2006年01月02日
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カテゴリ: BALLET
ロイヤル・バレエ ピーター・ライト版「くるみ割り人形」
2006年1月2日 コヴェント・ガーデン

Royal Ballet "Nutcracker"

Herr Drosselmeyer: Christopher Saunders
Clara: Natasha Oughtred
Hans-Peter The Nutcracker: Ludovic Ondiviela

Act 1
Drosselmeyer's Assistant : Giacomo Ciriaci
Dr Stahlbaum : Gary Avis
Mrs Stahlbaum : Gillian Revie

Clara's Partner: Micheal Stojko
Grandmother: Olivia Cowley
Grandfather: Philip Mosley
Dancing Mistress: Emily Low
Captain : Valeri Hristov
Harlequin : Brian Maloney
Columbine : Bethany Keating
Soldier : Jose Martin
Vivandiere : Hikaru Kobayashi

The Mouse King : David Pickering
Snowflakes : Artists of the Royal Ballet


The Sugar Plum Fairy : Tamara Rojo
The Prince : Rupert Pennefather

<Divertissements>
Spanish Dance : Francesca Filpi, Jonathan Howells,
        Cindy Jourdain, Henry St Clair

Arabian Dance : Christina Arestis, Gary Avis
        Johannes Stepanek, Joshua Tuifa
Chinese Dance : Zachary Faruque, Michael Stojko
        Andrej Uspenski, James Wilkie
Russian Dance : Paul Kay, Steven MaRae
Dance of the Mirlitons : Gemma Bond, Celisa Diuana
        Iohna Loots, Samantha Raine

<Waltz of the Flowers>
Rose Fairy: Sarah Lamb
Her Escort : Bennet Gartside, Martin Harvey
       Kenta Kura, Ernst Meisner
Leading Flowers :
Flowers, Cavaliers :




ついた~ロンドン。
まったく眠れないエコノミーの狭い席。予測はしていたのでひたすらSimonのOperaとLiederを聴いていたのだが、持ってきた音楽の種類が…ドン・カルロでしょ、BillyBuddでしょ、Winterreiseでしょ、とにかく暗いのばっかで… なんだかな~と思いつつ…

着いたばかりでやらかしてしまいました、ワタシタチ。ヒースローエクスプレスに乗ったつもりで鈍行にのってしまったのです。ドンブラコ、ドンブラコ。切符切りの乗務員に『いいのよ~どっちみちパディントンに行くんでしょ?』と言われ、苦笑。(払い戻しして、と言いたかったが英語が出てこず。)二人一組の彼らに『アホだな~』と思われていたにちがいありません。

全日空機はさすがだね。出発も到着も定刻。ヴァージンの5時間遅れはいったい何だったんだ。したがってラクラクとROHのソワレに間に合った。

人生で二度目のロンドン。路地を曲がったところにロイヤル・オペラ・ハウスがあった。さっそくネットで買ったチケットを引き取る。きょうはロホだが、あしたはコジョカル・コボーのゴールデン・コンビ。窓口のお兄さんは「あすの席は売り切れだよ~」と言っていた。でもきょうのロホのチケットももうあと1,2席の状況だった。開演までには売り切れたろう。

念願だったROHの中へ。あのビロードのでかいカーテンがある~ 第一印象は、『思ったより狭い!』。これは上のほうでも超見やすいですね。
ストール(平土間席)はおしゃれした家族連れでいっぱい。演目が『くるみ割り人形』なので、子供が多い。それもドレスアップした天使のような子供ばかり。客層はかなりの富裕層。セレブりティ。

第1幕 第1場
ドロッセルマイヤーの工房 午後遅く

きょうのドロッセルマイヤーは日本公演でもシンデレラのパパやマノンのGMを好演していたクリストファー・ソーンダース。いかにもイギリス紳士!という上品なハンサムな男性で、今までのドロッセルマイヤーのイメージとは異なる。彼のアシスタントはジャコモ・チリアッチ。身軽で上手なダンサー。ドロッセルマイヤーは壁にかかった息子の肖像画を見て嘆く。きょう彼は息子を救うため、大胆な賭けに出るのだ。(ストーリーは こちら
アシスタントはシュタールバウム家に一足早く行って、クリスマスのツリートップの飾りを渡す。実にはこれには魔法がかけてあったのだ。

クリスマスのお祝いでわき返るシュタールバウム家。この1幕のこのシーンの濃密なこと! やはりロイヤル・バレエ。何十人もの登場人物たちが、みんなそれぞれに芝居していて、あぁ、これぞロイヤル・バレエ!と思う。子供たちがまためちゃうまくて、フリッツなんか6~8歳ぐらいだと思うが、大人よりも芝居上手。パパのギャリー・エイヴィス、やけに色男のパパ。目立ちまくっている。こんなパパだとファザコンになりそうだ。
クララ役のナターシャ・Oughtred はクララにしては老けている。ツリーのトップに天使の像が飾られると、クララは幻影を見る。天使が現れる。すぐに現実に帰る。
家庭教師のダンス。
ドロッセルマイヤーが現れ、マジックを見せる。すごいうまい~ いたずらするフリッツをこらしめるために魔法をかける。
アルルカンとコロンビーヌのダンス、兵隊とヴィヴァンディエール。兵隊のホセ・マルティン、相変わらずうまい。
クララはくるみ割り人形をもらう。フリッツが人形を奪おうと飛びつく。うまいのですよ~この子役が。すごく可愛いし。大人より演技がうまい。しかし人形を床に落した時、柄がもげるはずがもげないというアクシデント。しかしサンダースは落ち着いて人形の調子を見てクララに返す。さすがだ~
大人たちのダンス。祖父役は、ルーク・ヘイドンかと思ったらモーズリーだった。ルーク・ヘイドンはピノキオに出ているからそんなわけないのだ。フィリップ・モーズリー、めちゃうま~ この人日本公演でも異彩を放ってたが、もう笑いとりまくりでした。
客達が帰り、寝静まった中、クララが居間に下りてくると、さっきの兵隊達とアルルカンたちがクララをもてあそぶ。大きなふくろうの時計の裏からドロッセルマイヤーが現れる。彼はクララを小さくしておもちゃの世界に誘う。巨大なおじいちゃんの車椅子。人形部屋。ねずみたちとの戦いが始まる。人形部屋に寝ていたくるみ割り人形が下りてくる。仮面をかぶっている。ネズミと戦う少年達もみんな子役でめっちゃうまい~
クララが靴でねずみの王様を殴って、くるみ割り人形は戦いに勝利する。いよいよくるみ割り人形の素顔が明らかになる。
ルドヴィック・オンディヴィエラは日本公演でもちらと見たが、マラーホフの若い頃に似た妖艶な感じで、踊りがすごく柔らかい。なかなかの掘り出し物でしょう。踊りがマラーホフのような柔らかさがあるのです。
二人は雪の国を通ってお菓子の国へ。ここで…あ…まぶたが重い…今日本は明け方。時差ぼけでかなり眠い。そんな状態で1幕終了。

休憩時間

客がいっせいにいなくなる。ガラーーーーン。みんなどこへ消えたのだ? 見事にいなくなる。

第2幕

天使たち。お菓子の国に到着。子供の警備兵たち。
真っ白な宮廷に現れる、金平糖の精と王子様。タマラ・ロホ、真っ白なかつらにまっしろなチュチュ。この役は彼女にはそんなに似合っているとは言いがたいかも。演技の濃さは相変わらずで、鷹揚に微笑んでいればいいところで、うんうんうんと大きく頷いていてさすがロホと。
王子様のルパートはんん~まだ若いですね。
ドロッセルマイヤーはクララとくるみ割り人形を彼らに紹介する。そしたら『何があったか説明してもらおう』とプリンセスとシュガーが言い出して、くるみ割り人形はマイムをする。ここも可愛い~ルドヴィック。しかしここのマイムは何度見ても笑える。
スペイン、アラビア、チャイニーズ、ロシアン、葦笛の踊り、そして花のワルツ。客はアラビアに熱狂。ギャリーがうまい! 中国とトレパークにも大拍手。ここの踊りにクララとくるみ割り人形がからんでいくのが、ピーター・ライト版の特徴。トレパークのジャンプ合戦、ルドヴィク、すごくうまい~。可愛い。すばらしい。
花のワルツの薔薇の精はセーラ・ラム。すごく美人!!! タマラとどっちが主役かわかりません。踊りも優雅で、4人のエスコートを従えて踊るところは『眠りの森の美女』のオーロラ姫のよう。もう目が釘付けです。
そして、金平糖と王子のグラン・パ・ド・ドゥ。
タマラは利き足が人と逆みたいで、コジョカルと回転しながら進み出る方向が違っていた。
ルパート君はがんばっていたがまだまだ若いのか、タマラが後ろ向きに倒れこんで水平に抱えるところ、2回目がもたつきました。まあ、これからでしょう。

クララは目を醒まして家に帰る。すれ違ったあの人は…? 恋の予感に胸がときめくクララ。
一方ドロッセルマイヤーは帰ってきた息子を抱きしめる。幕。

カーテンコール。盛大な拍手にブラヴォーコール。
フラッシュがあちこちでたかれている。写真とりまくり。

さあ、帰ろう。…と思ったら、電車が止まってるではないか。驚愕。トホホ… みな別の路線の駅に急ぐ。
何が起こるかわかりませんね。さすが外国。海外に行くと、日本に住んでいる便利さを痛感しますね。





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最終更新日  2006年01月14日 21時47分49秒
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