「18歳で成人」改正検討へ 選挙は?飲酒は?対象広く
「成人」の年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正案が年明けから検討されることになった。
来年の通常国会で国民投票法案が成立した場合、そこから3年以内をめどに改正をめざすという。
改正されれば、18歳が法律上の大人となり、結婚や財産権、飲酒・喫煙など幅広い分野で社会を変えることになる。
憲法改正のための国民投票法の選挙権を18歳にしたい与野党の思惑が一致した結果、「いっそのこと成人を18歳にしちゃえ!!」という乱暴な議論になったものと思われます。
諸外国の大半が18歳から選挙権を与えていることに根拠を置いているみたいですが、憲法改正ありきで飛躍しすぎの議論はいかにもきな臭いわい。
いつもの習慣で成人(成年)とはなんぞやと調べてみると
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成年 (フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
成年(せいねん)とは、法的には、単独で法律行為が行えるようになる年齢の事であり、一般社会においては、身体的、精神的に十分に成熟する年齢を指す事が多い。
成年に達した者を成年者といい、未成年者に対する概念である。各国において成年は、ある年齢を基準として法的に定義される事が多い。そして、その基準となる年齢は、国や地域によって18~21歳とばらつきがある。
◆20歳でオトナ?◆
そもそも20歳で成人となるのは、民法第4条「年齢二十歳をもって、成年とする。」という規定ですが、それに準拠したかたちで「飲酒・喫煙・選挙」という”三種の神器”が与えられる。しかし、なにゆえ20歳なのかという”根拠”は薄い。
現状では「法律で禁止されているからダメなんだ」という「ダメだからダメ」論法である。
◆飲酒 未成年者飲酒禁止法 1922年(大正11年)
第1条 満二十年に至らざる者は酒類を飲用することを得ず
◆喫煙 未成年者喫煙禁止法 1900年(明治33年)
第1条 満二十年に至らざる者は煙草を喫することを得ず
◆選挙 公職選挙法 1950年(昭和25年)
第九条 日本国民で年齢満二十年以上の者は、衆議院議員及び参議院議員の選挙権を有する。
「酒・タバコは自分の行動に責任を持てる20歳になってからにしなさい」、というけれどオトナ達も酔っ払って駅員殴ってみたり、痴漢を働いたりとイロイロやってくれますよね。この人たちこんな法律があるのご存じないのかね?
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酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律 (法令データ提供システム)
「第二条 すべて国民は、飲酒を強要する等の悪習を排除し、飲酒についての節度を保つように努めなければならない。」
20歳が成人とされている理由も定かではありません。
明治の初めにフランス民法を”翻訳”して作られた日本の民法では「成人が21歳」だったようですし、その後大日本帝国憲法により定められた徴兵制をもとに、20才が徴兵年令とされたため「成人を20歳」に変更し、今に至っているらしい。
で、酒タバコも18歳からOKにしたらどうなるのかね?
いま中学生(下手したら小学生)から酒やタバコをやる時代ですぞ!!
18歳からOKなんて法律改正したら、いままで「20歳になるまでダメ」って言ってた根拠がなかったってことを暴露するようなもので「やっぱりいいんジャン!!」とますます低年齢化すことは火を見るよりあきらかでしょう。
◆18歳でオトナ?◆
また、同じ民法の規定でも結婚可能年齢は、男18歳、女16歳となってます。
そして、結婚すれば「成年」とみなすのです。
第731条 男は、十八歳に、女は、十六歳にならなければ、婚姻をすることができない。
第753条 未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。
童謡「赤とんぼ(大正10年)」の歌詞で「ねえやは15で嫁に行き」というのがありますが、旧民法(明治民法)では、結婚可能年齢が男17歳、女15歳であったらしい
◆18禁◆
「18歳未満お断り」という文句は俗に言う風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)で「18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせること」が禁止されています。この18歳という根拠は結婚可能年齢なんだそうです。
ぶっちゃけて言えば「結婚できる年齢ならパチンコ・マージャン・バー・キャバレーはOKです。」ということなのかね?
たしかに未成年でも結婚すれば成年とみなされますが、酒・タバコは20歳までNGですから、「飲み屋に行ってもいいけど酒を飲んじゃダメよ」という矛盾したことになります。
◆免許は16歳から◆
オートバイなら16歳から、自動車なら18歳から可能ですが、これも根拠がワカリマセンな。
その理由として呉服業界の圧力と見る、穿った意見もあるようです。
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成人式では単価の高い着物(特に女性の振袖といわれる呉服)を着用する新成人が多いため、呉服業界にとって最大の稼ぎ時と見られている。そのため、暴れる新成人に困ってはいるが、呉服業界からの反発を恐れて成人式を中止できない自治体(例・2000年の静岡市・2000年以降の那覇市)も多い。(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
これが真相なら、なんともお粗末な話です・・・
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