、愛息も自宅に戻ってきた。お部屋さえ違え、息子さんの様子が手に取るようにわかる。ご本人はもうベッドから離れられなくなっていたが、幸せそうな様子だった。歩けないので奥様が入浴介助は無理とのことで何とか説得して訪問入浴を利用することになったのに、約束の当日に訪問入浴の事業所の都合で一週間遅れに。看護師のケアはリハビリは良いけれど清拭や尿器介助は妻にしかさせない。足や手を見ると赤が白く浮いている。マッサージを兼ねて足や手を寝たまま洗わせていただけませんか、とお願いしてやっと足浴と手浴をさせていただいた。そして訪問入浴の日、細かな経緯は分からないが腸瘻のカテーテルが抜けてしまったという。

訪問入浴は看護師1名と介護士2名で行われる。訪問入浴中にカテーテルが抜けたのに、「入浴前に抜けかかっていた」とその看護師の弁。抜けかかっていたと観察したら、腸瘻から栄養剤を注入できるかを確認したり、事故抜去にならないように固定を頑丈にして、カテーテルを引っ張らないように介護士にも伝えて安全に入浴させることは可能なのに。何もせずルーチンの入浴介助をしたことで事故抜去。しかも、自分たちの注意不足で抜けたのに、救急車を呼べとも言わずにそのまま帰ろうとしたと。愛息は気管切開をしているために頻回の吸引が必要でもあり、妻が救急車に同乗出来ない。ケアマネや訪問入浴の事業所に連絡しても同乗は無理だと。だったら、私どもの訪問看護ステーションに連絡してくださればいいものをそんな事故になったからという連絡は一切なかった、主治医にも相談していない。

経口摂取の量はごくわずかなので、腸瘻から栄養やお薬を注入できなければ生命の危険もありうる。

病院に救急車で行ったのは、土曜日。奥様の姉が介護士さんなので、息子さんの様子を見られるから土曜日まで受診を伸ばしてしまったのだ。そして、三日後に帰らぬ人になってしまった。

腸瘻が使えなくなったのが死期を速めたかどうかは分からない。
でも、もしあの時救急車で病院に行っていたら何とかなったかもしれない、と奥様は考えてしまう。私たちだって、どうして訪問看護ステーションに連絡をしてくれなかった、なぜ主治医に連絡をして家族が救急車に同乗しなくても診察を出来るという確約をとれなかったのかって考えてしまう。だって一人暮らしの方がご自分で救急車を呼んだときには誰も同乗はしないし、同乗することは救急車を呼ぶこととは必須条件ではない。

家族がなくなったときは悲しくて仕方がないのは当然。でも、残された家族に後悔や恨みを残すようなケアはしてはいけない。最善のことを心を込めてケアすれば、「よくしてもらってよかった」という気持ちがあるだけで家族の気持ちは多少は慰められる。命の終わりは誰にでもあるけれど、でも関係する職種として誠実に精いっぱいのケアをしたい。

Kさんがなくなる前一週間のことを思い出すと悲しくて悲しくて、悔しくて悔しくて、涙が止まらない。

確かに、仕事をするうえでマニュアルは必要だけど、マニュアル通りにするだけではプロのケアではない。マニュアルはごくごく基本的なことしか書かれていない。一人一人の状態に合わせて安全で安楽なケアをどうするか、それを考えて実践できないならばプロではない。

介護も看護も人材不足だし、新たに起業した事業所は教育も不十分かもしれない。担当者が不安ならば、主治医や訪問看護師などに相談すればいいわけだし、利用者さんに必要なことであれば同席するくらいのことはできる。自分たちの事業所だけで何とかなりそうもないなら、助けを求めることくらい躊躇しないで行ってほしい。

もっとひどいのは、その事業所が夕方5時ころに起こったことなのに、ずっと放置して上司が電話一本で謝罪しただけということ。どうすれば最善のことができるか、ご本人の健康状態を悪化させないで済むのか、そういうことに気が付きもしなかったのだ。夕方救急車で行くことが無理なら、19時でも20時でもまだまだ時間はあるのに。



自戒するしかない。





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最終更新日  2017年06月10日 16時41分12秒
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