大鴉 (五) ( 大鴉 ・・・ 四重奏(四) の続き )
エドガー・アラン・ポー の詩 『 大鴉 』を
ギュスターヴ・ドレ の、この詩の為の挿入画と共に
原文 (Old English)
日夏 耿之介 版 ( 夫が傾倒 )
(一部、入力不可の漢字は、ひらがな入力しています。)
インフォシーク自動翻訳 版
(一部、インフォシーク翻訳不可の単語は修正しています。)
夢先案内猫・現代 版
以上の四重奏で 引き続き お楽しみ下さいませ
それでは、はじまり、 はじまり・・・
Much I marvelled this ungainly fowl to hear discourse so plainly,
Though its answer little meaning, little relevancy bore ;
For we cannot help agreeing that no living human being
Ever yet was blessed with seeing bird above his chamber door,
Bird or beast upon the sculptured bust above his chamber door,
With such name as " Nevermore. "
But the Raven, sitting lonely on that placid bust, spoke only
That one word, as if its soul in that one word he did outpour
Nothing farther then he uttered; not a feather then he fluttered,
Till I scarcely more than muttered: "Other friends have flown before,
On the morrow he will leave me, as my Hopes have flown before."
Then the bird said " Nevermore. "
醜禽のかくあらざらかに言答ふをうち聴きて愕然と儂は惘みぬ。
答への言葉に意味だもなく また相応しからずあらばあれ。
儂が房室の扉の真上なる石像の肩に栖りし禽か毛物か
抑も現世の人假染にも
この房室の扉の真上なる禽を目にするさいはひを
承けにし事のなかるべきは言はずもあれ、
その禽の名ぞ、「 またとなけめ。 」
さもあらばあれ大鴉
寂黙石像の上に粛然と棲りながらも
辛くしてかの一言を吐きたるのみ
その一言に己が心魂を籠めてしごとく。
さてその上は物も得言はず はたや叉翼も羽ばたかず
やんがて儂はいと微かに口籠りていふ
「友等みな杳けき疇昔に去にてけり、
明日としなれば このもの も我許棄て去らむ。
希望みな杳けき疇昔に消ちにしを。」
この時禽は言挙げぬ 「 またとなけめ 」 と
非常に、私は聞くこの不格好な鳥がとても明らかに語ると驚きました、
その答え小さい意味でも、ほとんど関連性は曲がりませんでした
我々が、その少しも生きていない人間に同意せずにはいられないです
彼の部屋のドアより上に目の見える鳥に益々これまでに恵まれました、
彼の部屋のドアより上の彫刻された捜査の鳥または獣、
「二度とでないような名前で。」
しかし、からす座は、
その穏やかな捜査に関して孤独にしていて、話すだけでした
その1つの語、彼がしたその唯一のことばのその魂が流出して、
より遠くそれから彼が口にした何もない
それから羽、彼はドタバタしました、
私が十二分にほとんどつぶやかないまで
「友人が飛行機で行った他、
私の希望が飛んで、翌日に、彼は私のもとを去ります。」
そして、「二度とでない。」と、鳥が言いました
この落ちぶれた大鴉がこんなに鮮やかに話す声を聞いて、
僕は驚いてしまった。
たとえその応えに意味がなくても、
まさに相応しいものではなかったけれど・・・。
何よりも言うまでもなく、今まで誰一人、
この部屋のドアの上にこんな大鴉が舞い降りる光景を
目撃できた者などいなかっただろう。
この部屋のドアの上の胸像に鳥か獣か、
その名を聞けば「 決して叶わない 」
大鴉は、静寂なる胸像の上に舞い降り、
魂をしぼり出したような、あの一言を吐き出した。
そして、沈黙するだけ、羽ばたきすらせずに・・・。
やがて僕は小さくつぶやいた。
「友達は既にみんな去っていった。
明日になれば、あれも僕のもとから去っていくだろう。
僕の夢が消し流されたように・・・。」
その時、大鴉が言った。「 決して叶わない 」
Startled at the stillness broken by reply so aptly spoken,
"Doubtless," said I, "what it utters is its only stock and store,
Caught from some unhappy master whom unmerciful Disaster
Followed fast and followed faster till his songs one burden bore,
Till the dirges of his Hope that melancholy burden bore
Of ' Never, nevermore. '"
But the Raven still beguiling all my sad soul into smiling,
Straight I wheeled a cushioned seat in front of bird
and bust and door ;
Then, upon the velvet sinking, I betook myself to linking
Fancy unto fancy, thinking what this ominous bird of yore,
What this grim, ungainly, ghastly, gaunt,
and ominous bird of yore
Meant in croaking " Nevermore. "
さしも粛森たる折柄 この凱切の答へありしに肝つぶれ、
儂日ひらけく
「寔に寔にかかる一語こそ、正しく唯ある薄幸の人より耳にして
いまだに得忘れぬ言の葉なれ。
その人 惨たる災殃うち重なり やがては希望を悼む誄詞ぞ
わが歌ごえに かの鬱悒の疊句をこそ添へたりしか、夫れ
『 またと またとなけめ 』てふ疊句をば。」
しかれども大鴉 こころ悲しき想ひをば愈よ微笑と變へたれば、
儂ひた向きに蓐椅子を 禽と石像と扉前とにめぐらしすすめ
扨、びろうどに躯を埋み 果てしなき観想の糸をぞ辿りたる。
この古き世の凶鳥が、
この上つ代のいと物凄く見苦しく蒼寥枯痩の摩賀鳥が
啼声の意味をもとめて「 またとなけめ 」と啼ふこえの。
とても適切に、話されて答えによって壊れている静寂に驚きます、
「おそらく」、と、私が言いました。
「それが述べるものは、同社の唯一の株と店です、
一部の不幸なマスターから引っかかる無情なDisaster
速く続かれて、1つの重荷が運んだ彼の歌まで、より速く続かれます、
憂鬱な重荷が運んだ彼の希望の葬送歌まで
の、『決してでない、二度とでない。』」
しかし、微笑むことにまだ全ての私の嘆かわしい魂を
紛らしているからす座、
まっすぐに、私は鳥と捜査とドアの前に保護された席を動かしました;
それから、沈んでいるビロードに、私はつながることへ行きました
想像への想像(昔のなんとこの不吉な鳥考える)
昔のなんとこの厳しくて、不格好で、ひどくて、やつれて、不吉な鳥
「二度としわがれた声を出さない際に意味されます。」
静寂を破るには、あまりにも見事な瞬時の出来事に
僕は驚愕してつぶやいた。
「まさにこの言葉は、
ある不運な人から聞かされた話そのもの。
無慈悲にも次々と降り続く災難、
最期の決まり台詞は、夢の果てへの追悼の挽歌、
繰り返されるその陰鬱な決まり台詞は『決して叶わない』」
大鴉は、陰鬱な僕の心を紛らせて微笑を誘う
僕は、ドアの上の胸像にとまった大鴉に
向かい合うように椅子を動かし、そして、
ビロードのその椅子に身を埋め、
果てしない空想の糸をたぐりはじめた。
いにしえより不吉とされた大鴉が、
言いようもなく不恰好で、やつれ果てた不吉な鳥が
「決して叶わない」と皺枯れ声で言う言葉の意味を・・・。
This I sat engaged in guessing, but no syllable expressing
To the fowl whose fiery eyes now burned into my bosom's core;
This and more I sat divining, with my head at ease reclining
On the cushion's velvet lining that the lamp-light gloated o'er,
But whose velvet violet lining with the lamp-light gloating o'er
She shall press, ah, nevermore!
その言の葉を解してむと儂は座りぬ
さはあれど、一語だもものも得言はず
かの禽が炯々たる瞳の光 わが胸奥にもえ入りしか。
枯座しては、あれやこれと想ひまどひつ。
やすらかに儂が頭こそ、
燈火凝然と照し出でたる蓐椅子の背張なるびろうどに
凭れ倚りぬれど、
あはれ
燈火凝然と照し出でたる蓐椅子の背張なるびろうどのなかに、
かの女 凭るべき事またとなけめ。
この、私は推測することに従事していて座っていました、
音節でない以外の表す
ギラギラ光る目がその時私の胸の芯にヒリヒリした鳥に;
これとより私は、私の頭が寄りかかっている楽にあって、
予知することを受けました
ランプの明かりがほくそ笑んだクッションのビロードの裏の上で、
しかし、向こうにほくそ笑んでいるランプの明かりによる
誰のビロードのすみれ色の裏
彼女は圧迫します、ああ、二度とでない!
僕は座ったまま、ずっと空想の糸を辿つっていたが、
大鴉は、じっと沈黙したまま、しかし火のような目は、
ついに僕の胸の奥へと燃え入った。
あれこれと想いを巡らせ、僕は座っている。
部屋の灯りが照らされたビロード張りの椅子に頭を凭れかけて・・・、
でも、この部屋の灯りに照らされたビロード張りの椅子に
彼女が・・・凭れかかる事は、決して叶わない。
・・・ つづく ・・・