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2007.09.25
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カテゴリ: おすすめ映画


マーサの幸せレシピ

まあ、一理あるかな?まあ、そんなものかな?まあ、こういう事かな?と、物事を自分なりに理解したりした時に、片方の眉を上げる表情をする人は、結構いるのかもしれません。
そういうタイプの人は、多分しっかりとした、強い自我に支えられて生きているタイプの人なんだろうと思います。

ドイツ人女優のマルティナゲディックは、マーサの幸せレシピで、つん、と、プライドの高い自信たっぷりの外見と、他者との関係を極力排除しつつ、高級レストランを自分の流儀で仕切って毎日を厳しく生きている女を好演しています。
そして、姉の死、そして面倒を見る事になった姉の娘リナ、職場に突如雇われたイタリア人シェフ マリオとの交流を通じて、マーサのその、片眉を上げつつ、冷たい表情から、柔らかくやがて暖かくなってゆく過程を、見事に演じ切りました。

マルティナが主演した、マーサの幸せレシピのリメイクである、”幸せのレシピ”が、今週公開されます。主演のキャサリンゼタジョーンズには、あまりこれといった主演作がなかったので、ダンナのマイケルダグラスは、この新作がキャサリンの魅力を最大限に引き出した事に、大喜びしていました。

個人的に、女性シェフが主人公の映画で一番好きなのは、やはり、バベットの晩餐会です。この映画の晩餐シーンを越える作品があるなら、ぜひ観たいと思う程の素晴らしさで、今だにそんな作品を観た事はありません。単に豪華絢爛であればいいのかというと、全然そんな事はないというのは、この作品を観ればわかるはずです。
マーサの幸せレシピは、そういった凄さはないですが、人と人のふれあいが、固く閉ざした心を開いてゆく過程を、ハートウオーミングに描いています。
イタリア人シェフ役のセルジオ カステリット、ちょっと、影のある、トボケていて、力の抜けたような男を好演しています
マーサはこの男を最初は嫌いますが、やがてこの男の本質を理解していきます。こんな店で働かなくてもいくらでも働く場所はあると、マーサに言うシーンがありますが、これは強がりです。
多分、ひとつの場所に落ち着けないというか、長続きしないタイプの人なんです。だからマーサは、この人も自分と同じ種類の孤独な人であると見抜き、親交を深めていく事になるのです。

姉の子リナを実の父親に預けたものの、結局イタリアに取り戻しにいくシーン、カステリット演じるマリオに、”あの子は戻るかしら?” ”もちろん戻るとも” ”太陽が輝くイタリアに残りたいワケはないさ。イカレた叔母と暗く寒いドイツで暮らせるのに” ”ひどいわ、そんな言い方” ”マーサ、リナは君の事が好きだ わからないのか?、、、” 
静かに、”わかってるわ”という穏やかな表情のマーサ。

娘を連れ戻しに行くマーサを、呆れて仕方ないなと思いつつ、
やはり故国を離れてしか生きていけない不器用な自分もついでに皮肉って言ったのだと思います。監督は、閉じこもったドイツ人の主人公の心を開かせる為に、イタリア人の男を、単に漫画のように登場させたのではないのです。
あと、登場シーンは少ないですが、マーサの唯一の友人と言える、初老のセラピストが抜群にイイです。

さて、リメイクの出来はどんな感じでしょうか?
週末が楽しみです






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Last updated  2009.04.13 01:12:21
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