ちびろずるーむ

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アイルランド紀行(10)


8月24日(木)珍しく1日中晴天。昨日、シーフードを食べ過ぎたため朝食を抜く。
たまには胃を休めてもいいかなと思う。8時半の出発まで、部屋でのんびりと過ごす。

最初の観光は「ブラーニー城」。5階建て26mの屋上にある「ブラーニーストーン」にキスをすると「雄弁になれる」らしく大人気。各国の人がエビぞりになりトライする名所。

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無口で口下手な私は本当はした方が良いけれど止めた。理由は左足首が痛いのと「ロック・クローズ(岩の小径)」を散歩したかったのと、ショッピングがしたかったから。

階段を登るみんなを見送って、1人岩の小径に歩く。緑の芝が眩しい。鉄の扉を開け遊歩道に入る。古い奇岩が多く点在していて、サークルストーンや願い石などもあった。

よく探せば魔女の横顔に見えるという「魔女の石」など面白いのもあったらしいけれど切り株に座って野鳥の声を聞いたり、グリーンのトンネルを抜けたりとすっかり堪能した。

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自由時間は1時間半あり、ほとんどを此処で過ごした。とても広くて、道はあちこちに伸び気の向くままに歩いた。すごくリフレッシュ出来て楽しかった。「ありがとう」と、言って出た。

ここには「ブラーニー・ウイン・ミルズ」という大きなお土産屋の本店がある。事前に教えてもらっていたので、ゆっくり買い物がしたかった。目的は「アイリッシュ・ドレスデン」の購入。

とにかく全国に支店がたくさんある本店なので、大きい。ホテルやパブ、カフェなどもあるし3階建てのデパートみたいな店内には、アイルランド中のお土産が何でもあり品物も豊富。

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アイリッシュ・ドレスデンは、アイルランドのレース磁器人形メーカーで、誕生したのはドイツ。第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けた後、アイルランドで再興されて、見事に復活した。

膨らんだスカート部分がレース模様になっていて、磁器とは思えない繊細さを感じる人形が有名。だけど人形は欲しくなかった。レース模様が華やかなスワンが気に入り購入。嬉しい。

ダブリンにも支店があったが品数は少なかったので、ここで気に入ったのが買えて良かった。この店のメインは毛織物。大きな機織りがあった。時間がある限り、店内を楽しく歩き回った。

キスをした人は、半分くらい。楽しかったらしい。テーマパークみたいに写真を撮ってくれ、10ユーロで販売されているらしい。いい商売だなと思ってしまった。次回には挑戦してみようか。

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13時半。遅めの昼食。お腹はかなり減っていた。朝抜きは失敗だったかも。半地下の近代的なレストランだった。甘めのドレッシングのサラダに、メインはローストビーフ。初めての牛肉だわ。

私は肉も魚も脂だらけのよりも赤身の方が好き。あの牧草にゆったり過ごしてしていた牛を思い出す。バスから眺めながら「美味しそう」って常々思っていたのだ。実際にとても美味だった。

ここにはアイルランドで妖精の花と呼ばれる、フューシャが咲いていた。日本ではフクシアらしい。妖精が逃げるような格好をしているからだそうで、愛らしい。豊富に種類があって、よく生け垣に。

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午後からは、中世に栄えた要塞「ロック・オブ・キャッシェル(岩の砦)」。90mの石灰岩の岩山に建つ大司教区の跡。4世紀初期 キリスト教時代 からの聖地。千年以上も、権力の象徴だった。

歴代の王が君臨し、聖パトリックがここでキリスト教を布教したとの伝説も残っている。ここには、聖パトリックの十字架、13世紀ゴシック様式の大聖堂、28mの円塔、コーマック礼拝堂などの、

かなり見どころあり。屋根無しの大聖堂の地面には、各大司教が土葬で眠っている。しかし石蓋の上をへっちゃらで歩く人が多いのには、面食らった。もっと場所を意識して欲しいと、強く思った。

アイルランドは地震が全然ない国らしく、そのせいか廃墟が多く見られる。古いモノでもよく残る。要塞の周辺は、のどかな風景がどこまでも広がっていて、牧歌的。今は静かな時が流れている。

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印象的だったのは、アイリッシュ・ロマネスク様式の傑作と云われている、「コーマックの礼拝堂」。アフガンからのラピスラズリーの青色(緑に見えるが)残る棺には、永遠を表すケルト模様の彫刻。

素朴な造りだが壁には、ラピスラズリーの青色が、かなりはっきりと残る。美しく見とれてしまった。ギザギザ模様は、アイリッシュ・ロマネスク様式の象徴。画像は失敗したがライオンを射る兵士画も。

侵略を受けて廃墟になったにも拘わらず、結構たくさんの遺物が残っていた。寄宿舎(?)跡の建物
2階には、それらが展示してあった。堪能した。それから大渋滞後、ようやくダブリンに戻る事になる。



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