あたしはあたしの道をいく

2011.06.20
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【送料無料】知らないと恥をかく世界の大問題(2)


先日の『 知らないと恥をかく世界の大問題 』の続巻。



大震災とそれに続く福島原発のゴタゴタがあまりにも大きな事件だったために、

今年のニュースは既にそれ一色の印象になっているけれど、

1月にはチュニジアで政変があったり、2月にはムバラクが退陣したり、

と世界規模で大きなニュースがあったんだよね。



震災関連ニュースのせいで、それらのニュースは既に色褪せた感じがあるけど、

読んでみれば、たしかにそれはつい最近の出来事に違いなくて、

それらが書かれているこの本は、かなりリアルタイムな印象で面白い。





(それが多少の偏りや、深さの足りないものだとしても)

社会情勢って言うのはとても面白く感じることだろうな、と思う。



1巻同様、世界のニュースを広く浅く、分かりやすく解説されていて、

とても興味深かった。

リーマンショックとその後の世界経済の動き、円高。

第二次世界大戦前の世界恐慌との違い。

力を失いつつあるアメリカと、力をつけていく中国を筆頭とする新興国。

世界各地で起きている、宗教・民族・資源を火種とする争い。

日本の政権交代と、その問題。

日本が生き抜くために、どうあるべきか。



世界を広く浅く扱った後で、その中の日本を位置づけ、



1巻では、雑学系の本のように話題がやたらに飛ぶので読みにくい、と書いたけれど、

次から次へと話題がポンポン飛ぶように見えて、実は大筋がちゃんと通っている。




こどもニュースの時代から、この人の解説は分かりやすくていいな、

と思っていたけれど、この人のすごさはそこではないんだろうな、と思う。

豊かな知識に支えられた、問題意識と展望。





スッと頭に入ってきて、とても気持ちがいい。



国家百年の大計。

蒼穹の昴 』で、李鴻章が香港を割譲を認めるシーンを思い出す。

欧米列強に蝕まれ、食い散らかされていく清国の中で、

李鴻章は香港の割譲を認めさせられる。

でも、新聞記者トーマス・バートンの解説によれば、

99年後にはイギリスによって育てられた香港が戻るのだ、と。

李鴻章はそこまで見越しているのだ、と。



これは『蒼穹の昴』で読んだことでしかないので、

真実、その時代に李鴻章がそんなことを意図していたのか否かは分からない。

(意図してたに違いない、と思いはするけどね)

でも、こういうのを「国家百年の計」ってんだと思う。



日本は、どうなっていくのか。

マスコミに踊らされている、という面はありながらも

国民はスキャンダル部分に目くじらを立てすぎで、

政策に関して意識を向けていない。



今の日本の問題は、政治家が迷走した結果であることは間違いない。

でも、政治家が迷走するように仕向けたのも国民ならば、

迷走したがる政治家を選んだのも国民。

それを担ぐシステムを容認してきたのも国民。



無責任な報道を見て「これだから政治家は……」なんて言ってれば良いわけじゃない。

国民には国民の責任があるのだということを、自覚すべきだと思う。



自覚したらなんか変わるんか?

自覚したらなんか出来るんか?

という問題はさておき。

すべての問題が「無知」「無関心」にあるのだとすれば、

そこがすべての問題を解決すべき第一歩だと思う。



って、ここまで書いて、なんだかすごくAC的だと思ってしまった。

親(国家・政府)の言うことに難癖を付けながらも、従っている子(国民)。

自分で行動したら、親の指示より悪くなるかもしれないけど。

でも、自分で納得したならば、空はきっと蒼いはずなのよね。

行動がすべてではなく、意識。





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Last updated  2011.06.20 09:54:26
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