A:その夜はサイモン・ラトルの指揮で「魔笛」を歌うことになっていた。二日後には「神々の黄昏」をバレンボイムの指揮で歌うことになっていた。とてもわくわくしていた。 その日は練習が16時まで入っていた。16時10分前にドアが開いてオペラディレクターが言った。「シャーガー、良かった!助けてください!あと10分で「ジークフリート」の本番が始まるんです。でもジークフリートが見当たらないんです。代わりに歌って!」「Ja! Das kann ich」と答えた。神経質になる時間はなかった(笑)。シャーガーさんという舞台への呼び出しがかかった。ところが普段着だったので何かに着替える間もなくそのまま舞台へ。そでに立って歌った。演出助手が舞台に立ってジークフリートの演技をした。舞台上に2人のジークフリートがいたんです。ようやく本物のジークフリートが来た。寝坊したらしい。1幕の幕切れに来た。舞台のしもて側に立って金づちで叩くところをやった。それで舞台に3人のジークフリートがいたのだが、これは世界初演だね(笑)。そして幸運にも(Dann glucklich) 「魔笛」の舞台にも間に合った。「魔笛」のウォームアップができてた。鎧の武士役だったのだが。その前に「神々の黄昏」の全幕をリハして「ジークフリート」の1幕も歌ったんだからね。(笑い)Bravo!と逐語通訳をした山崎氏を誉める。
Q:これがきっかけでバレンボイムと歌うように。 ワーグナーの音楽との出会いは?
A:出会いは「ニュルンベルクのマイスタージンガー」グスタフ・クーンが指揮するチロルの音楽祭だった。最初にオファーが来たのがダーフィト。David そして1年後にホーレンダーのシュトイヤマン、オランダ人の舵手。ダーフィトはオペレッタの役と通じるものがある。ジークフリートもオペレッタと通じる部分がある。共通するのは幕切れでテノールが死なないこと。ハッピーエンドになっている。(英語でHappy End と言う)
weiss mehr als andere 共苦の心を持たない人間より多くのことを知っている。フィロソフィー哲学的思考の伝統が彼の中に溶け込んでいる。ソクラテスがデルフォイの神殿で「誰が最も賢いか」と問われて、sagte 告げられた ソクラテスはこう答えた Ich weiss ich nicht weiss 無知の知。私は自分が何も知らないことを知っている。ist der kruger als andere 無知を知ってるがゆえに他の人より賢い。それがパルジファルのキャラクターです。 tor dumm Kopf Reiner Tor 純粋で学校も行っていないので愚か者といわれる。ワーグナーが言いたかったのはもっと感情に身をゆだね、人との関係を築いていくことだと僕は信じている。 andere mit Menschen taufen wie Parsifal どうやって賢くなり知恵を絞るか、共苦の心によってであり、他の人と生きる中でそういう感情を持つことが賢くなること。
Q:ではシャーガーさんがパルジファルを演じている映像を見てみましょう。 (Parsifal Amfortas! Die wunde, die wunde ----と叫ぶ部分の一連 共演はアニヤ・カンペ(Kundry) Rette mich ---- Erloser!
A: Danke! interesante fragen 面白い質問ですね。emotion tone merkt 感情が音を創り出すとは言える。kann nicht 考えたらこんな風には歌えない。 例を挙げると…窓から外が見えます。煙突が立っている。日本ではわかりませんがヨーロッパでは煙突掃除の人がいる。ところが見ていたら足を滑らせそうになった。そしたら Hey! (大声で叫ぶ)と叫びますよね。その時に声を出すけどどのくらい呼びかけるか考えていたら彼は下に落ちてしまうわけです。emotion macht und tone まずは感情、そして音になって結びついていくんです。
A: Ganz ganz character Parsifal rein ist 「ジークフリート」のジークフリートはパルジファルとよく似ている。森で育って父と母が誰かを知らずに育っている。Angst fur 何に対しても、恐れ、不安を持てない。恐れを学んだことがない。怖れ 無垢の自然児。instinkt 常に本能にのっとって行動する。大蛇を倒すのも。Mime はとにかく彼に不安を教えようとする。怖れを学ぶんだったら大蛇のところに行けば学べるぞ!ジークフリートは怖れ、不安って何だろう?と考える。Fafner のところに行けば恐怖が学べると聞き、良かった!と喜んで出かける。ファフナーの前に立つ。もしお前が怖れを教えてくれないとやっつけちゃうぞ!だから怖れを教えろ!と命令する。彼が負けることがないのは怖れを知らないから。神学と結びついた要素がある。キリスト教では、ワーグナーもそのキリスト教の経験から来ているが、大事な書物は聖書、(Holy Bibleと英語で言い添える)そこに「汝、怖るることなかれ、」と365回書いてあるんです。怖れを抱いたら生きることができない。生活に障害が出る。逆に心を開いて向かったら良き人生を過ごすことができる。これがWagnerが伝えたいこと。ところが一つだけ怖れを教えてくれる人がいる。Das ist Frau!(笑)大蛇ができなかったことを女性が成し遂げるのです。しかしこれは女性に対する怖れではなくて、sondern ,一目惚れする、furcht ではなく sorge 心配、相手の身を気遣う心配が芽生える。これがSiegfriedが知る怖れの実態だと思う。
A:Untershied ,心理 Siegfried の Siegfried はNatur Man ist 自然児、野生児、Goetterdaemerrung のSiegfried は初めて文明社会と人間社会と関わる。lernt er boese zu sein .文明の中で悪の存在を知る。毒と言い換えてもいい。grosser untershied der Menschen civiliation civilization ワーグナーは反文明的な思想を持っていた。いかに文明で間違った方向に走っていくかを描いている。
ここから聴衆からの質問に答える。
Q:3月にベルリンのシラー・シアターであなたのenjoyed your Parsifal その演出についてお聞きしたいことがあります。第3幕で Heil dir の部分をグルネマンツに向かって歌うのではなくクンドリに向かって歌っていたのはなぜなんですか?
A:演出のチェルニアコフのアイディアだ。おもしろい演出だと思う。この時3幕で、Kundryに謝りたい。2幕でKundryを突き放したことを。で、Heil dir もう一度会えてうれしいと歌うのがこの演出の解釈です。
A:幸いなことにハンブルク歌劇場で、ゼンタ役のリカルダ・メルベート、オランダ人役のジョン・ルンドグレンと歌っている。エリックはすでに3つの異なるプロダクションで歌っている。特にハンブルクではバイロイトと同じキャストだ。Ausserdem bereitet viel 演技的にも準備できてる。なぜかというと最近引っ越したんです(笑)。引越しの箱を持って行ったり来たりしたので、演技も音楽もばっちりです。
Q:バイロイトの特殊な音響はどう考えている?
A: eine Gut acoustic staub unseren beruf eine stimme gute 良い音響は歌手にとってクリスマスツリーの飾りの宝石のようなもの。声に飾りをつけてくれる。 来年オープンする現在改装中のベルリンの州立歌劇場 unter den Linden はAcoustic 屋根を70cm高くした。残響の効果のため。今まで1.2秒だった残響が1.6秒になるということだ。バイロイトの音響も非常に楽しみにしております。