「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

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27 しょくりょうぶそくとせんそう



字数が多くなった ので 2回 分けます
 そして 今回も
・・酷く面倒臭い内容 です。
読むんだったら・・お覚悟をっ!

前回に日記 では。
66億人に達した「世界人口」
すこおし触れた

 すると。
「世界の人口はこれからも増え続け、大変なことになりますよ
中国、インドが大エネルギー消費国になったら大変です
今のエネルギー需給では足りないでしょう
食料難から、戦争が勃発して自然に人口が減るのでは!!」
って 書き込んで頂いた

「尤(もっと)もなご意見」 である。
「うつ」である私 も。
おんなじ よーな 「恐怖」 感じてた ので、
今回の日記 は。
「中華人民共和国」や「インド」の今後
 そして。
「飢饉と戦争」
 について 考えてみたい

は。
「人口が増える」のは、「喰いもの」があるからっ!
 と云う。
・・非常に『高度な見識』 持っている

 あっ。
そこの貴方
もう。余所の「ブログ」 行っちゃうの?
・・・
まぁ。・・賢明ではある

さあ~てっ
皆さんご存知 「日本の歴史」 簡単に振り返える

我が国の人口 は。
「縄文時代」 は、 10万人~26万 人。
「弥生時代」 は、 「60万人」
「奈良時代」 は、 「450万人」
「平安時代」 は、 「550万人」
「慶長時代(1600年)」 は、 「1,220万人」
「江戸時代」 は、 3,100万人~3,300万人
「明治時代」 は、 3,480万人~5,000万人
「第二次世界大戦後」 は、 8,000万人(1948年)~1億2,760万人(2003年)
 と されてる・・らしい

数字を見れば「一目瞭然」 なのだけれど。
我が国の人口 は、 決して「徐々に増えていった」訳じゃない
「一時期に急増し、そして安定する
 って コト 繰り返している
その主な理由 は。
「農産物収穫量の飛躍的な向上」 「工業化」 だと 考えている

 それは。
大陸から「稲作農耕」が伝えられた「弥生時代」 始まる
「狩猟」じゃ「生き残れなかった人」 なんて 「余剰人口」 が、
生存できる ようになった。

「奈良時代」 には。
 成立した 「律令制国家」の「公地公民制」 から、 各人 「班田」が支給され
「租庸調」 なんて 『課税システム』が整備される
自分専用の「田んぼ」 手に入れた農民 労働意欲の向上
 まあ。 実際は、キッツい『税』を払わされるため に、 必然的に収穫量が増えた んだろーけど。
 そして。
「三世一身法」、「墾田永年私財法」の制定 で、 強欲な「坊主」や「貴族」 が、
競って「新しい耕地」 を、 ドンドンと増やしていく
「収穫量」が爆発的に増大した のだ。

「平安時代」 は。
「摂関政治」の全盛期 なので、 「荘園」 次々に藤原家に集まってくる
集中した「荘園経営」 「収穫」を安定させた

「慶長時代(1600年)」 は。
「一所懸命(一所(領地)に命を懸ける)」 って 云う よーに。
「鎌倉幕府」以降の武士層 「自分の領地」に異常に執着する
長く続く戦乱の中
その「功労者」 には、 「新たな領地」 与え続けなきゃなんない
 だから。
全国、隈(くま)なく「誰かの所領」 なった
例え、どんな土地 でも。
「命懸け」で貰った「大切な領地」である・・必死に耕した んだろう。
 そして 「太閤検地」
「多数の武士や貴族に跨る複雑な土地所有関係」を整理 し、 全国一斉に「土地制度」を一新する
農耕地の拡大 戦乱平定による「人心の安定」 が、 「収穫量」を爆発的に増加させる

「江戸時代」 は。
「広域的な新田開発」が各地で行われ 「農業技術」 「千歯こき」 など 「農業器具」 発展する
その「斬新な農業システム」 により 「収穫量」は飛躍的に増加した

「明治時代」 は。
「工場制手工業(軽工業)」の発達 により、 都市部工場 農村余剰人口が流入し始める
「農村」の「単なる穀潰し(ごくつぶし)」 が、
都市部 「世帯を持てる」ようになり人口が拡大していく

「第二次世界大戦後」 は。
「重工業」の発展 により、 「農村余剰人口」の都市部への「莫大な流入」 本格化する
「殖産興業」の拡大 で、 農業なんて関係なく生活できる ようになった。
 その 結果
それまで は、 基本的に「農作物収穫量の増大」でしか増加できなかった人口 が、
一気に「爆発」する

この よーに 我が国 は。
先ず「喰い物」が増え、それに従って人口が増加してきた
最後 ・・「工業の発展」が原因なのだが

 だから。
「人口が増えるから『喰い物』が足りなくなる」んじゃなく って。
「『喰い物』がなきゃ、『人口(生き残れる人)』が増えること 在り得ない のだ。

今の政府首脳は否定的 だが。
中国 では、 今まで「敢えて働かせない」政策 取ってきた
或る意味、「ワーク・シュアリング」 ある
 だから、 みーんなが「貧乏」 で。
「年に一度、『春節』に水餃子を腹いっぱい食べる」 ってのが 「唯一の楽しみ」だったのに
 そーして。
10億を超える人間 を、 餓死もさせず、如何にか食わしてきた

勘違いしている方 多い のだが。
今の「中国」 は、 世界最大レベルの「食料輸入国」 である。
「食料自給率」が40%なんて日本国 比べても
中国の「一人当りの有効耕作面積」 は、 日本国の1/3である
また、 「世界中の有効耕作面積の7%で、世界人口の20%を食わしてる」 って報告 すらある。
絶対に
「自給自足」なんて・・できる筈がない

 だから。
「先見の明」があった「と小平」 「開放政策」を取り
「沿海部の経済開放地区」 を、 先行 して 急激に「経済成長」させた
そこ 「外貨」を稼ぎ 来るべき食糧不足 賄(まかな)う計算 だったのだろう。

十数年前 に。
北京語の先生 「お話した時」のこと

「今後は中国も日本と同じくらいには発展しますよ」
 って 私のお世辞 に。

「中国は、決して日本同様の自動車保有率にはならない」
「だって。世界中の『鉄』が無くなってしまうもの」
「12億の人口を舐めちゃいけない」
 って ・・言われた

正しく
今、世界が直面している現実 ある

 そして。
「内陸部の或る都市」 への 半年間の留学 では。
「『炒めた料理』を出してくれたが、『残った分』を、台所の『空き缶』に放り込んでる」
「翌朝には、その『空き缶』から『掬(すく)ったモノ』を、再び炒めて出してくれた」
 って 中国人家庭に招かれた 、仲の良い 留学生 話してくれた
 それなのに。
『上海』なんてトコ は、 半年で全く様変わりしてる

 だから。
「胡錦濤」政権 じゃ。
「私企業の成功者を共産党幹部に迎える」 なんて 応急処置 凌いでいる が。
今となっちゃ
共産党の一党独裁 による 全国一律な経済発展なんて・・絶対に無理である

『省』単位 で。
「沿海部の経済開放地区」 なんて には、 「一定の自治権」を付与し
「見返り」 として、 「相当額の税収」を得る
その「税収」 で。
内陸部の『省』 を、 何とか「一定レベル」まで発展させる
 そして 将来的には
各『省』が、一国に匹敵する権限を持ち 中央政府の権限 『軍事』『外交』に特化する
『緩やかな連邦制』への移行・・しか「中華人民共和国」に未来はない

「地球全部の『資源』を使い果たした」って
「中国全土」が『上海』レベルに成る」 って こと 物理的に不可能である

 さらに。
「一人っ子政策」の影響 で。
現在、既に「労働力不足」と「人件費の高騰」 懸念され始めている
 だから。
後10年もすれば、中国の発展は必ず・・止まる
 いや。
止まらなきゃ・・間違いなく、世界中の資源 枯渇するのだから
そして「人口」は減少に転じるしか・・ない

 そして、 インド
後数年内に「中華人民共和国」抜き去る猛烈 人口の増加
インドには不幸なのだろうけれど
でも 「カースト」が根強く残っている

「カースト」 って 云うと
「身分差別」の代名詞 で、 「諸悪の根源」のよーに語られること 多い
 でも。
「カースト」の「貧者救済システム」って側面 無視することはできない

「裕福な者」 「貧しい者」 に、 必ず「喜捨(きしゃ)」しなきゃなんない
 だから。
「物貰いの子」 「物貰い」にしか成れないけれど
決して「食い扶持(くいぶち)」に困ること ない

 また。
「カースト」が制定された時 「存在してなかった職業に着く」ことは自由である
従って「IT産業」 には 「カースト」が適用されない
 そのため。
「下級カーストに属する者」 が、 成功を求めて「IT産業」 雪崩れ込んだ
 だから。
世界の最先端を突っ走る「インドのIT技術」 は、 「カーストの裏返し」なのである
 そして 今度 は。
「IT産業」で裕福になった者 が、 「貧しい者」 喜捨をする

驚くべきこと だが。
身分制度を厳しく定めた「カースト」 向かう処 は。
・・「富の平準化」なのだろう

 だから。
インド社会 では 「大金持ち」が居る限り、「極貧者」でも生きていける
 だから。
人口増加は・・止まらない

将来的 に。
インドから「大金持ち」が居なくなる ・・なんて。
ドッかの国 「馬鹿の一つ覚え」のよーに繰り返す「格差社会の是正」がなされた時 に、
始めて、インドの人口 減少に転じるのだろう

アフリカ は。
元々の主食 である 「クスクス」 「ウガリ」 なんて モン食べてりゃ良かったのに
かつての「宗主国」 が、 テメエらの都合 「小麦」 なんて 持ち込んでしまっ た。

戦後の日本国 では。
小学校のグラウンド なんかに 「サツマイモ」を植えた
・・「不味いっ!」 って 酷く不評だったらしいが
「サツマイモ」 は。
繁殖能力が大変高い うえに、 痩せた土地でも育つ
 そして。
「作付け面積当り」の「人を養う能力」 は、 「こめ」なんかより 遥かに高い
 そのため。
戦後の食糧難の時代 には、 多くの人命 救った
 でも。
「小麦」 なんて 「こめ」よりも・・ズーっと低い

そもそも
慢性的な食糧難に苦しむ「アフリカ」 で、 「小麦栽培」 なんて 「無茶苦茶な話」なのだ
 だから。
何時も「飢饉」に苦しめられてしまう
 そして。
幾ら人口が増えよう が。
繰り返し発生する「飢饉」 「病気の大流行」 のために 莫大な人口 失われていく

「中島らも」 著書『ガダラの豚』 の中で。
「病気の名前が判るよーなものは、アフリカじゃ病気とは言わない」 って 書いていた
「劣悪な衛生環境」に「絶望的な食糧難」
そんな「アフリカ」 で。
継続的な人口増加 なんて 望みようもない

このように私 は。
「食糧」や「資源」が在る限り 世界人口は増大していく が、
「喰うもの」が無くなりゃ、当然に「人口は激減する」 考えている
 そして。
「食糧」 「資源」 無くなった時
果たして「戦争」 起きるのだろうか?

エチオピアの例 考えてみたい
「エチオピアでは1980年代に人口が約三分の一に減少しました」
 と 著書『愛と幻想のファシズム』 村上龍 書いている
は、 厭味なほどの「調査マニア」 だから、 何らかの根拠はある ・・と 思ってる

 そして。
2004年現在 エチオピアの人口 「6千7百万人」 である。
 だから。
1980年代の「大干ばつ」による餓死者数 は、 少なくとも数千万人
ヒョッとすると・・1億人を超えたのかも知れない

そん時の政治状況 は。
1974年 に、 最後の皇帝「ハイレ・セラシエ1世」 軍部により廃位させられ
1977年 に、 「メンギスツ・ハイレ・マリアム」 「臨時軍事行政評議会(PMAC)議長」に就任
恐怖独裁政治 粛正 により 数10万人が殺害された
 と 云う・・「泥沼状態」だったのだけど

現在 世界有数の「最貧国の一つ」 数えられている が、
建国を紀元前11世紀とする「エチオピア」 誇り高い民族である
何か起こる と、 直に「超大国」を頼る「ドッかの国」 みたいに、
決して「腰抜け」なんかじゃない

2007年11月11日 毎日新聞の配信記事 では。
「ソマリア情勢の安定化が行き詰まっている。
暫定政府支援のため駐留する『エチオピア軍』 は、激しい武装抵抗を前にして撤退に踏み切れず、戦況は泥沼化。
 ・・・
 首都モガディシオでは8~9日に 『エチオピア軍』とイスラム過激派の間で激しい戦闘が起こり、民間人を含む70人以上が死亡、200人以上が負傷した
 過激派は路上で兵士の遺体を引きずり回し、
これに怒った『エチオピア軍が住宅密集地を猛爆撃した』 との情報もある。」
 なんて。
平気で、他国に「軍事介入」なんかしちゃうのだ

その「軍事政権下のエチオピア」でさえ
国民の2/3を失う「飢饉」 際しても
決して他国に攻め入ること なかっ た。

 だから。
「飢饉」が戦争に直結する
 って 「発想」 ・・私にはない

寧(むし)ろ
「食糧の奪い合い」 「国内が極度に疲弊」 し、
とてもじゃないが「戦争」なんて出来る状態にゃなんない
 なんて ・・精々ってトコじゃないのかなぁ

最後に「マルサス」 紹介する
18世紀の末 『人口論』を書いたトマス・ロバート・マルサス

の。
〈人口法則〉により
『人口の自然増加』は幾何級数をたどる が、
『生活資財』は算術級数で増加するに過ぎない から、
この『過剰人口』による貧困の増大 避けられない」
 と 云う のは有名だ・・が。

これに対する唯一の方策 は」
禁欲を伴う結婚年齢の延期 即ち〈道徳的抑制〉である
 そして。
疫病・戦争・飢饉 は、 過剰人口 への 自然による救済である
 って ・・続くらしい

オッさんっ。良く言ったっ!

当然 に。
社会からは・・批難轟々だった らしい

 でも。
今の先進国の人口逓減 は、 「結婚年齢の延期」 大きな理由 なんだろう。
・・禁欲的か如何か・・ 知らないが

 そして。
アフリカ なんて トコ じゃ。
「疫病・戦争・飢饉」 人口増加の「歯止め」になってる のも 事実 である。

中国の「一人っ子政策」 なんて ヘンテコな人口抑止政策 は。
社会の世代別人口構成に甚大な影響を与え 将来に計り知れない禍根を残す

 だから。
イッソのこと
世界中の『喰いもん』を、みーんな喰い尽くしてしまって

それでも
「生き残った奴だけ」 で、 次の世界 創っていきゃ良いんじゃないの?
って・・非常に無責任 感じているのだ



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