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昨日、大阪で30分ほどの会議があるため、午後KIXに出発して夕方戻ってきました。今回は南向きに離陸しましたが、その後の鈴鹿までのルートは、先週伊丹に行ったときと全く同じでした。天気も快晴で視界良好だったので、横浜上空からうちもすぐ見つかりました。こういうものは一度見つけてしまうとあとは簡単に見つけることができます。富士山の雪はやや増えたように、南アルプスの雪はやや減ったように思えますが、紅葉のグラデーションは相変わらず綺麗でした。こんなに綺麗ならばカメラを持ってきておけばこの日記で紹介できたのにと後悔しましたが、持っていないものは仕方ありません。ポケットには携帯が入っていますが、写真を撮るためといっても機内で電源を入れる訳にもいきません。鈴鹿から直進して和歌山に出て、淡路島を回って北側から関空に進入しました。東京、大阪ともに南風の穏やかな秋晴れです。関空便は便数も少なく、機材も小さいので行きも帰りも混んでいました。この小さい機材というのは767ですが、行きに乗った機体(JA8267)は、もう10年以上前の話ですが入社して間がない頃にシアトルから持ってきた機体です。懐かしいなあと思いながら機内に入ると、なんだか古臭いにおいがします。10年以上経つのだから古くなるのは仕方ないと思いながら、自分も同じように古くなっているということに気付きました。毎日顔を合わせている人からは時間の経過を感じませんが、たまにしか会わない親戚の子供などから月日の経過を感じることがあります。今回はたまにしか会わない昔馴染みの飛行機から月日の経過を感じることになりました。飛行機も大切に使えば30年くらい使うことができます。そうすると、リタイアするのも同じ頃になるのかと、少ししんみりしてしまいました。
2004年11月05日
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今年の武道館でのアースデイコンサートで、「こんなに楽しそうにパーカッションを演奏する人がいるんだ」と感心したのがCHACOさんでした。演奏はもちろんですが、ほかのメンバーからの信頼も厚いという雰囲気が伝わってきました。その後、森山良子さんのコンサートで小柄なのにパワフルに、そして繊細にリズムを紡ぎ出すのを聴いていると、いつまでも聴いていたいような気分になってしまいました。オクマでの森山良子さんのコンサートでもCHACOさんがパーカッションとして参加するので、とても楽しみにしていましたが、なかなか挨拶する時間が取れません。コンサート中も忙しくて演奏をゆっくり聴いている時間はありませんでした。赤嶺先生の琉球舞踊の間はバンドの皆さんは束の間の休憩になります。私が環境メッセージのボードの前に控えていると、CHACOさんが貴重な休憩時間を削って環境メッセージを見に来てくれました。みんなの書いたメッセージをこれだけきちんと読んでくれる人は初めてでした。ひとつひとつメッセージをゆっくり読んでいるきれいで優しい目を見ながら、この人は想像していた通り、こういうことの大切さを理解してくれていると思いました。すると彼女が「私もメッセージ書いて良いですか?」というので「もちろんです。」と言いながら、ファンであることを伝えて、しっかり握手をしてもらいました。CHACOさんはご自分のホームページの日記に、今回のオクマのコンサートと環境メッセージのことを書いてくれています。CHACOオフィシャルH.P今度はCHACOさんが自分でやっている音楽を聴きに行きたいと思っています。
2004年11月04日
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10月31日は山の都ふれあいコンサートが行われました。障害を持った方々から寄せられた詩に、曲を付けてコンサートで発表するというもので、出演するのも今回で3回目になります。不安定なお天気の中、コンサート当日は雨が上がって、車イスの方も無事に来ていただくことができました。今年は2曲はステージで演奏して、1曲はミニミュージカルで出演者の方に歌ってもらいました。毎回のことですが、人前で演奏する機会はほとんど無いので大変な緊張でしたが、皆さんと一緒に無事に終えることができました。毎年200編を超える詩が送られてきて、これを見るのがとても楽しみです。純粋な詩、重い詩、楽しい詩、ホロッとする詩など、どの詩にも曲を付けたくなりますが、コンサートで発表できる曲は限られていますので、詩を選ぶのが大変です。ピアノに向かっている時だけでは足りませんから、通勤の時に詩集を持ち歩いて、電車の中などでも曲を考えます。そうして出来上がった曲を今年は3曲発表することができました。1曲は名古屋の大学生で、高校生の時に障害者支援の活動をしていた方の詩で、大切な人への気持ちを情景をうまく織り交ぜて表現している、私の大好きな詩です。2曲目は擁護学校の女の子の詩ですが、お父さんへの気持ちを詠ったとてもかわいい詩で、将来うちの娘に歌って欲しいと思って曲を付けました。3曲目はお母さんへの思いを、お母さんが好きなチューリップを通して詠った詩です。障害の重い方でほとんど病院を出ることが出来ないそうですが、コンサートには短い時間でしたが来てくれました。演奏は、妻が歌って私が伴奏をするという夫婦2人のユニットですが、ピアノを満足に弾けない私は今回も伴奏のほとんどをシーケンサーに打ち込んでおきました。海外出張に行くたびに英語を勉強しなくちゃと思うように、コンサートをするたびにピアノを練習しなくちゃと思ってしまいます。でも、作詞者の皆さんの嬉しそうな顔を見るのが楽しみで曲を作っていますので、今回も本当に楽しい時間を過ごすことが出来ました。当日、隣の大ホールでは矢沢永吉さんのコンサートをやっていましたが、駐車場には矢沢永吉のペイントの車が大集結し、会場は矢沢永吉ファッションに身を固めた人たちでごった返していました。見た目はちょっと怖いんですが実は優しい人たちで、障害のある方に優しく接してくれていました。こういうコンサートを通じて、障害者と健常者の交流のきっかけができれば良いと思っています。
2004年11月02日
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昨日から1泊で神戸に出張しました。昨日の天気は最高で、行きの飛行機が富士山の南側を通ったので、箱根や南アルプスの紅葉のグラデーションがとても綺麗でした。箱根は緑から赤に変化していて、南アルプスは緑から赤、そして黒、さらに白と面白い景色を見せてくれました。今回はいつもよりも北よりのルートを通ったせいで、いままで横浜上空で何回探しても見つけることが出来なかった我が家を、ついに見つけることができました。中部国際空港もかなり出来上がっていて、近代的なような不気味なような。その北側には広い広い名古屋の街が広がっています。奈良の南側にはこんもりとした森が点在し、その間に民家と田んぼがあるというのどかな景色ですが、見ていると緑のサンゴ礁のようにも見えてきました。こんな具合で、今回は珍しくずーっと窓にへばりついて、外ばかり眺めていましたが、こうして空から見ると、日本には緑が多いと思わずにはいられません。こんなに近くにある緑を育て利用できるような仕組みを、林野庁さんにがんばって作ってもらいたいです。ところで、10月は3チャンネルで妹尾武さんの蒼茫を聞くことができるので、楽しみにしているんですが、今回乗った飛行機は元JASの777で、オーディオの調子が悪く、ちょっと音量を上げるとバリバリ音が割れてしまうという状況でした。せっかくの音楽が台無しだと思いながらも、もしかしたらと手持ちのヘッドフォンをジャックに入れて見ると、今までの音がうそのようにとても綺麗な音できくことができました。元JASの777はヘッドフォンジャックがステレオ・ミニプラグなので、入りましたが、他の機種ではできません。概して飛行機のオーディオの音はひどいものが多いですが。
2004年10月29日
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24日に地元の方やコンサート関係者と森山良子さんで、コンサートが行われたビーチのゴミ拾いを行いました。台風24号の影響か、雨が降ったかと思うと晴れ間が見えてきたりする不安定なお天気の中でしたが、結局ゴミ拾い中は良いお天気になりました。オクマでは定期的にビーチクリーンをしていますから、ビーチ自体は思ったよりもきれいで「あまり拾うものもないなぁ」と思っていましたが、拾う人は結構たくさんのゴミを拾っていました。どうしてあんなに見つけられるのかが不思議です。地元からは子供たちも参加してくれて、3才くらいでしょうか、タオルの鉢巻をしてゴミを拾うピンセットの大きいやつ(すみません。名前を知りません。)を持って歩いている姿は、かわいすぎて思わず写真を撮ってしまいました。後半には、参加してくれた地元の小学生に、琉球大学の土屋先生が海の生き物に関するレクチャーを行いました。(大人はゴミ拾いを続けています。)海岸を歩いているといろいろなものが見つかるそうです。珍しい巻貝や、穴の開いた貝殻や、ヤドカリや... 土屋先生は短い時間のうちに、いろいろな面白いものを見つけて、興味深いお話とともに見せてくれました。ところで、昨日のコンサートでは環境メッセージも募集しました。「地球のために私のできること」というテーマでメッセージカードに記入してもらい、大きなポスターの中心に森山良子さんのメッセージがあって、その周りにみんなのメッセージを貼り付けていきます。物で釣るのはどうかという意見もありましたが、考える機会を持ってもらうことが大事ということで参加者にはJALオリジナルボールペンをプレゼントしました。200円以上の募金でプレゼントされるマイ・リユースカップは500個すべてがなくなってしまいましたが、環境メッセージは300人くらいの参加だったと思います。お金を出せば貰えるのと、自分で考えれば無料で貰えるのとだと、お金を出す方が参加しやすいという風に考えることもできます。メッセージはまだしっかり見ていませんが、皆さんがどんな「地球のために私のできること」を考えてくれたのか、とても楽しみです。
2004年10月27日
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23日にオクマで行われた森山良子グリーンコンサートは無事に終了しました。多くても1500人くらいの来場者を考えていたところが、2000人を超える方に来ていただいて、屋外コンサートではありましたが大盛況となりました。今回は台風23号が通過して、次の24号が接近しつつある中の、気持ちの良い秋晴れ(とは言え結構暑い)でしたので、当日になって来ることになった方も200人くらいいたようです。最初の心配は本土から送ったカップ類が台風23号のために港に足止めになっているという情報がありましたので、これが間に合うかどうかでした。幸い私が到着したときには大体届いていて、当日の午前中にはすべて揃ったのでひと安心しました。それでは、環境関連をひとつづつ。小型風車は、最初、会場に着いたときは隅にポツンと置かれていてちょっと寂しげで、ステージとの関係もほとんど分からないので、ステージの脇のスピーカーの内側に置くことにしました。黒を基調としたステージ設備の前でライムの風車が回っていると、隅に居たときとは打って変わってクリーンで優雅に見えます。この風車は太陽光とのハイブリッドで、当日の朝から蓄電をしておいて、会場脇にあるテントの照明に使いました。ステージで川満先生も「この風車で今日の会場の電力をまかなっています。」って一旦張ったりをかまして紹介してもらえたので、ぐっと存在が引き立ちました。「ざわわ」の横で回っている姿はとても印象的でした。グリーン電力をアピールするために、ステージでオクマから森山良子さんにグリーン電力証書を手渡すというセレモニーを行いました。今年の7月から9月の3ヶ月間に風車に依頼して1000kwの電力を発電してもらったことを示すきれいな証書です。著名なアーティストが直接グリーン電力を購入するのは初めてらしいですが、森山さんも結構乗っていただいて、川満先生に歩くグリーン電力と言われてステージ上をノシノシ歩き回っていました。リユースカップは予想来場者の倍欲しいとのことで3000個程度準備しましたが、実際に出たのは700個ということで、送料がちょっと勿体無かったということになります。個数は確認中ですが、ほとんど帰ってきたものの、いくつかはペットボトルのゴミ箱に捨てられていて、あとでゴミ箱を確認したときに発見されました。今回使用したのは400mlの小型のカップですが、体裁も良く、量も丁度良いようでした。デポジットの100円が加わるので、あまり大きいと総額が高くなってしまうという問題点があるようです。今回はデポジット込みでアルコールが600円、ソフトドリンクが300円で、お代わりは100円引きです。オペレーションはお代わりも返却もスムーズで、デポジットというやり方に特に違和感は無いようでした。最後にゴミの分別ですが、国頭村では「燃やせるゴミ」「燃やせないゴミ」「ペットボトル」「ダンボール」の4つの分類になっていて、会場でもこの4種類の分類を行いましたが、日頃から慣れているせいか全く問題ありませんでした。また、リユースカップを使用したせいかゴミの量も少なく、一部のゴミは持ち帰っていただいたのではないかと思うくらいの量でした。一部のリユースカップがペットボトルとして捨てられていたのはちょっと残念ですが、返すのが面倒だったのか、システムが分からなかったのか。開演前にはオクマの道路に入場を待つ人の長蛇の列が出来て、友人の話ではオクマまでの道路も珍しく車が繋がって、それがみんな森山良子さんのコンサートの車だったようです。皆さん森山良子さんの歌を聴きに来られたわけですが、今回のこれらの環境イベントとしての取り組みについては川満先生がステージからユーモアを交えて紹介してくれたので、かなりの情報が伝わったと思います。今回のイベントにJALからボランティアで参加してくれたのが、”美人”客室乗務員の3人です。機内での重労働で鍛えられているのでしょうか、チームワークといい、段取りといい、パワーといい、大変な活躍をしてくれました。身内とはいえ、とても頼もしい仲間です。ステージでは森山良子さんに加えて、国指定重要無形文化財の赤嶺先生の琉球舞踊が素晴らしい存在感で、このイベントが通常の音楽イベントではないことを見事に表現していただけました。この神踊りは、自然の先に神があり、環境と文化が融合することを示すとても次元の高い表現となっていました。今回のイベントは森山良子さんを中心に、地元の子供たち、そして最後には客さんまで参加しての、とても沖縄らしい暖かいイベントになったと思います。ご協力、サポートいただいた多くの方、企業、NPOの方に感謝しつつ、来年は更に発展させた企画となるよう、準備していきたいと思います。翌日のビーチクリーンの話は、また明日お知らせします。
2004年10月26日
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最近、エピソードと商品の微妙な結びつけかたや、力の抜け具合が心地よい文章のメールマガジン【は い た い ♪ カ ラ カ ラ 屋 通 信 】を楽しみにしています。沖縄からの情報発信ですが、沖縄らしい面白い情報が届きます。このカラカラ屋通信に「オトーリ」のことだ出ていました。以前ここに書いた「与論献奉」が実は(というより当然のごとく)他の島にもあり、基本的な流れは共通しているんですね。お酒に弱い人は敬遠したいような気もしますが、そこは逆に水でも良いという優しいものも出てきているとのこと。やはりコミュニケーションに主眼が置かれているようです。今、東京はひどい雨で夕方には風も強くなるとのことです。仕事はそこそこに、さっさと家に帰りたい気分になります。23日のコンサートが迫ってきましたが、台風23号が沖縄を過ぎてホッとしていると、次の24号が沖縄に接近しつつあるようです。なんとか23日まで待って欲しいですが、相手は自然です。環境イベントをやる立場から自然に文句は言えません。と言うより、今年こんなに台風が多いもの自然が悪いのではなく人間が悪いのではないかと考えてしまいます。以前レスター・ブラウン氏のエコ・エコノミーのことを書きましたが(トラックバック参照)、こんなに雨が多いと地球温暖化の影響が天候に現れ、肥えた土を流し去り、穀物がダメージを受け、という流れを実感することができます。手遅れにならないうちに、できることをやって行きたいと思います。
2004年10月20日
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14日以降、inktomisearch.comさんのアクセスが非常に多くなっています。なんて熱心な人だろう、カウンターもどんどん上がっていくと思っていたら、ロボット型の検索エンジンなんだそうで、リンクも含め徹底的に調べていくそうです。ということは私がリンクしているあの人もこの人もInktomiさんに徹底的に調べられて、カウンタが上がってぬか喜びをすることになるのでしょうか。このInktomiという会社はホームページを見れば分かる通りYahooの傘下に入っています。しかし、日本では検索サイトのほとんどがGoogleを使っているという話しで、YahooもGoogleを使っていると聞いたことがあります。そうするとこのInktomiとYahooの関係はどうなるのでしょうか。Inktomiのページを見ると、SEARCH SUBMITは提供しておらず、Overtureという、やはりYahoo傘下の会社がサービスを提供しているようです。すると、頻繁に訪れていたInktomiさんはこのOvertureさんの回し者ということになるのでしょうか。日本ではフレッシュアイという検索サイトがInktomiを使用しており、先日の「ヨロン」と「サンゴ」というキーワードで検索すると、このページが9番目に出てきます。Googleとはロジックが違うのでしょうから、検索結果が異なるのは当たり前だと思いますが、やはりブログに優位性があるのでしょうか。Yahooで同じキーワードの検索を行なうとフレッシュアイとほとんど同じ結果が出てきました。ということはYahooもInktomiかOvertureを使っていると考えられます。YahooのページではPowered by ~という表記は見られませんでしたが、Googleの天下ではないのかもしれません。
2004年10月15日
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コンサートで使用するリユースカップは400mlという体裁の良い大きさになります。カップを提供してくれるRe-styleでは今年からこのタイプのものを準備しているということでした。しかし、現場には650mlということで説明していたので、「小さすぎる!」と言われるのではないかと慌てて訂正しましたが、350mlでサービスするので問題ないとのこと。ホッとひと安心です。次は個数の問題です。現場では来場者の倍の個数を準備したいとのことなので2000個では足りません。Re-styleさんに相談すると、普通は来場者数と同程度の個数で使い回しているということでした。また現場と調整の結果、あるだけでよいということになり、2300個くらいを準備することになりました。途中で足りなくなった場合はボランティアが回収に走ります。このボランティアですが応募が低調です。今のところ客室乗務員数名から応募があっただけで、10人に達するかどうか。森山良子さんの歌が聞けて、一緒にゴミ拾いができて、記念のTシャツがもらえて、結構楽しい活動になると思いますが、現地集合ということもあり、グループ社員限定だと対象も限られてきます。こういう活動には一般の方のボランティアにも参加してもらえるように、はやく持っていきたいと思っています。ところで、このリユースカップは実は送料がかかります。東京から沖縄まで送るのに1000個あたり1万円程度なので、往復で5万円程度かかることになります。これは想定外の出費なので、なんとかうまい方法はないかと頭を捻っています。少しでもお金を浮かせて募金に回したいですから。
2004年10月13日
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「なかじまさん、インターネットで日記を書いてますか?」ヨロン島のことを記事にしたいということで情報交換をしている記者の方から質問されました。このページのことは話してませんから、「どうしてですか?」と一応しらばっくれてみると、「インターネットで検索していたらある日記に行き着いて、話しの符合するところが多いのでもしかしたらと思って。」ということでした。読まれてしまったのならしょうがないと思い、「きっとそれは私が書いたものです。」と答えました。直接お会いしたことのある人にこのまずい文章を読まれていて、それを自分のものだと認めなければならないのは、顔から火が出るような恥ずかしさで、しかも彼女は新聞記者という文章のプロです。こんなもの書いてなきゃよかったかなという後悔の気持ちが大きくなってきます。誰の役に立つ訳でもなく、それでは自分のためかと言うと、自分では恥ずかしくて読んでもらいたく無いと思っています。それではやめてしまうかというとやめる勇気もなく、結局、恥を書きながら書き続けることになるのでしょうか。まあ、書き続けていると、万が一くらいで名誉挽回のチャンスがあるかもしれません。その新聞記者の方というのは、私の拙い話しを一生懸命聞いてくれるとても素敵な方で、お話をしているととても暖かい気持ちになります。恥ずかしいことは置いておいて、またお話できるのを楽しみにしています。ところで、彼女の「検索で行き着いた」ということばが気になったので、Googleで「ヨロン」と「サンゴ」という言葉で検索してみると、驚くべきことに、この日記が3番目に出てきます。一番上は、さすが、久米さんです。1日10人程度しかアクセスの無い私の日記が3番目というところに、噂には聞いていたブログの威力を実感しました。しかし、同時に責任も感じました。まずい文章を書いてる分には問題ありませんが、間違った情報を書くと、それがGoogleの上の方で待っているということになってしまいます。責任重大です。
2004年10月08日
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森山良子さんのコンサートの会議のために沖縄に行って来ました。昨日の夕方の便で沖縄に入って、那覇で別件の打ち合わせでしたが、場所は国際通りから少し入ったところにある怪しげな居酒屋さん。行列が出来るとの話しでしたが、幻との噂もあります。しかし、ここの料理は絶品です。マスターはもと一流ホテルの料理長ですから。しかも安い。ここで沖縄スタイルの編集長さんと会いましたが、この雑誌は写真といいレイアウトといいとてもセンスが良くて、しかも最近沖縄に興味を持ち始めた私にとって興味のある内容ばかりです。この編集長は素敵な女性ですが、アロマテラピーでハワイにいたこともあるという国際派のやり手編集者で、なのにとても自然な雰囲気でした。12時近くにオクマに着いて、翌朝は森山良子グリーンコンサートの会議です。ステージ以外の部分は今日の会議で大体の形が決まりました。宿泊客以外にこのイベントのために2000人近い人が集まる訳ですから、ホテルも総動員体制になりますし、今から綿密に計画をたてておかないと、準備が間に合わなくなってしまいます。会場では募金に協力してくれた方に先着で今回のイベント記念に、森山良子さんのサインとメッセージが入ったリユースカップをプレゼントする予定ですが、そろそろ製作にかからなければなりません。ここで琉球放送のロゴを入れなければならないことが判明し慌てて手配をしましたが、これからは時間との勝負になります。今回製作するカップは450mlのりユースカップとしては小ぶりものもです。従来の650mlのものは缶ビールを逆さまにして注いでもアワが溢れない大きさですが、450くらいだと少し注意が必要です。氷をいれて350mlのソフトドリンクを入れるのには丁度良い大きさかもしれません。持ち帰りに便利なように袋を付ける予定ですが、袋の方がカップの倍近くしますから、リユースカップの値段もかなり下がってきました。しかし、素材もポリプロピレンからペンや生分解プラスチックへの移行が始まりつつあるようです。
2004年10月07日
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10月23日に森山良子さんの環境テャリティー・コンサートがあります。このコンサートを環境配慮型にするために準備をしています。先日、会場に小型風車を設置するためにゼファー株式会社を訪問し、協力していただけることになりました。コンサートで風車を使うためにはいくつかの条件があります。まず大きさ。イベントに使用する場合は輸送しなければいけませんが、この輸送自体も環境負荷になります。見映えを考えると大きい風車が良いですが、大きいほど輸送の負荷も大きくなります。ゼファーの風車は宅配便で送ることができるコンパクトなもので、負荷もあまり大きくありません。次に設置の簡便さ。1日だけのイベントのために何日もかけて設置・撤収することはできません。ゼファーの風車は2時間程度で組み立て可能です。しかも土台の設置も簡便で、ステージ設備に固定することも可能です。最後に騒音。音楽コンサートですから騒音は致命的です。しかし、ステージの脇で回っているからこそ、自然エネルギーを意識できます。ゼファーの風車は低騒音設計になっていて、ビーチでのコンサートの場合、波の音に紛れてしまう程度の静かさになると思います。加えて、ゼファーのアウルという小型風車は太陽光パネルも付属していて、昼間の太陽光で発電した電力を蓄電するので、夜になって風が弱い場合でも安定した電力の供給が可能となります。今までも音楽イベントで携帯電話の充電サービスをした実績があるようですが、150Wまでの設備を接続可能なので、一部の照明に使用しようと思っています。会社はOpenな雰囲気で、皆さんとても気持ちのよい、自然エネルギーの普及に使命感を持って取り組んでいる人達で、一緒に仕事ができるのを楽しみにしています。
2004年10月02日
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子供たちにヨロン島で感じて欲しかったことは、自分が環境のために何が出来るかを考えることです。でも「さあ、考えてください。」といきなり言ったところで、出てくるものではありません。自然の中で遊んで、自然の楽しさ心地よさを感じてもらって、さらに自然の置かれている状況を説明しながら、実際に見てもらうことで彼らが何かを感じてくれます。4泊5日の中でここまで持っていくのは結構大変なことなので、なるべく環境に目が向くようにという焦る気持ちも出てきます。ところが、4日目くらいになってくると、環境のことよりも人間のことを話している自分に気が付きます。自然の中にいると仲間への愛着が湧いてくるのはもちろんですが、人間自体がとても大切な存在であることを実感できます。一緒に行っていたスタッフも同じことを感じていたようで、ミーティングの中で同じような感想が出てきました。自然の大切さを感じに来て、人間の大切さを感じるというのは不思議なようですが、ヨロン島では人間と自然が相反するものではなく、同一のものだということなのかもしれません。定期的にこの島に来て、この感覚を取り戻したいと思うのは贅沢なのかもしれませんが、当然の欲求のようにも思えます。
2004年09月30日
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ヨロン島でグラスボートに乗って海の説明をしてもらいました。白いサンゴのかけらの砂浜を離れていっても、しばらくは遠浅の砂浜が続き、やっと深いところに付くと想像以上に多くの魚達が泳いでいます。ここは海中公園に指定されているエリアなので、魚を採ることが禁じられています。そのせいかかなり大型の魚も見ることが出来ます。問題のサンゴはどこにいるのかと思っていたところに、突然大きな黒い塊がせり出してきます。これがサンゴ礁です。思った以上に黒くお世辞にも美しいとは言えません。「このサンゴはほとんど死んでしまっています」という説明にちょっと驚きましたが、実際黒いものは全て死んでおり、本当に一部だけ緑っぽいところがあって、そこだけが生きたサンゴだそうです。1998年の白化現象とその後のオニヒトデの以上発生でほとんど全滅したそうです。サンゴはイソギンチャクの仲間で動物で、白い色をしていますが、体内に植物プランクトンがいてその色が緑色のために、健康なサンゴは緑色(他の色の場合もありますが)をしています。これが光合成をして酸素は排出することでサンゴと植物プランクトンは共生しています。ところが水温が上がってくると、この植物プランクトンが最近悪者としてもてはやされている活性酸素を排出するようになるため、サンゴは体内の植物プランクトンを排出してしまい、白くなってしまいます。これが白化現象と呼ばれているものです。島の人の話しでは、サンゴはゆっくりではあるけど復活しつつあるようです。島の人はそのために大変な努力を続けていますが、私たちも何かお手伝いできないかと考えています。
2004年09月24日
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与論島にキャンプに行くと決まった時、先輩に言われたのが「ヨロンケンポーには気をつけろよ」でした。最初に思い浮かんだのは「与論拳法」。島の人達は皆この拳法の達人で、喧嘩したらひどい目に遭うということなのかと思いました。「今からやって見せよう」とその先輩が言うので、こんな飲み屋でそんなことしたら回りに迷惑だろうと思っていたところに出てきたのが焼酎のビン。ここで説明を聞いて分かりましたが、字に書くと「与論献奉」となるそうです。これは遠方から来た客さんをもてなすお酒の流儀で、一言で言えばひたすら飲んでもてなすということのようです。簡単に流れを書くと、準備をするのは焼酎(ふつうは有泉らしい)と小さめのコップ(本当は大きい器だそうです)。まずホスト(親)が一杯注いで、まず自分が口上を述べたあとでそれを一気に飲み干します。コップは机に置く前に手の上で逆さまにして、飲み干したことを確認した上で、手に付いた滴を髪の毛に撫で付けます。(神に捧げるという意味らしい)親はまたコップに有泉を注いで次の人を指名します。指名された人は同じ流儀に従って飲んだあとにコップを親に返します。これを次々と続けて最後の人が終ったら、また親が飲んで1セット目が終了します。親は次の親を指名し、次の親はまた同じことを繰り返し、これが延々と続くことになります。神に捧げるのを忘れたり、途中で机に置いてしまうと罰杯といってもう一杯飲むことになります。これは一気の一種だなあと、少し気が重くなってしまいましたが、セレモニーですから覚悟を決めて島に入りました。本場の与論献奉は親の口上も格調高く心に響くものがあり、それを受けるこちら側も負けないようになどとプレッシャーを感じていたのは一回り目までで、あとは好き勝手なことを言っていたようです。そうこうしながら感じたのは、これはお酒を飲ませるのが目的ではなく、平等に発言の機会を与えることでコミュニケーションをとるのが目的なんだということです。私自身は口数の多い方ではなく、お酒の席ではもっぱら聞き役ですが、与論献奉では皆と同じだけ発言しなければなりません。私が見たところでは、島の人は私以上に寡黙な人が多いという印象を持ちましたが、お酒の席では人を惹きつける魅力的な話しをする人が多くいました。与論献奉が無ければ、そんな島の人の魅力に気が付かなかったかもしれません。とは言え、自分が何をしゃべっているのか分からない位まで飲んでしまったのは十何年ぶりかのことで、そのあとは本当につらかったです。
2004年09月22日
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キャンプから帰って、社内を歩いているとこういう会話を何度もさせられました。「おっ、いい色に焼けているね。どこ行ったの?」「子供たちと一緒にヨロン島に行ってきました。」「一足早い夏休みだね。いいねえ。」「人様の子供ですよ。出張なんです。」「ほう、いいねえ。」暑いし、気は抜けないし、おまけにテント生活だし。でも、今思い返すと、自分でもとっても良い経験だったと思えます。14人の子供たちは小4から中3までで、初めての子もいればリピーターの子もいて、ヨロンのキャンプのことは私よりよく知っていたりします。この子たちのお世話をするのは5人のボランティアと1人のツアーコンダクターと私です。今思うと、大切な家族のような仲間たちです。このプログラムは自然の中で、自然を体験しながら、自然の大切さを学ぶことを目的としていて、このプログラムの進行を管理するのが私の今回の仕事です。最初は子供たちに「自然を大切にしようね。」とか「自然のことを考えようね。」なんて言っていたんですが、5日間ヨロンの自然の中で生活していると、人々が自然と同化して生活していて、自分たちもその中に入っているということを実感できるようになりました。すると、自分で意識しなくても、ふと口から出てくるのは「友達を大切にしようね。」とか「お友達のことを考えてあげようね。」という風に変わってきました。この天国のように穏やかな島で生活するうちに、いつの間にか人の大切さを考えるようになった自分に驚いてしまいましたが、他のメンバーも同じようなことを感じていたようで、島の人やキャンプの仲間を大切に思うようになってくるうちに、家族のような不思議な関係ができて来ました。これから、その過程をもう少し考えていきたいと思います。
2004年08月28日
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Adwareに感染してどうにもならないまま時間が過ぎましたが、IEがエラーで落ちるという不具合がかなり頻繁に発生するためBlogも書き込みにくい状態です。勝手にホームページに設定されてしまうHome Searchに関連するファイルを削除しても、すぐに作成されてしまいますが、よく調べるとWindowsの立ち上げ時ではなく、IEの立ち上げ時に作成されていることから、AdwareはIEに付いているようです。IEの再インストールも考えましたが、かなりパッチを当てているので、もう一度これをやり直すのも気が重いことから、思い切ってIEをやめることにしました。Netscapeをダウンロードするサイトはすぐ見つかりましたから、IEが落ちる前にダウンロードすることができました。(IE本体のダウンロードはどこからできるのか結局分かりませんでした。)IEからの移行を考えているせいか、インストールもブックマークの読み込みも簡単にできて、あっという間にNetscapeによるインターネットの環境が整いました。こうして見ると、インターフェースは直感的で分かりやすく、デザインも洗練されているので、使っていてなかなか良い気分です。動作もIEよりも軽快なように思えます。しばらく使っているうちにNetscapeの問題点も見えてくるのかもしれませんが、当面はこのまま使い続けようかと思っています。PCの動作が安定したので、Blogも次回からやっと本題に戻れそうです。
2004年08月15日
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昨日からホームページが勝手にHome Searchに変わってしまい、Spywareに感染していますというWarningが出るようになってしまいました。WindowsのSystemディレクトリーの中にHome Searchのページのデータがあるので、それを削除して再度立ち上げると、またそのページのデータができてしまいます。どこかでIEが立ち上がる度に動くソフトがあるようです。インターネットオプションのプライバシーを上げていくと、YahooメールにLoginできなくなってしまうので、これを上げるわけにもいきません。元来クッキーなどはインターネットをとても便利に使えるツールですから、これを全て悪いと片付けられないのが難しいところです。善意の範囲はよいけれども、悪意が出てくるとそれを拒絶しなければならないのに、その判断はとても厄介です。SpywareやAdware自体はPCを攻撃するものではなく、大きな障害は発生しませんが、IEの動作が遅くなったり、時々落ちたりしますし、無理やり除去しようとすると、アプリケーションが立ち上がらなくなったりする障害が出ることがあるようですから、対策も慎重にしなければなりません。まず、勝手に広告を表示しておいて、Spyware対策はここをクリックみたいなことが書いてあると、ミイラ取りがミイラになっているわけで、対策をしようにも誰を信じて良いのかわからなくなります。対策を検索してみると、アダルトサイト被害対策の部屋というのが、情報が充実しているようでした。言い訳になってしまいますが、決してアダルトサイトを見て侵入されたわけではなく、検索して行って内容が参考になりそうだったのがこういう名前のページだったということで。最初に試したのがAd-aware6 Standard EditionをDownloadして実行してみました。くつかの感染(?)があり除去しましたが、状況は変わりません。次にSpybot-S&D 1.3を試してみました。ここでもいくつかの感染(?)があり除去しましたが、やはり状況は変わらず。最後にHijack Thisを試してみようとしましたが、これは良いものも悪いものも表示しますから、このどれを削除するかについては専門知識の無い私にはちょっと無理でした。インターネットには悪いもののリストもあるようですが、間違って変なものを止めて、今まで使えたアプリケーションが使えなくなるのも困るので、問題は解決しないまましばらく置いておくことにしました。でも気持ち悪いので、早くなんとかしたいと思っています。
2004年08月09日
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「皆さん、あまり熱くならないようにしてくださいね。」インストラクターの注意の意味が最初はわかりませんでしたが、実際にゲームをしてみて、想像以上に興奮してしまう面白いスポーツだということが分かりました。卓球バレーは卓球台のネットの下にピンポン玉が通る程度の隙間を空けておいて、1チームは6人で1辺に2名がイスまたは車イスに座ります。あとは木の細長いラケットでバレーと同じように3打以内で相手コートに返します。これだけ聞くとバレーのようなイメージで淡々と打ち返せば良いと思いますが、まずピンポン玉のスピードが速くコートはとても小さいために、そのスピード感はかなりのものになります。そのスピードについていくために自然に熱くなって、思わずイスから腰が浮いてしまいますがこれは反則です。最初は脳性マヒの人の隣りに座ることをためらっている様子の学生も居ましたが、ゲームが進むうちに一緒に悔しがり一緒に歓声を上げるようになりました。ゲームが終わったときに、学生が協力してくれた障害者の方ひとりひとりに握手して「楽しかったです。ありがとうございました。」と言ってくれたことが大きな収穫でした。前にも書いたように、スポーツはルールの範囲内で競技をしますから、残存能力の範囲内でルールを設定すれば健常者も障害者も対等に競技をすることができます。誰のためでもなく自分が楽しく、しかも障害とは関係なくみんなも楽しめるという意味で、障害者同士が競う障害者スポーツだけでなく、このような障害者と健常者が競う形の障害者スポーツがもっと普及すると良いと思っています。
2004年08月07日
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学生と一緒に太陽の家を訪れた時に、障害者の方とスポーツ交流をする機械がありました。ボッチャと卓球バレーという2つのスポーツをしましたが、これらは健常者のスポーツを障害者用に変更したものではなく、障害者用に作られたスポーツです。ボッチャは大きなホームベース型のコートの中に白いボール(ジャックボール)を転がして、2チームが赤と青(6個ずつ)のボールをなるべくジャックボールに近づけることを競うゲームです。ボールは気持ちの良い感触の柔らかいボールで、ゲームには1対1の個人船や3対3の団体戦があります。脳性麻痺の方の運動能力を考慮して、手で投げる場合とスロープを使う場合があります。この競技はパラリンピックの正式種目になっていますが、もちろん健常者でも楽しめる競技です。もちろん投げる練習は必要で、競技を教えてくれた方は車イスですが、そのボールは確実にジャックボールに吸い付いて行きますが、勝負はそれだけでは決まりません。勝負は負けた方のチームの最も近いボールの内側にある、勝ったチームのボールの数をポイントとして競います。そして、相手のボールを弾いたり、ジャックボールを弾く(この場合、ジャックボールは中央に置かれる)といった戦術もあり、かなり奥が深い競技です。ただ投げるのがうまいだけでは勝てません。最後の1投が終わった時点で、勝負が決まるということを前提に戦略を立てるという計画性も要求される競技です。今回は混成チームでしたので、いい勝負になりましたが、留学生チームで勝負を挑んでいたら勝負にならなかったと思います。もともと、スポーツは条件を同じにするためにルールの枠内で競技をしますが、このルールを障害を考慮して設定すれば、全く対等に競技することができます。そして、これはスポーツが本来持っている特性であることを考えると、スポーツはもともとバリアフリーを実現する環境を持っていると考えることができます。それよりなによりとても楽しかったです。
2004年07月24日
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大分県の日出(ひじ)にソニー太陽があります。大分県には安心院(あじむ)にしろ、日出にしろ知らなかったら読めない地名が多いです。このソニー太陽では、マイク、ヘッドホン、ラジオの製造や、VAIOの修理などを行なっていますが、特筆すべきはマイクとヘッドホンでしょう。スタジオ用のレコーディングマイクはそのほとんどがソニー製であり、実はソニー太陽がそれを作っています。あゆやケミストリーなど最近のCDの多くはこのマイクを使って録音されています。見学ホールの一角に3台のマイクが置いてあり、自分で音を聞くことができます。カラオケ用マイク(とは言えかなり良い音のもの)と放送局用マイクと最高級レコーディング用マイクが並んでいて、この順で音が良くなっていきます。最初にカラオケ用マイクでしゃべると、案外良い音がしていますが、放送局用マイクはさらに厚い音になり、レコーディング用マイクは厚さに加えて感度の良さも感じられます。そして、その音を実感するのはこの逆の順番で試した時で、良い音を聞いてしまうと最初は良い音に聞こえたカラオケ用マイクも薄っぺらな音に聞こえてしまいます。ここでは、この音の良いマイクをコイルを巻くところから作っています。半田も全て手作業で、微妙に音を調整しながら作るために自動化はできないそうです。そして、この職人技の第一人者が障害者であるということから、ここでの仕事には障害は関係ないということが分かると思います。もうひとつの特徴であるヘッドホンで触れなければならないのはQUALIAです。このQUALIAをソニーでは数値化できない感動という意味で使っており、このコンセプトでプロジェクター、デジカメ、ヘッドホンなどを作っています。そして、ここソニー太陽で作られているのはヘッドホンです。工場の奥にガラスで仕切られた一角があり、「QUALIA工房」という看板が掲げられています。中では2人の職人(ここではマイスターと呼ばれています。)がひとつずつヘッドホンを作っています。流れ作業ではなくひとつずつ組み上げて行きます。普通ヘッドホンというのは、共振を避けるために重く密着したものが音が良いとされていますが、QUALIAのヘッドホンはオープンで、しかも耳を覆うような形になっているため圧迫感がなく、丁度耳の周りに小さな音場を作るような形になっています。そもそもこのQUALIAのヘッドホンは購入者の頭や耳の大きさを計って、丁度フィットするような形に作りますから、調節部分がありません。従って本人しかそのフィット感を完璧に感じることはできないんです。シリアルナンバーが付いており、完成時に昨日チェックを行い、音質などの記録とともに写真を撮って製品とともに購入者に送り届けられます。これは、一定の品質を保つためでも、不良品をはじくためでもなく、個々の製品の個性を確認し記録するためのチェックです。値段は27万円、びっくりするような人からの注文が入っているようです。でも、確かに音を聞いたときに感じた、心を動かされるような心地よさは捨てがたいものがあり、値段にはうなずけるものもあります。分割払いもあるらしい...ここでは生産計画に応じてきめ細かく生産体制を作り変えており、1ヵ月同じ体制を保つことはないそうです。これはソニー太陽に限らず、その工場でも行なっていることのようですが、大量生産ではなく、需要に応じた生産で効率を高めるという対応です。もうひとつは、作業を分割して流れ作業でこなすのではなく、ひとりで組み上げて、検査まで行なうという方式を原則としていることです。太陽の家の初期には障害をカバーする目的から、ベルトコンベア式の流れ作業でひとりの作業を単純化するという対応を行なっていましたが、現在ではこの方式の効率は高くないということで、ひとりで完結する方向での作業の見直しが行なわれています。ソニー太陽は、太陽の家の他の工場に比べて聴覚障害の方の雇用比率も高く、今後も受け入れ体制も整備していくようです。重度の障害者も含め障害を意識させない工場を実現できているところは大変素晴らしく、何人かの社員の方ともお話しましたが、仕事へのモチベーションはとても高いと感じました。就職の倍率も非常に高くなっているようです。一緒に見学した留学生も、障害者を支援する工場というイメージからかけ離れたこの工場に、非常に感銘を受けたようでした。
2004年07月20日
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アジアからの留学生と一緒に大分に研修に行きました。2週間前に大分に出張しましたが、今回はその本番で、私が彼らを連れて行くことになりました。ツアーの目的は大分の障害者支援の取り組みの調査として、ソニー太陽の工場見学と太陽の家の見学、障害者スポーツ体験。そして、実際に車イスに乗りながらの別府バリアフリーチェック。その後に、安心院のグリーンツーリズムの調査で、農泊の体験を行ないました。今回、一緒に行ったのは、中国、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、オーストラリア、日本の男性5人、女性6人の11人でしたが、出発の前日に初めて顔を合わせて、大分研修の説明をしたものの、なんだか話しが合わない。もともと初対面の人とは必要最小限の話しかしない上に、平均年齢21歳という情報が、心の敷居を更に高くしてしまいました。職場で出会う人達よりは年下で、でも自分の子供ほど小さくもない、今まで接点の無かった世代の人たちに、どんなスタンスで臨むべきか。人生の先輩? 親? 仲間? 先生? よく分からず、気が重いまま、研修旅行は始まってしまいました。
2004年07月18日
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ここで見える障害と言っているのは身体障害で、脳性麻痺や事故により車イスで生活するような場合です。一方、見えない障害というのは、知的障害やろうなど外見では判別しにくい障害です。見える障害は認知しやすく、それ故に対応も取りやすいという側面があります。例えば、政府の障害者支援も見える障害に対するものが先行し、見えない障害に対するものはその後を追っています。現在、厚生労働省が進めている障害者の介護制度と高齢者の介護制度を一本化しようとする動きに対しても、従来から支援が比較的充実していた見える障害を持つ方からは、サービスの低下を懸念して反対する声があがっていますが、見えない障害を持つ方からは強い反対の声はあがっていないようです。更に、企業の障害者雇用を見ても、生産性を確保するためには障害者の苦手な部分をサポートする仕組みを作らなければなりませんが、これはやはり見える障害のほうが作りやすく、この意味では企業の障害者雇用は見える障害が圧倒的に進んでいるようです。ただし、SONY太陽では聴覚障害の方をかなり雇用しているようでしたが、ときどき文化的な違いを感じることがあるとのお話もありました。企業で知的障害者を雇用しているケースはあまり多くなく、企業の法定雇用率にも知的障害者が含まれているものの、種類別の雇用率が設定されている訳ではありません。今後、社会や企業の知的障害者の受け入れが重要となってくると思います。また、バリアフリー法など障害者を支援する法律により、車イスの利用を前提としたり、目が見えないことを前提とした整備は進んできましたが、耳が聞こえないことに対する対応は遅れているのが現状です。障害としては重くないと考えられているのかもしれませんが、日本語を習得できない場合を考えると、文化的、思考的にも異なった立場にある可能性もあり、身体障害とは異なる難しさを持っています。ろう者の社会、企業の受け入れ体制の整備も重要な課題だと考えられます。
2004年07月10日
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太陽の家の活動は、基本的には障害者と企業の橋渡しです。この図にあるように、障害者は養護学校、職業能力開発校や太陽の家のような社会福祉法人を経て企業に就職します。そして、太陽の家の強みは、敷地内に企業の工場があり、授産(職業訓練生のような立場)において企業内で訓練を受けることが可能であることです。つまり、これだけの企業をひっぱることができたことが強みとなっていて、これは中村先生の周りに多くの政治力や経済力のある人が集まったからと考えることもできます。さて、初期の頃は障害者が就職すること自体が難しい時代であったこともあり、優秀でやる気のある障害者が太陽の家に集まってきました。彼らは開拓者精神を後ろ盾に太陽の家を大きく発展させる原動力になりました。やがて、障害者雇用促進法により大手企業は従業員に対し一定比率の障害者を雇用しなければならなくなりました。蛇足ですが、この考え方の中に除外率というものがあります。これは業種ごとに設定されていて、従業員数からこの除外率分の従業員を除いて雇用すべき障害者の人数をきめることになります。従って、除外率が高いほど雇用すべき障害者数が減ることになります。そして、この除外率は船舶運航事業者は100%、道路旅客運送業者は75%、鉄道業は50%となっているのに対し、航空運送業は25%となっています。パイロット、客室乗務員、整備士など障害者を雇用できない職種で50%以上が占められている航空運送業が、25%しか除外率を認められていないのは、航空会社の文化的レベルが高く、より多くの障害者の雇用を期待されていると考えることもできます。この障害者雇用促進法により、企業の障害者雇用が促進されることになりますが、企業が比較的軽度の障害者を雇用するために、太陽の家には重度の障害者が集まるようになりました。重度の障害者を企業が雇用できるまで訓練するためにはより多くの人手とより長い時間が必要なために、太陽の家では授産の前に新しいコースを設定するなどの工夫をしていますが、近年は負荷が増大する傾向にあるようです。そして、従来は就職の前段階であった授産という立場のままで高齢化してしまうケースも増えてきており、更に太陽の家の負荷が増える原因となっています。これを受けて、太陽の家では自立した生活ができない重度の障害者のための療護施設を拡充する一方で、通所授産施設の開設するという二極化の対応を行なっています。
2004年07月09日
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別府にある太陽の家に行ってきました。ここは30年以上前に中村裕先生という整形外科の先生が作った障害者支援施設です。「保護より機会を」というコンセプトで障害者の保護ではなく自立のための機会を準備しようという取り組みです。そして、実際にホンダ、ソニー、オムロン、富士通などの大手企業が太陽の家と共同で特定子会社を作って、障害者雇用に積極的に取り組んでいます。亀川の一角に周りとは不釣合いな大きな建物と、ゆったりした歩道のあるエリアがあります。タクシーて着くと、車イスの人が多く、ここが太陽の家だということはすぐに分かります。お昼を食べようと、タクシーでそこから駅の周りをぐるっと一周してもらいましたが、適当なレストランが見当たらず、近くの喫茶店に入ることにしました。ここのマスターは30年以上も前からここでお店を開いていて、太陽の家からのお客さんを通して感じた初期の苦労と熱意を話してくれました。「今は体制が整いすぎていて、ちょっと疎遠になってきた感じもするね。」ということばは、今の時代の多くのものに共通しているようにも思えます。周りにはスーパーマーケット、銀行、体育館など必要な施設が揃っており、すべてバリアフリーとなっています。例えばスーパーの商品棚は車イスでも届く程度の高さになっており通路も広く、レジを打つ人が車イスでも対応できるように、レジの機械と机の高さを調整できるようになっています。銀行では、ATMの操作面が前傾しており、車イスに乗っていても操作ができるようになっています。因みに、普通のATMも隣りに置いてありますが、操作面が上向きのために車イスではキーが見えず、しかも下に車イスの膝が当たるために機械に近づけないという状況になってしまいます。少し離れたところにパチンコ屋があり、車イスで楽しめるようにイスが可動式になっているそうです。玉を買う時だけは店員さんのサポートが必要ですが、そういったサポートが全く自然に行なわれるところに、この地域の障害への理解の深さを感じることができます。それでは、太陽の家自体のことについては次回に書こうと思います。
2004年07月08日
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今回泊まったホテルはJALプライベートリゾートオクマですが、10月のコンサートはここで行われます。砂浜に海をバックにステージを作り、芝生に座って聞く感じで、日の入りとほぼ同時にコンサートが始まり、空の色の変化をバックにコンサートが進行します。芝生の後にはピーチレストランがあるので、そこで食事をしながらコンサートを楽しむこともできます。環境イベントのコンサートですから、地元の環境関連NPOなどが集まれるように展示コーナーを準備し、昼頃からイベントを始めることができるようにしたいと思っています。これからの参加者集めが大変です。このオクマはきれいな海で有名ですが、すぐ奥にヤンバルの森があり、ホテルの整った雰囲気とは対照的に鬱蒼とした森が広がっています。沖縄で一番高い与那覇岳(503m)もあり、オクマリゾートに常駐するネイチャーガイドとともに、森林浴も兼ねたトレッキングを楽しむことができます。オクマリゾートは、このヤンバルの森と海を生かしたネイチャーリゾートを目指して、エコツーリズムの先進地の調査やネイチャーガイドの養成も行っており、環境配慮型の施設への転換も含めてハード・ソフト両面での取り組みを進めています。私も、自然エネルギーやエコツーリズムで、この活動を側面から支援していきたいと思っています。
2004年07月05日
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出張で沖縄に行ってきました。梅雨も明けて、とても気持ちの良い天気になっていました。今回の目的は10月のコンサートの地ならしと、さんご礁学会への参加でした。懇意にしていただいている方の案内で、那覇でいろんな人に挨拶に行ったんですが、館長さんと呼ばれている女性の方や、友好協会の会長さん、琉球料理のレストランの社長さんやら、短時間で多くの人に会いました。皆さん結構シャイで、仕事のことを話していると、最小限の話ししかしないような感じでしたが、仕事以外の話しになると、目つきも変わって色々な話題を話してくれるのを聞きながら、沖縄には自分の生活を楽しむ達人がたくさんいそうだなあと感心していました。宿泊はオクマだったんですが、コンサート会場の下見をして、どんなイベントに仕立て上げるかを担当の人と打ち合わせて、昼頃から地元のNPOなどが参加できるような浜の掃除や、ブースの展示などもして行こうということになりました。夜はビーチにあるバーで、そこのマスターと札幌からのお客さん夫婦と、ホテルのマネージャーと我々とで、延々と2時半まで語っていました。でも、沖縄の人は風呂に入ってから飲みに行くと言いますから、この位当たり前なんでしょうね。沖縄出身のマネージャーから「中島さんは沖縄の人みたいですねー。」と言われて、「当たりが柔らかいですか?」と聞いたら、「見た感じですよー。」って言われて、なんだか嬉しくて、沖縄に異動希望を出したくなってしまいました。(タイでも同じことを言われたことがあるので、南方系の顔つきであることは間違い無いようです。)三線も初めて弾きましたが、音が心地よいですね。今度は仕事抜きで来たいです。
2004年07月02日
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前に少しお話ししました日産の燃料電池車の見学に行ってきました。車はX-TRAILをベースにしていて思ったより大柄です。運転席で普通の車との違いは、カーナビの画面に動力の伝達の様子が絵で表示されることと、速度計の右にPOWER計があって、加速でエネルギーを使っている時は上へ、減速でエネルギーを蓄積している時は下へバーチャートが表示されます。あとはオートマチックのポジションがP・R・N・Dの4つであることくらいです。乗り心地は静かで快適でした。エンジンの代わりにモータがあるのでエンジン音も静かで、振動もモーターからの振動はほとんどなく、路面から伝わってくるものだけでした。加速はトルクが厚い印象で、エンジン音が小さいこともあり、高級車のような加速感です。燃料電池車自体は燃料の水素と空気中の酸素で電気を発生させてモーターを回しますから、二酸化炭素を発生しません。しかし、水素を作る過程(化石燃料から改質によって水素を取り出す)で二酸化炭素を発生させますから、全くクリーンではないものの全体ではガソリン車の1/3程度の二酸化炭素発生量になると見込まれています。もちろん、自然エネルギーによる電力で水電解を行えば、全くのクリーンな自動車になります。この水素の供給ですが、化石燃料と自然エネルギーのほかに、原子力による水の熱分解、副生水素(製鉄所のコークス炉、か性ソーダ工場等の副産物)があります。特に副生水素は現状では年間91万tの水素ガスのほとんどが空気中に捨てられていますが、これをガソリンに換算すると約1兆円に相当します。この水素の回収可能なものを有効利用すると、2020年に導入が期待されている燃料電池車500万台の水素需要量(約58万t)を賄うことが可能となります。もちろん、作動可能温度範囲の狭さや、信頼性向上、製造コストの低下など、今後解決しなければならない課題は多くありますが、非常に有望な地上交通機関になることは間違いないようです。
2004年06月28日
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国立環境研究所の公開シンポジウムに参加しました。270人の規模の研究所で、研究職員の90%が博士をいう、日本の環境研究機関の最高峰です。社会環境から化学、健康、大気圏、土壌、生物と多岐にわたる分野をカバーし、さらに重点プロジェクトも抱えています。環境という分野は身近なところから専門的な領域まで奥行きがあり、それぞれの立場で議論できるという特性があります。シンポジウムにも専門家から個人の立場で環境を考えている人まで、様々な方が大勢参加していて、もちろん旬の分野であるということもありますが、昼休みのパネル展示にも人だかりが絶えない、なかなかの熱気でした。先日のニューメキシコ州知事のビル・リチャードソン氏の講演でも、日本の環境技術による世界への貢献を期待しているという話がありましたが、確かに環境技術という分野は工業国日本にとって技術力で世界に貢献できる面白い領域だと思います。その一方で、環境という分野は未解明の部分も多く、広い見識を持って当たらなければ無意味な努力をすることにもなります。例えば、今回の講演の中で、アオコの発生を抑えるためにアオコを餌にする魚を利用しようとすると、必ずしも効果が得られない条件があることが示されていましたが、生態系の食物連鎖はそれほど単純ではなく、相互の捕食関係をしっかり確認しないと想定される効果が得られないこともあるようです。また、近年、二酸化炭素濃度が急激に上がっており、平均気温も若干上がってきていますが、このまま二酸化炭素濃度が高くなると、本当に地球を温暖化に向かわせるのかどうかも実は分かっていません。ひとつ言えることは、現在の状態を維持すれば、現在の気候も維持される可能性が高いということです。現状維持という意味では、人間にとって害になるものであっても、何らかの効果を持っているということも考える必要があります。病原菌も他のより毒性の強い病原菌の繁殖を抑えている場合もありますし、毒性の高いヒ素も、微量であればガン細胞の遺伝子を修復する効果があるという研究成果も発表されていました。今回のシンポジウムでは、個々の研究成果には興味を引かれるものが多かった一方で、日本が広い環境技術のどの部分でどのように世界に貢献しようとしているのか、国立環境研究所はその素晴らしい頭脳をどのように活用しようとしているのかというビジョンが見えなかったことが少し残念ではありました。
2004年06月27日
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辰濃和男さんの「文章の書き方」を読みました。興味をそそる書き出しや、格調高い言い回しなどのテクニックが書いてあるのかと思ったら、文章を人に届けるための心構えが書いてある本で、今から10年も前に発行されています。やはり本質が書いてある本は、時が経過しても廃れることがないんですね。全編を通して福沢諭吉の文章が多く引用されていて、ひとつの理想の文章となっています。確かに言葉は古いものの、文章は分かりやすく、実は福沢諭吉の本を読んでいなかったことを思い知らされました。まず、いちばんの根本は「なんとしても相手に伝えたい情熱」であり、これをラブレターにたとえる文章が引用されています。「いいラブレターを書くには、自分を見さだめるのと、対象を見さだめるのと、自分と対象との間に関係があって、その関係がどういう意味を持つかということを把握して、しかもそれに希望的観測をつけ加えるっていうことをしなくちゃいけない。」文章を書くときに、自分を見さだめて書いてしまう(今の私)のは問題外で、相手を見さだめ、さらにその関係を把握します。そして、さらに希望的観測をつけ加えるというのがラブレターらしくて気が利いています。ここでは対比する形で「適当に悪口をいうと文章を書いたみたいな気になれる」と書いてありますが、文章にかぎらず会議でも否定的な意見の方が簡単だし、ものが分かっているように見えるのではないかという誤解がかなりあるように思えます。品格では「ものを静かに見つめるゆとりを持つことができるかどうか」がひとつの要素であり、節度のある表現も条件になるようですが、最後に「技術を超えたところにあります。」と締めくくられています。やれやれ、「メール道」と同じく厳しい修行を経なければ体得できるものではなさそうです。選ぶは「なんとしても相手に伝えたい情熱」に繋がります。「捨てる作業を続けて行くと、最後に、何が何でも、これだけは言いたい、これだけは書きたいという一片が残る。」というのは、なんとも夢のような境地です。今の私にはこの「これだけは言いたい」というものが無いんです。書こうと決めたから書いている。こみやまさんはメルマガに「書くことが大好き」と書いていましたが、私には遠い境地です。ラブレターは違います。今は書きませんが、書いたときには真剣に自分の気持ちが伝わって欲しいと思って書きました。それから、怒りでしょうか。怒りも、その気持ちを相手に、あるいは誰かに分かって欲しいと思って伝えるのではないかと思います。こうして考えると原始的な感情については、文章を書く前提を満足しているのかもしれません。問題はもっと高度な感情をどうやってなんとしても相手に伝えたいレベルにまで高めるかということになります。 ...どうするんだろう...「文章の書き方」という本を読んで感想を文章で書こうとすると、それなりの文章が書けなくてはいけないような強迫観念にとらわれますが、そんなにすぐに文章が変わるほど甘くはない訳で、相変わらずのまずい文章を書き続けることになります。
2004年06月22日
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くめさんからの紹介で、GREEというのに入ってみました。くめさんはそれなりに距離を置いているようで、私の仕組みがよく分かっていないし、友達であるということだけでネットワークを拡げるようで違和感があります。でも、紹介してもらわないと入れないし、(この辺の仕組みはエグイようにも思えます。)入ってみないと何とも言う資格はないということで、今のところは暗中模索状態です。しんのすけさんとランチしながらGREEの話しをしたら、やはり紹介されていて入るかどうか迷っている風でしたが、入ったようですので日記をトラックバックしておきました。すでに面白さを見つけているようで、さすがです。私は相変わらず友達は1人です状態が続いています。時々しんのすけさんとランチに行きますが、ともかく話しをしていると気持ちいい気持ちいい。何かを話したくなってしまうので、なんて気の合う人なんだろうと思っていましたが、しんのすけさんの日記(おすすめ新着参照)を見てみると、どうもコーチングの勉強をしているようです。それでこんなに気持ち良く話しができたんですね。GREEの話しでしたが、例えばこの楽天日記をGREEに登録できるようなんですが、どうやったら良いのかが分からないんです。と言いながらヘルプを見たら分かりました。写真も入れなければいけないですね。この日記と一緒で、ある程度慣れるまでは時間をかけないと進まないんですね。その前にくじけてしまわないように注意しなければいけません。やめるのであればちゃんと分かってやめるようにしなければいけません。
2004年06月19日
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最近、先輩が強盗に会いました。7人組にワゴン車に連れ込まれて暴行されて、お金やカードを奪われた上に、家まで行って中を荒らされたそうです。その先輩は私が尊敬する人のひとりで、頭も良く気力も充実した硬派で、普通であれば強盗に狙われるとは思えないタイプです。そういう人が犯罪に出会ったということで暗澹たる気分にさせられます。怪我も心配ですが、精神的なショックもとても心配です。犯罪に遭うということは、単に物やお金を取られることよりも、理不尽な暴力を受けたり、今回のケースで言えば、自分は犯人がわからないのに、犯人は自分の家を知っているという恐怖などの方が根が深いと考えられます。お金や物が返ってくればよいとか、犯人が捕まればよいという問題ではなく、こういう犯罪を減らすようにすることが一番大切です。特に今回の場合は、長時間拘束し、なおかつ自宅まで行くということで、強盗にとってもかなりリスクが高い犯罪です。通常であれば狙いやすく、かつ、それなりのリターンが得られる相手をじっくりと見定めるはずです。しかし、そうしていないということは、リスクが高くない、即ち警察に捕まらないと判断しているのでしょう。神奈川県での犯罪はここ5年で1.4倍の約186,000件に増えています。一方、検挙率はここ5年で半減し21.5%となっています。検挙件数を計算すると5年前の約53,000件から約40,000件に減少しており、犯罪が増える中でそう簡単には捕まらないという状況になりつつあります。神奈川県の人口は約872万人ですが、人口が増えずに犯罪がこの調子で増え続けると、2040年頃には4人家族のだれか年に1回犯罪に遭うことになってしまいます。犯罪はおそらく進歩の早い領域だと思います。犯罪者は知恵を絞って、どんどん新しい犯罪を作っています。それに対し、警察の捜査はそれほど大きくは変わっていないのではないかと考えられ、ましてや刑法に至っては更に大きく遅れています。犯罪の抑止のための刑法の見直しが期待できないのですから、警察は出張費をくすねている場合ではないのです。襟を正して努力すべき方向を見直してもらいたいと思います。
2004年06月17日
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松岡正剛さんの「知の編集術」を読みました。これは「知的は編集術」の本かと思ったら、「智恵の編集」をする「術」がかいてある本のようです。人間の行なう知的作業はすべて編集という処理が施されています。そして、そこで行なわれる編集という処理の良し悪しが知的作業そのものの良し悪しを大きく左右することになります。著者は日常に行なわれている編集という作業を、例えば通訳を、例えばマンガを、例えば遊びを、例えばスポーツを、丁寧に解説しながら、編集を分類し、その意味と効果を示して行きます。その示し方は鮮やかで、編集稽古と称する例題を挟みながら、効率的に話しが進められます。編集らしい編集の例として、映画のカットを並べ替える例題があります。ここでは、伝えようと思うニュアンスを最も良く伝えられるやり方が正解であり、効果とは無関係にやってはいけない編集法がある訳ではないことが示されています。はぁー そんなこともやっていいんだと思わず納得させられてしまいます。(映画を良く知っている人にとっては当たり前のことなんでしょうが)また武満徹さんの「吃音宣言」というエッセイは、武満さんの思索の深さを感じさせるもので、著者もその編集意識の高さをとても評価しています。また、この「吃音宣言」に示されている姿勢は、私が今取り組んでいる障害者支援における共生という考え方に対しても、示唆に富む内容となっていました。さて、全般を通してそこにあるのは、大変な量の編集に関する情報と、一部、読んで5秒もすれば忘れてしまうようなカタカナの専門用語で、私の貧弱な頭にはやや荷が重いと感じています。この半分位の量をじっくり説明してもらえると頭に入るのかもしれません。ただ、これだけの情報量を処理することも編集。これが出来ないのであればこの編集の本を読む以前の話しなのかもしれません。最後に、この本に紹介されていた、松岡正剛さんのisisというWebを見てみました。千夜千冊というプロジェクトが進んでいて、現在991冊、7月7日には1000冊になるというから大したものです。しかもその1冊に対する考察も単なる書評を越えた大変深いもので、これだけでも相当楽しめるにもかかわらず、他にも「いと・へん」という実験的(に見える)試みもあり、知的に楽しめるサイトになっています。松岡さんの本はもうひとつ「知の編集工学」が控えていますが、次は「術」ではなく「工学」ということで、もっと学問的な内容になるのではないかと、少しだけ心配しています。
2004年06月16日
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オーガニックは、化学肥料、農薬などを使わないで、3年以上経過し、たい肥などの有機質肥料による土づくりを行った畑で収穫された農産物をいいます。先日訪れたあき津亭も30年以上有機農法を続けている農家です。無農薬で検索をすると、消費者への農薬の害について書かれたぺージがいっぱい出てきますが、生産者のことを書いてあるページは少ないようです。素手では触れないような農薬漬けの農産物があるという話しが聞こえて来たりしますが、これは消費者が被害者なのでしょうか。安くてきれいな野菜を求める消費者は、生産者に寿命を縮めても農薬を使えと要求しているようなもので、生産者のほうが被害者のようにも思えます。農薬漬けの畑で子供と一緒に土いじりをしたいとは思わない訳で、農家の人もそんな畑で毎日仕事をしたいとは思わないでしょう。では、無農薬が絶対良いのかと言われると、我々も病気の時には薬をつかいますし、農薬も薬ですから必要な時は使うべきだということになるのでしょう。要は良い加減ということだと思います。ただ、あき津亭のご主人に聞くと、農薬に頼らなくてもちゃんと害虫を防いだり、病気を予防したりする方法があるそうです。農業の長い歴史の中で培われてきた深い深い智恵があるのだと思います。そんな智恵の中に真理を感じさせるようなものがありそうで、わくわくします。今度行ったときににはその辺の話しをもっと聞こうと思います。
2004年06月15日
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「本当の学力」は作文で劇的に伸びるという本を読んでみました。子供の学力を伸ばしたいのではなく、自分の文章力を伸ばしたいからです。しかし、読んでみると漠然と思っていたことが文章になってきちんと書かれていて、内容的にはすっかり同意してしまいました。作文という切り口で書いているために、理科や数学の成績まで伸びるというのは意外に感じるかもしれませんが、作文を通して頭の使い方を学ぶことが書かれています。早速子供にも試してみたくなりましたが、作文はちょっと早いので、この考え方を適用できるような会話をすることにしました。しかし、継続させるのは大変で、車の中とかお風呂とかゆっくり会話が出来る環境を整える必要があります。作文の本ですから、良い作文を書くためのテクニックが書かれていますが、それによって内容が浅く見えてしまって損をしているようにも感じました。それから、同じ内容を「重要ですからもう一度書きます。」と断って多い時には5回くらい書いています。これは本を読んでも本当に理解するのは数%で、更にそれを実行するのはそのまた数%ということで、本を読んでも実行する人は1%に満たないということから、これを避けるために敢えて何回も書いているようですが、さすがにここまで書かれるとやってみようかなという気にもなります。しかし、ここまで書かないとやろうとしない鈍感な親を対象として書いている割には、ここに書かれている親がやるべきことは案外高度だったりします。子供のやる気を引き出すように誘導したり、子供に考えさせる質問をしたりというのは、分かっていてもじっさいには難しく、この辺を読むとやはり子供は小平村塾に任せなければいけないのかなぁなんて考えたりします。振り出しに戻りますが、子供のために買ったんではなく、自分のために買った本ですから、この本を参考にすこしでも面白い文章が書けるように精進しなければならないと思っています。
2004年06月14日
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栃木県にあき津亭といううどん屋さんがあります。と言うより、週末だけうどん屋さんをしている農家があります。今日はそこで栽培しているコットンボールの定植をやってきました。このコットンボールは無農薬のオーガニックコットンを和綿で作ろうというエコロジーオンラインのプロジェクトですが、例の久米さんも大きく関わっています。横浜から栃木と言えば、東京を抜けて3時間は覚悟していましたが、全く渋滞無しで、若干右足に力が入っていたせいで、2時間で着くことができました。朝寝坊した関係もあって着いたのが12時半。なぜ右足に力が入ったかと言うと、うどんが食べたかったからです。ここのうどんは久米さんのお勧めで、昨日散々聞かされたために、実はコットンボールよりも何よりも今日の一番の目的になっていました。今日は梅雨の合間に青空が顔を出した蒸し暑い日でしたが、冷たいうどんと味の濃い野菜の天ぷらが心地よく腹を満たしてくれました。水も良いのでしょうか。うどんの舌触りもやさしく、柔らかいのに弾力のある食感は喉も満足でした。土を触る感触は何年ぶりでしょうか。特に畑の柔らかい土なんて、感触をほとんど忘れていました。今日の作業は雑草取りと間隔の詰まっている苗を広いところに植え替える作業でした。そう言えばはるか昔に雑草は根元から取らないとすぐ生えてくると言われたことがあったなぁ..なんて思い出しながら黙々と草を抜く作業をしていると、心が一点に集中するのが実感できて、不思議な快感がありました。植え替えも、根を切らないようにスコップと手を慎重に土に埋めていきゆっくりと引き上げたとき、苗と土がそのまますっと上がってくる快感はなんとも表現できません。こうして親父が独りの世界に没頭していると、子供たちはあき津亭に戻って、物置で遊んだりしています。そうだ、子供たちに土を触らせるために来たんだということを思い出し、もう一度子供たちを畑に連れてきて今度は一緒に作業をします。根を切らないところまでは手伝って後は自分でやらせると、何回でもやりたがりますが、その頃には体力も限界にきており、今日の作業はここまでとなりました。その後、田んぼでカブトエビやホウネンエビを見て子供たちは大歓声。カブトエビはカブトガニを小さくしたような形で、ユニークな泳ぎ方をしますが、そのお腹側を見ると、見てはいけないものを見てしまったような複雑な気持ちになります。あき津亭の縁側でお茶を飲みながら世間話をしていると、この後は佐野のスーパー銭湯で汗を流し、佐野ラーメンを食べて帰るのがお勧めのコースと聞き、加えて佐野厄除け大師をお参りして帰ろうということで帰路につきました。佐野厄除け大師に着いたのは6時、厄払いの申し込みは5時までとのこと。スーパー銭湯に向かっていると、子供たちのお腹空いたの合唱が聞こえ、ラーメン屋に変更。これもお勧めと言われた大和屋というラーメン屋は、あっさりした味のラーメンと特大の餃子で、めったに食べ物を褒めない息子が、この麺チョーうまい、この餃子の皮チョーうまいと褒め、3歳の娘はスープを一滴も残さず飲んでしまいました。地元の人で賑わっていましたが、本当においしいラーメンと餃子でした。腹が膨れて、このまま風呂に入ると気が緩んでどこかに一泊したくなるので、そのまま帰ることにしましたが、これは失敗。家に着いたのは10時過ぎで、車の中で二人のこどもは熟睡。でも身体は泥だらけなので、無理やり起こして風呂に入れたものの、機嫌が悪くて悪くて、次回はやはり風呂に入れてから帰ろうと反省しました。帰りの車の中で、子供の「葉っぱを植えたのが楽しかった」という言葉を聞いて、うどんも食べたし目的は達成したという満足感に浸ることができましたが、今日の日記は農業体験レポートにするつもりが、何だかグルメレポートになってしまったようにも思えます。
2004年06月13日
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◆T-shirts for NPO(TFN)説明会◆に行ってきました。これは、T-shirtsを媒体として、NPO、行政、企業、デザイナーが組める仕組みを作ろうという試みで、あのソフト化経済センターの町田理事長が大化けするかもしれないと言う仕組みです。実は最近お付き合いのあるNPOは、どこも宣伝がうまいところばかりで誤解をしそうになっていましたが、多くのNPOは宣伝をするのはむしろ苦手で、ぎりぎりの中での遣り繰りでなんとか活動をしています。T-shirtsの収益で彼らの活動を支援しようという取り組みになる訳ですが、ユニークな点のひとつはデザイナーを巻き込んでいるところでしょうか。企業から見ると、何かのイベントのためにT-shirtsを作ろうとした場合に、それにより関連するNPOの活動を支援できるのは、社会貢献としても有益だと思われますが、従来のNPOのT-shirtsのようにメッセージ性が強いとイベントに使いづらい面もあります。しかし、ここでデザイナー中心にデザイン中心のT-shirtsを作ることが可能になれば、背中や肩の一部にさりげなくNPOのメッセージが入る良い加減のおしゃれなT-shirtsを作ることができます。また、従来は大掛かりでないと寄付を成立させるのは難しかったものが、小さなイベントで、その主旨に合う小さなNPOを支援するという仕組みも作りやすくなります。また、安さでも品質でもものが売れるとは限らない中で、NPOの持つ物語性(=感動)が大きな付加価値を生む可能性があります。この物語性は簡単には作れませんが、NPOが出来る過程には何らかの物語があると考えることができます。ブランドのように時間をかけて作り上げる付加価値を獲得するのは大変なことですが、物語性をもつメッセージをNPOと企業が協力して発信することができると、社会を変える大きな力になると考えられます。うちでこれから予定しているイベントも、応用問題として考えていきたいと思っています。それから、今日お会いした須子はるかさんは、ソーシャルマーケティングを日本に根付かせるべく、ビジネス+国際協力を目的としたジャストレードの社長さんですが、実は私が悩んでいる部分を正にビジネスにしている方でした。というのは、企業の社会貢献部門で働いている人と話すと、その多くが自分の会社が最も社会貢献に理解が無いという不満を口にします。そして、それをなんとか自力で打ち破っていかなければならなかったんですが、古い体質の会社であればあるほど、海外の事例や他社事例に敏感であったりします。従って、この社会貢献をソーシャルマーケティングとして、このような情報とともにコンサルティングできる人がいるということは大変な力になると思います。また、R2001NPOの理事長 上岡誠二さんは、この仕組みの仕掛け人ですが、素朴なしゃべりの向こうに大変なポテンシャルを感じさせるすごい人です。今日はお忙しいためにゆっくりお話はできませんでしたが、どこかでまたお話したいと思っています。
2004年06月12日
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久米さんからご案内いただいたのに、仕事を先延ばしにするクセがたたって行くことが出来ませんでした。きっと双方向の面白い講座になっただろうと思っていたら、面白いどころか感動するというメール道の真髄を行くような講座になっていたようです。次回は仕事を片付けておいて絶対参加しなければ。という訳で、簡単にくめさんの本「メール道」の感想を書きます。この本は概要、ご利益、心得、準備、作法の5つの章からなっており、目次からもメール術ではなくメール道だということが理解できます。そして多くの縁者の方がご指摘のように最初の3つの章が本書の特徴となっています。つまり、メールという切り口から人の間というITとはかけ離れた部分を見つめなおすチャンスを与えてくれます。私にとってもメールに限らず、文章を書く心構えをここから学ばせていただきました。この3つの章が素晴らしいのは皆さんがご指摘のとおりですが、メール初心者の私にとっては4章と5章も参考になるテクニック満載で、毎日大量のメールに対応している久米さんらしい工夫が一杯です。メールというものを道とすることで、テクニックではない内面を見つめる内容になっていることから、将来メールの形態が大きく変わった時にもメールに関する定番として残っていく本になると思っています。子供がメールを始める時、「これ読んでみろ」と勧めるのを楽しみにしています。
2004年06月11日
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レスター・ブラウン氏の講演を聞きいてきました。氏はプランBという本で、現在の生活の基盤となっている経済を大きく環境型に変革する必要性を説いています。具体的には、温暖化のひとつの大きな影響として、地下水位の低下をあげています。これは、水の使用量の70%を占める灌漑用水の不足を意味しており、すでに最近5年間で米国、インド、中国といった穀物生産地の地下水位の低下により、穀物の消費量は生産量を上回り、備蓄が取り崩されている状態になっています。2002年には米国、インドの熱波、2003年には欧州の熱波により穀物が大きなダメージを受けており、このままではごく近い将来食料不足による価格の高騰が起こると予測しています。プランBでまず取り組むのは水の生産性向上、次に人口の抑制と気候の安定化となっています。ここで障害になるのは、現在の経済が本当の価値を繁栄していないということです。例えば、木を切って得られる価値は木を残す場合の価値の1/3でしかないのに、木を残す場合の価値を判断できる指標はありません。このままでは、社会主義が市場の真実を伝えられずに崩壊したように、現在の資本主義経済も環境とともに崩壊していくかもしれません。というような主旨のお話でした。確かに、地球温暖化の問題は東京が鹿児島位の温かさになるという問題ではなく、この温度のシフトに生態系が追従できずにバランスが崩れるところに問題があり、この影響が当然動植物に出てきて、特に極めてゆっくりとしか移動できない植物のダメージは大きいと思います。今できること、水の生産性向上は出来そうですね。自分の生活を考えると、ちょっと注意するだけで20%位は減りそうですし、人口の抑制は日本ではむしろ困っている位です。気候の安定化のためのエネルギー源の改善は風力、太陽光など具体的な改善が進んできています。これをより促進するために、環境間接コストをきちんと費用に組み込む仕組みは必要でしょうけど、そのシステムを日本で実現して、世界に広めていくというのは、案外うまくいくのではないかと考えるのは、楽天的すぎるのでしょうか。
2004年06月10日
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林野庁で話を聞いてきました。森を守るために必要なのは、木を植えることと木を育てることです。特に森が健全に育つためには、下枝を切ったり木を間引きしたりする間伐が重要になりますが、日本においてはこの間伐で発生する木材を生かすマーケットが無いために、国の予算の範囲内でしか間伐ができず、他の森は機能を十分に発揮できず、更に間伐で発生した木材も有効利用されないという状態になっています。そこで林野庁ではこの間伐材を有効利用するために、カートカンという紙製の缶などを作り間伐材の利用を促進しようとしています。間伐材の利用が進めば、間伐材のマーケットができあがり、そこで得られる収入によって間伐を更に進めることができ、健全な森が増えていくことになります。従って、間伐材を使った紙であれば、もっと使えばもっと健全な森が育つということになります。森を守るために紙はなるべく使わないようにしようと思っていた私から見るとちょっとビックリです。間伐材を使った製品には、家具、雑貨、名刺、ファイル、おもちゃ、缶飲料などがあり、雑貨、おもちゃなどは使ってみたいとおもうようなものも結構あります。また、企業が使う紙類、缶飲料などが間伐材に切り替えられると利用の促進が期待されます。ここで出てくる疑問は、海外から輸入される木材はどうなのかということです。海外から輸入される木材にも間伐材はありますし、一部には不法伐採のものも含まれています。それを見分けるのは大変難しいですが、ひとつ言えるのは適正な価格であれば不法なものではない確率が高いということです。間伐の費用は、やはり人件費の高い日本の方が高いでしょうが、健全な間伐材のマーケットが国内に育つことで価格は安くなります。(名刺用の紙については従来品とほとんど同じ価格になっています。)そうなれば、輸送のために環境に負荷を与えている輸入木材より国内の間伐材を使う方が環境のためには良いということになります。それからもうひとつ、植林をしても植えっぱなしではいけません。ちゃんと間伐をして森を育てなければいけません。詳しくは林野庁の間伐に関するページをご覧下さい。
2004年06月03日
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那覇空港への着陸体勢に入った航空機内で、修学旅行中の中学生がシート・ベルトを外し立ち上がるなどしたため、機長が着陸をやり直し、那覇空港への着陸が遅れるという事例がありました。シート・ベルトの着用サインが点灯し降下中の機内で、3人の生徒がふざけた様子でシート・ベルトを外し立ち上がり、客室乗務員が注意し座らせたが、間もなく別の3人も同様に立ち上がったため操縦室に連絡し、機長が着陸をやり直しました。中学校側は、知的障害を持つ生徒がパニック状態になった為、近くの生徒らが教諭に知らせる為に立ち上がったと説明していました。最初にこの話を聞いたときに、知的障害を持つ生徒のパニックに対して、航空会社が中学校側に厳重注意をしたことが適切な対応だったのかという疑問を持ちました。これが単なるアクシデントではなく、ある程度予見できることなのであれば、中学校側だけでなく航空会社側も対応を考えておく必要があるのではないかと考えたからです。しかし、実際はパニックではなく乗り物酔いによる嘔吐だったようで、障害者保護団体が、障害とは無関係の事例にもかかわらず障害により問題が発生したような説明をしたということで、中学校側に抗議したようです。でも、これをきっかけにみんなが安全に気持ちよく旅行するために必要なものは何かを考えることができたらと思っています。ハートビル法、交通バリアフリー法などで、身体障害については支援する仕組みが出来つつあるように思いますが、知的障害については何が求められるのか分かりにくいという側面もあります。今後、もっと適切な支援をするために、航空会社・旅行会社、学校、保護者などがどのように役割分担をして対応していけば良いのか、考えていきたいと思っています。
2004年05月27日
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いままでなんとか日記を付けてきたが、こうして見直してみると、読みづらい、分かりづらいなんとも拙い文章にいやになってしまう。なんとかもっと文章がうまくなりたいと思っていると、なぜかそっち方面の情報が集まってくる。まず、私にブログを勧めてくれた久米さんが「メール道」という本を書かれた。これは表面的なテクニックやマナーではなく正に道を説いた本なので、読む人のことを考えずに書いている私にぴったりの本だ。久米さんの縁尋奇妙日記久米さんを通して知り合った発想技法研究所の森山さんから勧められたのが、松岡正剛さんの「知の編集術」と「知の編集工学」。これも、編集という発想法について書かれた本で、支離滅裂な私の発想を修正するのにきっと効果があるに違いない。森山さんから頂いたメールに、私が長年感じていた疑問を解消する素晴らしい真理が書いてあって感激してしまった。森山さんの情報は久米さんの日記から私のページの300番目のお客様の山@SURVさんのページに行ってみたところで、「本当の学力」は作文で劇的に伸びるという本を見つけた。子供の教育の本かと思いきや、大人が読んでもとてもためになるらしい。この山@SURVさんは久米さんに楽天を勧めた、久米さんの師匠にあたる方らしいので、早速日記をリンクさせていただいた。山@SURVさんの楽天日記最後にこみやまさんからご紹介いただいた「文章の書き方」いいメールマガジンを書くために参考になる本と言われたら、迷わずにこの本を紹介するとのこと。この本もやはり気持ち、感性に重きを置いた本らしい。このこみやまさんは、ほんわかした暖かいとても魅力的な女性ですが、切れ味鋭く、行動力抜群でもあるすごい人。こみやまさんのWin-and-Win.net教えて欲しいと頼んだ訳でもないし、これが良いよと直接勧められた訳でもない。ただ、ここ数日の間に書くことに関する本の情報が自然に集まってきた。もしかしたら、私の日記をみて、これはなんとかしてあげたいと思って、それとなく情報を流してくれたのかもしれない。久米さんからは、ブログでは良い情報発信をすると更に良い情報が集まってくると教わったが、私のように読みにくい、分かりにくい、役に立たないというマイナスの情報発信をしていたらどうなるのか内心ヒヤヒヤしていたが、なんとも懐の深い仕組みのようだ。本当は本を読むのは嫌いで読むのも遅いが、これらの本は時間がかかっても読みたいと思う。
2004年05月16日
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今日は研究室のOB会があった。卒業して時間が経つとそれぞれのネットワークが広がりOBで会う機会というのは減ってくるが、みんなそれぞれの立場でがんばっている。会話はまず今なにをやっているか。昔の懐かしい話し。将来の話しという順で進む。年を重ねていくにつれてだんだんと夢を失っていくと思っていたが、OB会を見ているとみんな語りたい夢をちゃんと持っている。どうも会社という組織の中に夢を語ることを許さないような風潮があったのかもしれない。そういう会社も序々に変化しつつあるようだ。それから、うちの研究室の後輩にホンダジェットに関わっている人間が3人もいることが判明した。灯台下暗し。日産にいる同期がいたので聞いてみた。「日産で燃料電池車やっているよね。」「やっているよ。」「担当の人、紹介してくれない?」「おれ」「おれ?」「うん、おれ」「おまえか」ということで、今度見学させてもらうことにした。ゴーンさんの乗っていた車に乗れるかもしれない。
2004年05月15日
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グリーン電力証書を使うのが効率が良いことは分かったものの、何か自然エネルギーによる電力を運ぶ方法はないかと考えてしまうが、そこで頭に浮かぶのは燃料電池だ。燃料電池の原理は今から200年ほど前に発明されているが、その後の蒸気機関や内燃機関の強力なエネルギーによって、ずっと陽の目を見ることはなかった。そして、いきなり実用化されたのはジェミニ宇宙船においてだった。もともと、燃料電池は酸素と水素を反応させて電気と水を取り出すわけで、水素も酸素も搭載していて電気と水が必要な有人ロケットには打って付けの電源だった。その後、一般用途用の燃料電池の開発としては、最近になって電力会社が新しい発電方式として、ガス会社が新しい分散型動力として燃料電池の開発に取り組んだが、これらの発電型の燃料電池は天然ガスを利用するものが主力で、主成分はメタンである。同じ炭化水素の仲間の中でもメタン(CH4)は、LPガスの主成分であるプロパン(C3H8)や、ガソリンの主成分であるペンタン(C5H12)、ヘキサン(C6H14)、オクタン(C8H18)などに比べて炭素原子(C)1個あたりの水素原子(H)の個数が多く、同じ量の水素を取り出すために発生する二酸化炭素(CO2)の量が最も少なくてすむ。更に、最近はトヨタ、ホンダ、日産が実用化した燃料電池車用のものや、エタノールを電源とするPCなども出てきて、携帯用機器の電源としても注目を浴びている。確かに、現時点では天然ガスから水素を取るのが効率が良いが、それでも二酸化炭素は発生する。水を分解して水素を取り出せば二酸化炭素は全く発生しないが、電気を作るための水素を、電気を使って作るんじゃ意味が無いのも確かだ。しかし、今考えているのは、不安定な自然エネルギーを安定化し、必要により移動する方法である。そうであれば、余った電気で水素を作っておいて、必要により電気に変えるのはあり得る話しだと思うし、自動車や携帯用機器の電源になるのであれば、必要な場所に移動することも可能ではないかと思える。今、研究されているのは、海上に風力・波力発電のサイトを作り、発生した電力で海水を電気分解して水素を取り出し、それを消費地に輸送するというアイデアだ。これにより電気エネルギーを取り出すと同時に海水から真水を作るシステムにもなり、気候によっては別の価値を生む可能性もある。こだわる訳ではないが、燃料電池車が2台くらいあれば、そのヘッドライトでコンサートの照明はなんとかなるのではないだろうか。
2004年05月14日
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小2の息子が交通事故に会った。幸い軽い打撲だけだったが、自転車はハンドルが大きく曲がってしまった。マンションの敷地外で乗ることを許して2日目のことだ。マンションの敷地は結構広く、それなりに自転車に慣れていると思ったが、子供の注意力にはやはり注意しておかなければならない。本人が元気なので、警察を呼ばなかったようだが、どういう状態で接触したのかわからないのであれば、警察を呼ぶことと医者にいくことは必ずやっておくべきだと感じた。公道で自転車に乗ることがどういうことかを教える良いチャンスだと思い、近所の交番に行くことにしたが、本人はかなりびびっていた。これによって自分の不注意が相手にも近所の人にも、そして警察にも影響を及ぼすということが分かったようだ。大きい事故になる前にこのような小さい事故を経験できたのは良かったのかもしれない。実は私も初めてで知らなかったのだが、交通事故というのは人身事故となると刑事処分と行政処分が発生するため、人身事故とするかどうかが警察にとって重要な問題で、それは被害者が決めるとのことだった。今回も人身事故とするかどうか判断させられたが、人身事故としなければ事故扱いにならず、警察にとっては人身事故になってはじめて正式な仕事になるわけだ。また、手続きは事故直後であれば警察官が現地に出向いてくれるが、後になると両者で警察に出向いて手続きをしなければならないようである。そして、あまり時間が経ってしまうと人身事故の手続きが難しくなり、手続きをしないと後で後遺症などが出た場合でも、事故との関連を主張できなくなる。さて、人身事故になった場合は刑事処分として12万円以上の罰金から5年以下の懲役までのバリエーションがあるが、被害者の意向と怪我の重さにより重くなったり不起訴になったりする場合もある。そして行政処分では、通常の交通違反の点数と人身事故による付加点数と措置義務違反の点数の合計が減点される。被害者の意向がかなり重視されていると感じた。今回の経験で息子が交通事故の重さを感じて、これからの行動に注意してくれたらと思っている。
2004年05月13日
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沖縄のコンサートではグリーン電力を使用しようと考えている。グリーン電力については「みんなのグリーン電力」(http://www.greenpower.jp/)に詳しいが、太陽光、風力、バイオマスなどの自然エネルギーにより発電された電力である。しかし、これらの設備を作るわけにはいかないので、実際にはグリーン電力証書というものを使うことになる。これは、自然エネルギーによる発電を行なう施設を建設するための資金を電気代に上乗せして払うことで、使用電力はグリーン電力であるということを認める証書を受け取ることができるシステムである。従って、このグリーン電力証書を持っていればその電力がグリーン電力だと宣言することができるのである。今までは一定量以上の電力を消費する大口の使用者が年間契約で買うのが基本であったため一般には使用しにくかったが、今年度からスポット買いや、小口での使用も可能となったため、今回のようなイベントにも使用可能となり、更にポストカードと連携した小口の購入も可能となってきて、今後急速な普及が期待される。ただ、電気代は少し高いけれども、使う電気はコンセントから取るわけで、これがグリーン電力なのかという疑問はある。しかし、例えば風力発電された電力を独立して運ぼうと思うと、別の送電線の建設や他の輸送手段の確保など、それ自体が環境負荷になってしまう。また、自然エネルギーの発電施設から直接電力を取ると、安定した電力を得ることが難しく、今回のようなコンサートでは肝心の音楽に影響を与えてしまい、イベント自体が台無しになってしまう可能性もある。従って、安定した電力が得られるグリーン証書というシステムは、現実的には環境に負荷を与えないで自然エネルギーを普及させるなかなかうまいシステムということになる。結局、不安定になっては困る音楽についてはグリーン電力証書を使うものの、それだけでは臨場感が足りないので、会場に小型の風車を設置し、一部の照明はそれと直結させることで、風が弱まると照明も暗くなるが、逆にそれを楽しんでもらえるような演出ができないかと考えている。そのためには風車も準備しなければならないし、そもそもコンサート中に暗くなったらお客さんが怒ってしまうかもしれないなど、まだまだクリアしなければならない問題はたくさんあるようだ。
2004年05月12日
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足摺岬ではうぐいすがきれいな声を聞かせている。あちらでもこちらでもという感じ。そして、岬の展望台で地球の丸さを実感したが、振り返るとわずかな陸地のこんもりとした森の中に寺が見え、なぜか行ってみたい気持ちになった。そのお寺は金剛福寺。第三十八番札所である。山門の脇に色紙が置いてあり、「もうそろそろ 来ると思ってたよ」という味のある字にユーモアとホスピタリティを感じる。ここまでの道は険しいから、お遍路さんはこの言葉にきっと安らぐだろう。そして境内はとても手入れが行き届いており、本当に心が安らぐ。こういうところにも参拝者を迎えるホスピタリティを感じる。泊まったのは海癒という新しいコンセプトのリゾート。まだ準備中だが試泊を受け付けている。きれいな海きれいな浜きれいな花きれいな月こんな月を眺めながら眠ることができる。(写真は海癒さんのホームページからのリンクです。)宿の備品も環境配慮型、食事も添加物のない地のものを選りすぐってくれる。刺激を求めるのではなく、穏やかな時間を求める人にぴったりの宿だ。穏やかな時間と言っても退屈ではなく、子供たちは時間のある限り浜を走り回り、どんどん新しい遊びを発見していく。2泊したものの、丸1日しか楽しめなかったので、今度はじっくり、何か目的を決めて来てみたいと思う。
2004年05月08日
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連休後半に高知の砂浜美術館に行ってきました。4日に羽田を出発する前に高知の友人から電話で「台風みたいな天気ですが、飛行機は飛びますか?」という質問。確認すると、高知が悪天候で降りられない場合は伊丹にダイバートとのこと。天候の回復を信じて機中の人となりました。着陸のときに雲を抜けるとすぐ海があり、雲が低いなあと思った瞬間に無事着陸。しかし前線の影響でかなり雨が降っていました。レンタカーを借りて雨の中を砂浜美術館へ。Tシャツはこの雨の中でもはためいているのか不安になりながら走ること1時間半、砂浜美術館に着く頃には雨も上がり穏やかな曇り空になっていました。この砂浜美術館は砂浜に関連する展示物のある美術館ではなく、建物でもなんでもない、ただの砂浜が美術館であるというコンセプトの美術館なのです。そして、この砂浜美術館では5月1日から5日までの間、Tシャツアート展が開かれており、娘が作品を送ったのでそのTシャツがはためいているのを見ようとやってきました。このTシャツアート展は作品を考えるのが面白く、応募すると展示されるのがうれしく、高知に見に行くのが楽しく、潮風を一杯吸い込んだTシャツを送り返してもらえるという楽しみも残っているという、とってもお得なイベントです。この連休は台風並の風が吹き荒れましたが、こういうときは浜にも海草やごみが打ち上げられて汚れるはずなのに、ここ砂浜美術館ではボランティアの方がきちんと回収しているのか、砂浜がとてもきれいだったことに感動しました。そして、1200枚ものTシャツが砂浜ではためいているのは壮観で、波のゆらぎとTシャツのゆらぎを1日中でも見ていたいという衝動にかられました。実際、Tシャツの支柱にもたれかかって、この贅沢な時間を楽しんでいるらしい人もいました。自分も許される限りこの贅沢な時間を楽しみたいと思った矢先に、息子が調子に乗って逃げ遅れて波の中で1回転。身体中砂だらけのずぶ濡れで慌てて宿に向かうことになりました。今回の宿は、砂浜美術館から更に車で1時間ほどの足摺岬の近くにある海癒という新しいコンセプトの滞在方リゾート。この海癒については次回に書きます。
2004年05月07日
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地産地消とは地元で生産されたものを地元で消費するという考え方で、多分そのほうが美味しいし、環境面でも輸送を省くことで輸送に係る環境負荷が減るという側面がある。このような環境負荷軽減型の消費スタイルが広まるのかというと、案外良いところまで広まるかもしれないと思っている。もちろん必要な食材は輸送する必要があるのだろうが、マーケットの拡大のために輸送力を増強し、本来は不要なものまで運ぼうとすると、当然ながら輸送費を下げなければならない。つまり環境負荷を増大させながらも、大した収益が上げられないということになる。その一方で輸送先の小規模生産者は、安い輸送費で流入する他地域の食材に価格面で太刀打ちできなくなる。同じことは人の移動でも起きており、マーケット拡大のために供給を増やし、行きたくも無い人が行く気になるまで価格を下げて、マーケットは拡大したのに収益性はがた落ちになり、受け入れ側もキャパシティをオーバーしてしまう。輸送者はこの悪循環を断ち切りたいと思い始めている。元来、工業製品でない食材は大量生産にも限界がある。であれば、生産者も限られた生産品をなるべく効率良く消費してもらいたいということになるはずである。この部分については生産者も輸送者も拡大志向をやめて少し我慢をすれば利害が一致する。消費者だけが満足できないことになるようにも思えるが、どうしても我慢できない消費者は、生産地に行ってもらってそこでお目当ての食材を食べもらえば、消費者も輸送者も生産者も更には人が訪れるようになるその地元も満足することになる。こういう従来と異なる消費スタイルとツーリズムが、環境とうまく融合してくれると面白い。
2004年04月30日
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風車の効率は理論的には最大でも59%となるというのがベッツの法則だ。そもそも風車は風の持っている運動エネルギーを電気エネルギーに変換している訳で、運動エネルギーを取られた風は当然ながら遅くなる。風車の円を通る空気が減速すると、風車に入ってくる空気と出る空気の量が同じにならないので辻褄が合わなくなる。実際どうなるかと言うと、風車を通過した空気は減速すると同時に広がって風車よりも大きな断面積で流れることになる。これで入る空気と出る空気の量が同じになる。もし、すべての風の運動エネルギーを電力にしてしまうと、風車を出たところで、風の速度は0になる。これで流量の辻褄を合わせるためには、風車を通った空気は減速と同時に無限の大きさの断面積に広がることになる。こうなると空気を広げるのにエネルギーが必要になるので、実は効率が悪くなってしまう。一方、風の減速が小さければ取れるエネルギーも小さく、当然ながら効率は良くない。すると、この間に最も効率の良い状態が存在することは直感的にも理解できる。その最適な状態が、風車を出て行く風の速度が入ってきた速度の3分の1の時で、その時の効率が59%になるということを理論的に示したのがベッツの法則である。だからどうしたと言われると困るのだが。
2004年04月28日
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