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Mar 30, 2008

式子内親王の想ひ

(2)

カテゴリ：恋歌1

この世には
わすれぬ春の面影よ
おぼろ月夜の
花のひかりに

忘れないほど美しいこの春の面影よ・・
朧月夜に夜桜がほのかにうかんでいる

この大都会でも荒んだ駐車場の片隅に桜の木が一本満開の花をさかせている。
隣は汚れた小さな２階建てであるのだけれど、
いったいこの桜花に気づいている人はいるのだろうか？

けなげに咲いている桜花よ、
私は買い物袋を車に積み込みながらあなたを見つけた。
こんなところに咲いている　
ひっそりと咲いている・・美しい桜花よ・・

忘れては
うちなげかるる
夕べかな
我のみ知りて
過ぐる月日を
　　　　　新古1035

私の深いこの想いはあなたはしらないはず

悲しみに胸が引き裂かれそう・・・

私だけが知っているこの想い
あなたを恋し続けた
過ぎ去った日々よ

また春がきて桜の花の季節になりました。

凍りついた心を溶かすものは何があるのだろう？

満開の夜桜を見にいきたい・・
月夜のもとでみてみたい。ひとり静かに眺めていたい。

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