トゥールーズに宿泊したものの観光は無し。旧市街地は、「バラ色
の町並み」と親しまれ、最近はエアバスなどの航空産業の中心地。
フランス第2の学生都市で、そして南西フランスの中心都市でもあるんですけど、今回の旅のテーマは「渓谷に眠る美しき村々を訪ねる」
つまり田舎巡りなんですよね。そういうわけで、車窓から眺めながらまずは南東の世界遺産「カルカッソンヌ」へと向かいます。その前に
トゥールーズから大西洋に向かう水路「ミディ運河」。これも世界遺産。今は交易路としてで無く、クルーズや散策で人々に愛されてるらしい。
地図でこの存在は知っていたけれど、まさか見られるなんて感激です。でも良かったのは、ここまで。大渋滞に巻き込まれて、時間の大損を~
渋滞の原因がわからないまま、やっと走り出して遅れること1時間ほど。左側に城壁が見えます~と同時に、見えました!走りながらも撮ります。
全長3km、52の塔を持つ城壁とは聞いていたけれど、やはり大きい~石の遺跡や要塞・城塞が大好きな私は、大興奮。でも、すぐ消えました。
少し走って高速道路を下りて、丘に登るように走ると、やっと城塞に囲まれたシテに到着。今回、中世のコンタル城とサン・ナザール教会だけを訪問。
この城塞都市、中世に建てられたんですが、実は遥か昔、紀元前3世紀に当時ケルト人が、この高台を砦にしていました。その後、ローマ人が占領し
城塞都市を造ったのが、現在の原型。この場所、17世紀までは、スペインとの国境争いが続き、さまざまな人種の行き交う場所でもあったらしいです。
3kmにもある二重城壁は、難攻不落でしたが、12世紀、城主がキリスト教異端カタリ派に友好だったため十字軍に攻撃され、15日で落城したそう。
その後は、フランス王に献上。それからスペインとの国境争いの役目をして17世紀に問題解決すると、次第に風化。修復工事で甦ったのは、19世紀。
これは二重城壁の外側。この城壁、塔から塔へと歩けます。この日は、晴れて遠くまでよく見渡せました。渋滞に時間を取られ、観光が減ったのは残念。
ここから内側でお城へと入って行きます。夏のシーズンには、人人人で凄い事になるみたいですが、今は、オフシーズン。ガランとしてとても静かでした。
そういえば、数年前の1月に訪れたモンサンミッシェルも、こんな感じでした。お店はほとんど閉まっていましたが、でもやはり混雑が無い方が嬉しいです。
フランス人の方の英語ガイドツアーに出掛けます。添乗員さんが日本語に訳してくれます。石畳を歩き、城内に入場。そこは博物館のようでした。それよりも、
城壁を歩くのが、とても楽しかったです。板張りなんですが、かなり丈夫でした。イヤフォンマイクをしているので、離れていても説明が聞けるのが嬉しいですね。
ガイドツアーだと本当は、普段見られないところなどもっとたくさん見学出来るのですが、なんせ今回は時間が無くて。その半分になり、しかも走るようにで残念。
昔さながらの家を改築して、オシャレなお土産屋もあってもどうにもならずで残念。お城を出て、サン・ナザール教会へ行く途中、楽しそうなお店がたくさん並びます。
この教会を見たとき、またモンサンミッシェルを思い出しました。フランスの教会に行けば何処にでも見られるのですが、横に長く出ているのは「ガーゴイル」という、
魔除けでもあり、雨樋の役目をしているもの。下から見ると、かなり怖いんですが。魔物の口から流る水は、祓われる悪霊を象徴しているとかなんとか聞いた事あり。
この教会、ロマネスク様式とゴシック様式の結合が見事ならしく、長い歴史を感じさせられます。ステンドグラスも実にたくさんあり美しかったです。素晴らしいです。
「カルカッソンヌを見ずして死ぬな」という言葉があります。今回、半分だけ見ました。そして夜のイルミネーションが素晴らしいんだとか。次回は、ぜひ全制覇したいです。
何処を見ても圧巻で、しかも美しい外見。でもさまざまな歴史を垣間見ると、複雑
な心境にも。でも観光都市に生まれ変わったのだから、末永くあって欲しいですね。
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