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2012.08.25

ローランド「ビフォー・ダーク」

テーマ：パイプたばこを吸おう(1955)

カテゴリ：パイプ煙草インプレ

　まぁ、とにかく実際に吸ってみなければ、モノの良い悪しは分かりません。

　開封時の香りは、蜂蜜に少しのバニラといった感じで、ごく普通の着香煙草のようです。カットはパイプ煙草としては普通の大きさのラフカットとリボンカットの混合で、湿気具合も割りと普通だと思います。
　普通でなかったのは、丸缶物で普通に入れられている紙製の中蓋の裏に、大量の葉っぱがこびり付いていた事です。今までに経験した事がない程ビッシリとくっついていて、爪で擦らないと落ちませんでした。着香に使われている成分が、接着剤のように働いていたのかも知れません。

　内径21mmのパイプに詰めて着火しますと、予想に反して非常に複雑な香りが最初に来ます。洋酒、花の香り、チョコレート、ココア、微妙にコーヒー的なロースト風味・・・。これらの香りが複雑に絡み合った芳しい香りが漂うのです。これは意外にイイです。
　味は、昔お土産でもらった洋酒入りチョコレートボンボンのようで、適度に引き締められた甘さが、なかなか美味しいです。

　火着き・火持ちは大変良く、燃え進みも速い方だと思いますが、過燃焼気味になるような感じはありません。割りとイージーに吸える類です。

　喫煙中盤辺りから、味にまろやかなコクが加わってきます。味に重量感が出てくる感じでもあります。砂糖をあまり入れないココアっぽい味わいが強くなり、煙草らしい吸い応えも増します。
　このような喫味の変化は、言ってみれば典型的なヨーロピアン着香のそれで、そういう意味では、良く出来た着香煙草だと思います。

　という事で喫煙終了。後味には、深めのコクとココア、残り香もココアっぽい感じです。

　全体的に、良く出来た美味しい欧州着香だと思います。自分が当初持っていたイメージよりも遥かに味わい深い煙草で、なかなか良かったです。ただ、やや優等生的に感じる部分もあるので、目立つ存在にはなり難いかも知れません。
　価格としては、缶物では最安値の部類なので、常喫にも適していると思いますし、欧米かぶれな嗜好を脱却できれば選択肢としては大いに「アリ」なのではないでしょうか。

　売り方の工夫次第では、もっと人気が出てもおかしくない煙草です。

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