ティガレスの国際恋愛日記

セバスチャンと出会う

☆セバスチャンと私～その１☆

私はセバスチャンと職場で知り合いました。

職場での私の初仕事は1/100の模型作りでした。
あまり模型が得意でなかった私はどうしていいのかわからず１日を過ごしました。（今では得意です・・えへ）
翌日、フィールドワークで上海に行っていたセバスチャンが職場にもどり
私に自己紹介をしてきたのです。

いまでもこの時のことはよく覚えています。

「セバスチャン、○×○×○×○×・・・・云々」

とセバスチャンが私に挨拶をしてきたのです。
私が覚えていることは、彼が名前を言っていたことだけ・・・・・・

英語で会話をしているのを聞いていた当時のプロジェクトのボスが

「セバスチャン、英語できるの？」
「うい」
「じゃ、彼女（私のことです）と一緒に作業して締め切りまでに終わらせて」
「うい」

会社ではすべてが新しく、右も左もわからない私にとってセバスチャンはエンジェルでした。

セバスチャンと一緒にこの仕事をしながら、
彼は私に事務所でのいろいろなことも教えてくれました。
もちろん、フランス語も熱心に根気よく教えてくれたのをよぉく覚えています。
こんなに語学で根気よく教えてくれる人は滅多にいません。

ところで
私はパリで働いているのにフランス語がわかりません。
面接の時も英語だったし、
スタッフ全員が英語を話すのでフランス語は必要ないと言われていたのです。

ところが、

当時の同僚は英語よりもフランス語が多い環境だったので疎外感を感じることもありました。

ある日のランチのことです。働き始めて２週間目くらいのことでした。

いつのもように同僚とランチに行こうと思っていた私ですが
この日は全員がお弁当持参で事務所内で食べると行ってテーブルを囲んでいます。

私はお弁当持参していません。

内心では、「えっ、なんで私だけ知らないの？？」と思っていたのですが
そんなことを表面にはだせないので
いつもと同じようにセバスチャンに声をかけました。

私：「セバスチャンもお弁当なの？私は知らなかったから何もないんだけど」

セバスチャン：
　　「みんな、電話で連絡を取り合っていたんだよ。知らなかったの？」
　　「お弁当はレストランに行くよりも高くつくし美味しくないからボクは持ってきていないよ」
　　「一緒に食べに行こう」

ランチの間もセバスチャンは私にいろいろと説明をしてくれました。

同僚は特に悪気もなく、入所したばかりの私の電話番号を知らなかったのと
持ち帰りをして一緒に食べればいいと思っていたそうですが
私はドキドキです。

今となっては、この時にどこのレストランに２人で行ったのかも覚えていません。

私はセバスチャンに特別な好意があるわけでもなく
また、セバスチャンも私に特別な好意があるわけでもなく
ただただ親切で繊細で同僚の中でも一番はなしのしやすい人がセバスチャンだったのです。

その後、どうやって親しくなったのかと言うよりも、
私が職場でセバスチャンに頼り切っていたのだと思います。
仕事でなにかあるとすぐにセバスチャンのところに行っていました。

「これはどうしたらいいの？」
「これはどこにあるの？」
「これはどうなっているの？」
「このフランス語でいいの？」

数え始めたらきりがありません。
私はいつもセバスチャンに感謝でいっぱいでした。

セバスチャンの契約期間が終わりに近づいていた頃
セバスチャンに頼まれて彼の仕事を手伝いました。

彼がこのプロジェクトにどれだけ熱い想いがあるのかを知っていただけに
私はお手伝いできることが嬉しくて張り切ってできる限りのことをしました。

作業をしながら久しぶりにいろいろな事を話したりしている時に
「セバスチャンが事務所を辞めたら私はどうしたらいいんだろう？」
恋愛感情とは全く別に、こんな事を思っていた私はこの事を彼に言いました。

セバスチャンは
「もう、大丈夫。あの頃は始まったばかりで何もわからなかったけど
いまは大丈夫。なんでも自分でできるよ」

私はこれを聞いただけで感無量でした。

セバスチャンと私へ戻るその２へつづく

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