あたしはあたしの道をいく

2009.12.08
XML
カテゴリ: 本@浅田次郎

勇気凛凛ルリの色四十肩と恋愛

浅田次郎のエッセイ集。

中年オヤジ向け週刊雑誌のエッセイを文庫化したものらしい。



エッセイにしては、すんごく読み応えがあった。



浅田次郎の小説って、読みやすいのよ。

やたら漢字が多いわけでもないし、ひらがなが多いわけでもないし、

言い回しも平易でとても分かりやすいの。



それがねー・・・・・・

このエッセイ、読みにくいんだわ。



何なの、この小難しい熟語の羅列!!!



故事とか熟語とか、もう長いこと見てませんから!

小説のときの読みやすさは、一体全体何処に行ったの!??

って思う。



けど、そういえば、他のエッセイで読んだ気がするけど、

浅田次郎ってば、元々、大の中文スキーなのよね。

『蒼穹の昴』は、浅田次郎の集大成みたいなものなのよ。



その上、これまたどこで読んだんだったか忘れたけど(浅田次郎作品だったのは確か)、

拘置所とかそういうトコ(刑務所だったかも知れない)で文章の練習をするので、

やたら四角四面な長文が上手になっちゃう人が居る・・・・・・・とか。



あー。。。。。

それで、こういう読み応えのある文章になるわけね。



サラッとなんか流れていかないっすよ。

エッセイごとき、読み上げるのに4日もかかってしまった。

ありえん。

(1日の読書時間が短いのもあるけどさー)



でも、そういう文体上の読み応えとは別に、内容としても読み応えがある。





特に、基地問題を扱ったものは目からウロコな気分だった。



あたしは昭和50年の生まれだから、

物心付いたときには既に、日米安保条約は根付いてるわけよ。

沖縄を代表とする日本各地に米軍基地があることに、何の違和感も無いわけ。

まして、物心付いた頃には冷戦の真っ只中だから、意義も見出しやすくて、

その代わり、身近にあるわけじゃないから、疑問も感じないの。

日本に米軍基地があるように、親米国には米軍基地があるもんだ、と思ってた。



違うんだってさ!!! >マジびっくり

列記とした軍隊を持っていながら(自衛隊のことらしい)

自国の中に他国の軍隊を駐屯させているのは、日本ぐらいのもんだってさ!!!



作家の誇張もあるだろうから、もしかしたら他にもあるのかも知れんけど、

圧倒的少数なんだろうなって考えると、すんごいビックリ。

何故、未だに戦勝国が敗戦国に駐留し続けてるんだろ、

って考えると、日々のニュースで聞く基地問題が、すごく重いよね。



このエッセイ集が書かれたのは、住専問題が起きてた一昔前のことで、

あたしが社会のアレコレに興味のカケラも持たなかった頃の話なんだけど、

あたしってば、なんて無知なんだろうって思う。



このエッセイ集の中で、いつか沖縄問題を書きたいと思っている、

って書かれてる。

書いたのかな?

まだ文庫化されてない小説で、オキナワ、書いたのかな?

読んでみたい。









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.12.08 14:19:26
コメント(5) | コメントを書く
[本@浅田次郎] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛  
カクハ さん
沖縄の米軍駐屯って、敗戦国支配の色合いが強いですが、
正確には、敗戦時の条約で“他国侵略しない”“軍事力を保たない”…と、
日本が降伏時に約束する代わりに、
“中国などの因縁のある国から攻撃を受けた時に応戦の役割を米軍が果たす”
…って言う事で駐屯してるんですよね~。
(日本制圧より中国を牽制する意味合いが強い事とアジアを監視する為、
 侵略を防ぎ易い沖縄に駐屯してるんですよ)
自衛隊の存在も勘違いしてる人が多いですが、
“自国を衛る為の力は貯えども、軍事力は持つべからず”が基本なので、←だから軍ではなく自衛隊
強力な兵器は表向き保てないんですよね。←条約違反で潰されても文句言えない
とはいえ、平和な世の中で駐屯が続く事には軽く疑問なんですけどね。 (2009.12.09 18:43:26)

カクハさん  
たすく24  さん
私は広島に住んでるせいで、原水爆云々っていう平和教育は受けてきたんだけど、
それ以外のところが欠落してるのよね。
平安バカだったから、日本史も義経が死ぬまでしか興味なかったし。

だから、折角コメントもらったのに、よく分からないんだ。。。
ごめんなさい。。。

戦後の日本が、たくさんの矛盾を抱えてきたことくらいは分かるんだけど、
さっぱりわからないんだよね。
三十路にもなって、恥ずかしいことです。
(2009.12.10 10:47:33)

Re:勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛  
カクハ さん
たすくさん、お気になさらず~
まぁ、私のコメントは
“沖縄に米軍が駐屯してる理由”と“自衛隊が軍ではない理由”
…の説明に尽きてるだけですから、軽く流して下さってかまいませんよ~
朧気な所はありますが、大体合ってる筈ですから~(_´Д`)ノ~~ (2009.12.10 17:46:29)

カクハさん  
たすく24  さん
うん・・・・・・

自衛隊が、日本軍ではないのは分かるんだ。
それは、広島市民として、知っておかなくちゃならないことだもん。
だから少なくとも、タテマエは分かる。

けど、実態と照らしたとき、分からなくなるんだよね。
巨額の防衛費や、駐屯地から聞こえるラッパ、垣間見える演習、特殊車輌・・・・・・
なんで、自衛隊は軍では無いんだろう?
実戦と核が無いのは確かだけど、それ以外どこが軍隊と違うんだろう?
いや、そもそも、憲法9条って、自衛も認めて無いんじゃなかったっけ?

とか。。。。。。。
たぶん、私が引っかかってるのは、選挙のたびに引き合いに出される箇所なんだろうけど・・・・・・。

浅田次郎って人は、自衛隊経験者でね。
自衛隊に対して強い思い入れを持ってる人なんだ。
タテマエじゃなく、実態を感覚的に語られる言葉に、強い説得力があるよ。
(2009.12.11 13:49:24)

Re:勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛  
カクハ さん
憲法9条と自衛の矛盾は、敗戦事の“外交”が基本的原因で自衛隊発足時からあるモノ。
…と言うか、
降伏で従うしかなかった日本の弱みに付け込んだ米国が、
また日本が暴れぬ様、憲法の基礎を作り(9条当たり等を特に)、
でも近隣諸国の事もあるので、自衛権を認めた(求めるよう促した)。
米国が作った、始めから“おかしな話”を続行した形が現在なんで、
国内で処理して正すには米国が絡み過ぎいて難しいんだと思いますよ。
確かに、自衛隊は内容的に軍と変わりません。〈キッパリ
(駐屯地の真隣に住んでた事があるので、訓練内容などは大体把握)
う~ん。
言うなれば、消防と同じですよ。
消防署(軍)と消防団(自衛隊)。
消防署は色んな“権限があり”立ち入る事が出来ますが、
消防団には火消しとパトロールしか出来ず、犯人を捜し出すなどの“権限などが無い”。
火消し(自衛権)と言うの点では同じだけど、国(世界基準)の管轄か民間(国内基準)か…の僅かな様で大きな違い。
これに尽きてしまうんだと思いますよ。 (2009.12.11 20:59:20)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: