世界バレエフェスティバル全幕プロ「ドン・キホーテ」Part1

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2006年07月29日

カテゴリ： BALLET

The World Ballet Festival
Special Full-length Programme
Don Quixote ”

July 29, 2006 (Saturday) 3:00 pm
Tokyo Bunka Kaikan

Kitri : Tamara Rojo (The Royal Ballet)
Basil : Jose Carreño (American Ballet Theatre)

With the Tokyo Ballet

Orchestra: Tokyo Philharmony Orchestra

世界バレエフェスティバル全幕プロ「ドン・キホーテ」Part1
2006年7月29日(土)　東京・上野・東京文化会館

キトリ／ドゥルシネア姫：タマラ・ロホ
バジル：ホセ・カレーニョ
ドン・キホーテ：芝岡紀斗
サンチョ・パンサ：飯田宗孝
ガマーシュ：古川和則
メルセデス：大島由賀子
エスパーダ：高岸直樹
ロレンツォ：平野玲

２人のキトリの友人：小出領子　長谷川智佳子
闘牛士：大嶋正樹　中島周　野辺誠治　辰巳一政
　　長瀬直義　宮本祐宣　横内国弘　田中俊太郎
若いジプシーの娘：井脇幸江
ドリアードの女王：西村真由美

４人のドリアード：森志織　福田ゆかり　佐伯知香　村上美香　
キューピッド：高村順子

【第2幕】
ヴァリエーション１：小出領子
ヴァリエーション２：長谷川智佳子

ほか東京バレエ団

指揮：アレクサンドル・ソトニコフ
演奏：東京フィルハーモニー交響楽団
協力：チャイコフスキー記念　東京バレエ学校

ホセ・マヌエル・カレーニョのドンキは、昨年、ちょうど1年前のABT来日公演で見た。その時はパートナーが、ジュリー・ケントだった。前日にコレーラが踊ったのを見たせいもあるが、ホセに輝くばかりのバジルのはつらつさといったものが見受けられなかった。
しかし、今回のホセは違った。もう笑顔満開。絶好調で彼の真骨頂、実力のすべてを見せてくれたと思う。タマラ・マジックか。この二人のコンビはとてもあっていると思った。
一方タマラは、絶好調！には見えなかったが、さすがローホ！という感じでまとめてきた。
客席にはダンサーたちの姿が見受けられた。コジョカル・コボーのあつあつカップル。可愛いコジョカルにクールなコボー。甘えまくるアリーナ。舞台が始まる前から早くもいいムード～LOVELOVELOVE

第1幕

序曲が始まる。
ドン・キホーテの髭を、床屋のバジル（カレーニョ）が剃っている。お手伝いしているキトリ（ロホ）。ドン・キホーテはキトリを見て、ドルシネア姫だと思い込み、うやうやしくお辞儀をする。茶目っ気のあるキトリも恭しくお辞儀を返す。バジルは呆れ顔。髭剃りクリームを頭からかぶってしまったドン・キホーテ。ダンスをしようとするドン・キホーテ。バジルはキトリを抱えあげてまわしてあげる。
なかなか終わらないのでキトリを連れ去るバジル。

街の広場。
2人の踊り子が踊っている。（小出領子　長谷川智佳子）
キトリが現れる。最初のグランジュテ満載の踊り。ん？なんか足が上がっていないような。
バジルが現れる。バジルはキトリの気をひこうとギターを奏でる。つれなくするキトリ。でもそれはポーズ。バジルはいくらキトリに邪険にされても笑顔満開。つれなくされるのもうれしいらしい。どうもきょうのカレーニョはのりのり。キトリはそれでもバジルがほかの女の子と話していると気になってしょうがない。バジルがギターを奏でるとその音色でめろめろになるキトリ。ギターの音はないのに、それを芝居で表現するロホ。ロホの世界に引き込まれていく。ロホのキトリは明るい元気のいい女の子というだけではない。すごく｢女」で、妖艶な秋波を発しまくり。その相手はバジルだけではない。ガマーシュや、ドン・キホーテに対してもそうなのだ。笑顔満開のキトリではない。むしろ笑顔は封印し、妖艶な目つきに終始している。

お父ちゃん（平野玲）が現れる。お父ちゃんは人が良さそう。バジルにぶつかられて腰を痛めてしまう。お父ちゃんの見ていない隙に、キトリにキスしまくるバジル。そんなこんなでどたばた。

ガマーシュ（古川和則）の登場。付け鼻に白塗りメイクでぜんぜん古川さんの面影がない。ロホのキトリはすごく意思がはっきりしている。結婚するんだ「やだわ！お断り。」即座にはっきり断る。

メルセデスとエスパーダが現れる。でかい2人。

ドン・キホーテが現れる。すごい音のラッパを吹き鳴らすサンチョ・パンサ（飯田宗孝）。サンチョ・パンサは皆におもちゃにされる。救ってくれたのはドン・キホーテ。

ドン・キホーテはキトリにダンスを申し込む。
「またこのおじさんか。相手にするなよ。」バジルは呆れ顔だが、キトリは急にお姫さまのふりをして踊ってあげる。下手でバジルが長谷川と上手でガマーシュが小出と踊る。

キトリとバジルのパドドゥ。
ほんとにすばらしいカレーニョ。彼は笑顔満開でベテランらしく、ロホを完全サポート。回してあげるよ～と回しまくり。ろくろとか独楽みたいに。
カーレニョは前回もそうだったが、6回以上絶対回らない。でも1回だけすごいのを披露した。くるくる6回高いルティレでピルエットしてから足をそろえてそのまま2回ぎゅいんと回る。すばらしい～

キトリを差し上げてキトリが6時5分のポーズのところ、ロホは足が垂直にならず、地面に対して斜めになっている。これではキープは難しい。それでも3秒キープして、下ろす。これを2回。
ピルエットはバジルはらくらくと6回。最後のほうが超スローになってぴたりと止まるのが実に心憎い。キトリのサポート付のピルエット、5回、7回。

場面転換。
幕前、バジルがキトリをお姫様抱っこして出てくる。2人のパドドゥ。

ジプシーたちの野営地。
このバジルとキトリ、とけ込んでる～！　もうそのままジプシー。
エスパーダとメルセデスも加わり4人は舞台下手に座る。
男のジプシーダンサーのすごいダンス。

女のジプシー（井脇）が現れる。すごい引きずったムードと目つき。まるで女占い師か霊媒か巫女みたいだ。さすが井脇さん。もう笑えるぐらいすごい雰囲気をかもし出す。
すごい迫力で踊りだす。
バジル：（見てない）
井脇ジプシー：激しいムードで踊る。
バジル：（トランプを楽しそうに切ってる）
井脇ジプシー：激しいムードで踊る。
バジル：（トランプを楽しそうに配ってる）
井脇ジプシー：一転し床に突っ伏し、絶望的なムードで踊る。
バジル：（さすがに見てる。）
井脇ジプシー：激しいムードで踊る。
バジル：（キトリと肩を抱き合い引っ付き合っている。）
メルセデス：（エスパーダに）あら、やだあれ見てよ。
エスパーダ：ふう～ん。
というわけでどっちを見たらいいのか、（どっちかというとどこ見てんのよ！か？）
すごく楽しい。

ガマーシュらがやってくる。4人はガマーシュをだますために芝居を始める。　…あるところに、お姫様と王子様がいました。悪い王様がやってきて王子様を刺し殺してしまいました…　倒れるバジル。
途中で芝居がばれて、また逃げ出す4人。ガマーシュは追いかけて、芝居の幕が絡まって、まるで風車の羽根のような形になる。ドン・キホーテは悪者を追いかけて退場する。そして回る風車に向かって突っ込んでいく。頭を抱えるサンチョ・パンサ。雷鳴がとどろき、暗転する。倒れているドン・キホーテ。
キューピッド（高村順子）と森の精たちが現れる。このキューピッドのかわいいこと！
森の女王は、西村真由美。大きくて鷹揚で美しく堂々としていてよかった。

森の女王のヴァリアシオンにイタリアン・フェッテがないと思ったらキトリの方に入っていた。

夢のような時間。夢から覚めるドン・キホーテ。

第1幕了
休憩
第2幕

Part 2 に続く

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