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人生はしばしば川の流れに例えられる。
だからというわけではないのだが。
生まれた街を歩いた後、
隅田川を下る。
船。
ひさしぶりの船。
わずか30分の船旅。
かつて、1日かけて行った小笠原や
伊豆、大島、などの島、への旅が
なつかしく思い出される・・・
陽のあたる水面が
やさしく光る。
海とはちがう、色。
ゆらゆらと、川をゆく。
人生の流れのように。
着いた先は、浜離宮。
ここはまた、時間の止まった楽園。
川と、芝と、木々と。
鳥たちが舞い、人が憩う。
まったく違う人生の人々が
その時、同じところに集う。
一瞬の、隣人。
本当の隣人もまた、視点を変えると
ただの一瞬の関わり。
人生は、長いのか短いのか。
時間の長短は単に尺度の違い。
あるいは単に、感覚の違い。
陽は傾き、夕やけがせまる。
昼と、夜の、ボーダーライン。
やがて、夜が支配する
そのまえの、ほんのひと時。
宙に浮いた、どこにも所属しない時間帯。
空が一番、身近に思えるとき。
同時に、一番せつなくなるとき。
わけもなく、涙がでそうになる。
決して悲しいわけじゃない。
ただ、涙がでそうになるだけ。
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