2007.04.25
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カテゴリ: 読書

「人はなぜ治るのか  現代医学と代替医学にみる治癒と健康のメカニズム」

アンドルー・ワイル著 /上野圭一訳
日本教文社

※ 楽天ブックスでの取り扱いは、 「人はなぜ治るのか 増補改訂版」 のみ。


医者の立場で見た代替医療についての本は多くないので、興味深い内容になっています。どのような方法でも人が治るのは、人にもともと備わっている強力な自己治癒能力が鍵を握っており、それを発動できるかどうかは自身が受ける治療法や治療者を信じているかといった心の働きが大きくかかわる、としています。


個人的に最も興味深かったのが、V章21項で取り上げられている、「意思による内臓のコントロール」でした。ヨーガの達人を例に挙げ、彼らが随意神経・不随意神経の両方の支配を受ける呼吸を調整することにより、消化器系・呼吸器系・循環器系を自在にコントロールできることから、より簡単な瞑想による方法で患者に自律神経の緊張を緩めさせて、血圧を下げたり内臓のストレスを解放させる、といった治療方法について簡単に触れ、交感神経系の異常緊張は多くの器官をストレスにさらし、まず機能的疾患を、やがては器質的疾患を生じるため、バイオフィードバック法は安全かつ有効な治療となる、とあります。

私の病気の原因は、筋の異常緊張による血液などの滞りなので、とにかく交感神経と固まったままの筋肉の緊張状態を解き、全身の血流をしっかり確保できれば完治できると考え、いろいろな本を見つつ毎晩試みているのが理論上これに当たるので、とりあえず自分のアプローチが的外れではないことを確認できた気がしました。

ただし、この本は理論の本で方法論の本ではないので、実践のために入手するならこの本はお勧めしません。

以下は、簡単に目次と内容抜粋をメモ。


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       [目 次]

I 治療と治癒
  1.ホメオパシー的治癒?
  2.類は類を直し、少は多より大なり
  3.ホメオパシーはなぜ効くのか?

II 健康とは何か?
  4.「健康」とは「全体」である -「完全」としての「全体」-

  6.健康と病気の九大原理

III 治癒とは何か?
  7.

IV 奇々怪々の諸治療法総覧
  8.アロパシー医学I -内科医と外科医-
  9.アロパシー医学II -マテリィア・メディカ(薬物)-
 10.アロパシー医学III -怠慢の罪-
 11.三大異端医学 -オステオパシー、カイロプラクティック、ナチュロパン-
 12.東洋医学
 13.シャーマニズム、マインド・キュアー、信仰療法
 14.心霊治療

 16.クワッカリー(にせ医者)
 17.すべての治療法に共通するものは何か?

V 心とからだ
 18.イボはなぜとれる?
 19.プラシーボ反応

 21.心がもつさまざまな力

VI 紀元二〇〇〇年の健康と治癒
 22.医者が物理学者から学ぶべきこと
 23.二十一世紀の医学へ

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○ 治療法の分類

1. アロパシー医学

 現代医学は、急性外傷、バクテリア・原虫・菌類・寄生虫による急性感染症、内科的・外科的緊急時など、数多くの一般的かつ深刻な事態の対処にもっとも優れた方法だが、ウイルス性の急性感染症・栄養および代謝性疾患・慢性変性疾患・アレルギーおよび自己免疫疾患・がん・心身症・精神病などには成果がはかばかしくない。
 危険で高価・不要な手術、投薬はざらにある。

 1a. 内科
 1b. 外科

健康とは病的状態がない状態。ただし、病気とは何か、治療とは何かについてのはっきりした概念、あるいは理論をもちあわせない。


2. 代替医療

 2a. ホメオパシー
  治療とは内部からおこるもの。ハーネマン?

 2b. オステオパシー(骨療法)
  アロパシー医のアンドルー・テイラー・スティル(1828~1917)が考案。 
  薬物は一切使用せず、骨を整復して血液の循環を改善し、神経機能のバランスを回復させることによって治療を促す。

 2c. カイロプラクティック
 健康とはからだの完全なバランスと調整。
 ダニエル・デイヴィッド・パーマーが1895年に創設。「あらゆる病気の95%は椎骨のずれが原因。」
 カイロプラクターが用いる手技は、本質的にはオステオパシー治療師のそれと同じだが、後者が比較的可動域の小さい頭蓋骨の間接を含む全身の関節を対象とするのに対し、前者は脊柱に限定して施術する。
 脊椎に加える手技で、急性の筋骨格系の不調が瞬時にとれることがある。

 2d. ナチュロパシー
  1900年にドイツ出身の医学博士ベネディクト・ルストにより創設。多彩な水療法(ハイドロセラピー)を行う。
  ひとつにまとまった教義から派生したわけでもなければ、カリスマ的な開祖が創始したわけでもなく、健康と医学に対する一定の新年を共有する各流派の人々が集まり、明確な定義もないままいつしか形成されてきたもの。最終手段とする場合を除き、外科手術や強力な薬物の使用には反対の立場をとる。
 今日では、ナチュロパシー治療医といっても、骨矯正、マッサージ、薬剤、薬草、水療法や温冷浴、断食や浣腸法、鍼、ホメオパシーと得意技はさまざま。

 2e.  鍼灸

 2f. シャーマニズム
   世界中の原始的狩猟採集民族にみられる伝統宗教。

 2g. マインド・キュアー
   「クリスチャン・サイエンス」がこのカテゴリ。シャーマニズムのような特別な道具立てを使わず、信念の持つ治癒力が純粋に発揮されるもの。治療法は、徹底した祈り。

 2h. 信仰治療
   世界各地で、さまざまな宗教に伴う儀式として行われているもの。
   治療を試してもうまくいかなかった場合、マインド・キュアーの治療師なら、力が足らないと考え、もっと想念を純化する必要があると言う。信仰治療家は治療の失敗を、気まぐれな神のいたずらと考えるか、さもなければとるに足らない罪人に対する当然の報いと考える。

※ シャーマニズム、マインド・キュアー、信仰治療の治療例は、すべて信念の力がからだに影響して、病気を改善、あるいは回復させているという実例。

 2i. 心霊治療

 2j. ホリスティック医学 
まだ内容がはっきり規定されていない、さまざまな考え方、さまざまな治療法の非公式な集合体。

 2i. にせ医療(クワッカリー)


○ 上記すべての治療法に共通するもの

・ 絶対に効かないという治療法はない
・ 絶対に効くという治療法もない
・ 各治療法は互いにつじつまが合わない
・ 草創期の信仰治療方はよく効く
・ 信念だけでも治ることがある
・ 以上の結論を包括する統一変数は治療に対する信仰心である

○ プラシーボについて

   ・ プラシーボ反応は以外に強い。
・ プラシーボ反応と患者の性格的特徴の関連付けを試みる研究はいまのところ成功していない。 
・ 患者に何の影響も及ぼさない砂糖錠のような不活性プラシーボよりも、何らかの自覚反応が現れる活性プラシーボの方がはるかに強力。
・ プラシーボ反応は、内部からおのずと起こる純粋な治癒のあらわれであり、副作用がない。

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最終更新日  2007.04.25 23:26:38
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