あたしはあたしの道をいく

2008.11.26
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偽善エコロジー


エコと、セコと、エゴの関係を考えさせられる本。



例えば、レジ袋を断る。

私はレジ袋ってのが、嫌いだから基本的に断る。

牛乳入れると破れるし、外からスケスケで美しくないし、キライ。

これは、個人的な好みの問題ね。

個人的な好みとして、これは全く問題ないんだけど、

これを他人にどう語るか、主義主張としてどう展開するか。



エコバック持参には消費者への特典もあって、商品券になる積立ポイントをくれたりする。

これは、セコね。



これも、セコ。

でも、それを「環境のために」って言っちゃうのは、エゴ。

なぜなら、レジ袋は石油製品として優秀で、

今まで廃棄していたもので作られているから、有効利用であって、無駄遣いじゃない。

レジ袋を止めたからって、環境保護上、良い方には変わらないの。



てなことが、昨今、エコロジーと銘打って展開される運動の逐一について書かれてる。

今までにも環境問題に対してモヤモヤとした疑問を感じていたから、

その一つ一つが解決されていくようで、とても納得した本だった。



ペットボトルのリサイクルが推進されているのに、どうしてその処理工場は中国なの?

無料で集積したものを、中国に売ることをリサイクルって言うの?

包装を剥いで洗って乾かして蓋を外して、なんて手間のかかるリサイクルってどうよ?





とか。



森を大切に、なんて割箸を使わないように運動してるけど、

日本の森って、なんでこんなに荒れてるの?

なんでわざわざ北欧から木材を輸入しなきゃならないの?



とか。





コレって、家庭の主婦の力より、技術の力で何とかならんの?



とか。



リサイクルプラって、本当にリサイクルされてるの?

よっく洗わないとリサイクル出来ないとか言うけど、個人意識に委ねるのは無謀でしょ?

てか、納豆の入れ物とか、「リサイクルしたくないゴミ」に近くない?

いやそれより、広島市は一般家庭には洗って出せって言ってるゴミを、

企業には「燃えるゴミ」として出せって言ってるのは、どうなの?



とか。



砂漠地帯や他大陸を襲う大旱魃を取り上げて、

日本の水資源を大切にしようって呼びかけるのは、なんか変じゃない?



とか。

とか。

とか。

そんな小さな疑問って、あるでしょ?

そういうのが、とても丁寧に書かれていて、

日本のエコの大半が、エゴないしセコの間違い、って納得する。



昨今の不況で、家計の節約生活が流行ってるんだけど、

大変じゃなく、家計に貢献して、尚且つエコロジーってのが、ウリなのよ。

だけど、基本的に「エコロジー」ってのはベツモノなのよね。

セコとか節約って言うと、みみっちいイメージが付きまとうから、

何となく「エコ」って言っちゃうけど、それは熨斗紙みたいなもんで、

あんまり重要度が高くないことを、認識しておくのは大切かも知れない。



ま、ツッコミどころもあったけどね。

日本の森林を大切にしましょう、杉を切って檜を植えればスギ花粉症は軽減されます、

って、スギ花粉症の代わりにヒノキ花粉症が増えるだけじゃーん、とかね。

私は、スギもヒノキも反応しますから(笑



それから、「チームマイナス6%はナンセンス」ってのも、

アレは議長国としての面子がかかってる外交と政治の問題でもあるので、

二酸化炭素排出量の少ない日本が頑張ったって意味が無い、ってのとは別問題じゃない?



それに、個人レベルではこの本の提唱するエコに従うのは難しいのよね。

燃えるゴミはちゃんと指定ゴミ袋に入れなきゃ集積してくれないし、

ゴミステーションではエコロジーオババが頑張ってたりするじゃない?

世間様の手前、従っておくしか無いわけよ。



いずれにしても今のゴミ問題って、10年・20年前の技術で運用されてるのよね。

技術的な進歩で解消された部分ってたくさんあるはずなのに、

それが私たち一般レベルにまで展開されていないせいで、随分ムダがある気がする。

行政の問題として考えるべきところも大きいだろうけれど、

私たち消費者の、意識不足もあるんだろうね。









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Last updated  2008.11.26 12:14:51
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