ぼくは来年、一年生《大ちゃんの願い》


この作文は、普通小学校への入学を願って
母が大貴に代わって書いたものです。
地域の小学校・養護学校・教育委員会の先生方に読んでいただきました。





***ぼくは来年、一年生***
≪大ちゃんの願い≫

ぼくは、6歳になったよ。
来年の春には、お友達といっしょに
小学校に入学するのをたのしみにしているよ。
おねえちゃんは来年6年生になるので、一年間だけになるけど、
いっしょに行けることをすごーくたのしみにしてるんだ。

ぼくは、のどにあなを開けているので、つばをとってもらっているよ。
吸引っていうんだけど、吸引してもらうと、のどのゴロゴロがとれて、
楽になるんだよ。
おかあさんやおとうさん、おにいちゃん、おじいちゃん、
そばにいるだれかが吸引してくれるから、
ぼくは苦しくならないし安心なんだ。

それと、ぼくは声が出ないんだけど、
みんなの言ってることはわかるよ。
ぼくも、みんなにぼくの気持ちをつたえられるよ。
『おねがい!』 『ごめんなさい』 『それとって』 『あっちに行きたい』 
もっとたくさん知っているよ。
手遊びうたもたくさんおぼえたよ。
『♪糸まきまき♪』 『♪トントントンひげじいさん♪』 
みんなおかあさんやおねえちゃんが教えてくれたんだ。
ねっ!! すごいでしょ! 今度ぼくが教えてあげるね。

今 ぼくは、車いすをこげるように、とっくん中だよ。
いっしょうけんめいがんばってるんだ。
何回もこけたり 血が出たりしたけどね。
学校に行くまでに、もっとうまく 車いすが動かせるようにしたいんだ。

いつもは、ねころんでいるんだけど、手も足もとってもよく動くんだよ。
歩行器というのを作って 立つ練習や歩く練習もがんばるんだ。
みんなでおうえんしてね。

ぼくはまだ、字が読めないんだけど、
学校でみんなといっしょに勉強したいな。
字が覚えられたら、パソコンができるかな?
学校で習えるかな?たのしみだな。

ぼくは、口からごはんが食べられないんだ。
だから鼻のチューブから病院でもらったミルクを注入してもらうんだよ。
でも、みんなといっしょに給食が食べたいから、練習を始めるんだ。
だってチューブなんかより、口から食べられる方がおいしいに決まってるよね。
少しづつだけど練習して食べてみたいものがいっぱいあるよ。

ねる時には、人工呼吸器がいるのだけれど
お昼寝はほとんどしなくなったし、お昼の間はしっかり自分で呼吸しているよ。
入院していた時は、なんども肺炎になったけど、
2才の時に退院してからは、肺炎にもなっていないし、
かぜをひいてもお薬を飲まないで、自分でなおしちゃう。
いつもお薬は何にも飲んでいないし、
病院の先生が『じょうぶになったね!!』ってびっくりしてるよ。

ぼくは、おねえちゃんといっしょに学校へ行って、
たくさんお友達つくって、もっともっと元気になって、
おいしいものをいっぱいたべて、いろんなことをしたいんだ!!

だから・・・ぼくは、ぜったいがんばって 学校に行くんだ!!



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